常連客と一見客
一口に「お客様」といったときにも、
そのお客様には二種類ある。
ひとりは、私の店の特定のお客様。
これをカスタマー(Customer)という。
もうひとりは、不特定の消費者。
コンシューマー(Consumer)と呼ぼう。
昔はこれらを「常連客」と「一見客」といった。
全体に、店の数が少なくて、
お客の数が多いときには、
ほとんどがカスタマーである。
お客には店を選ぶことが出来ないからだ。
商店街はそんなときに栄えていた。
高度成長時代の日本のチェーンストアも、
だから繁栄した。
しかし、店の数が、お客の数に比べて多くなってくると、
よほど顧客との絆が強くなければ、
ほとんどがコンシューマーとなってしまう。
お客1人当たりの店の数が増えてくるからだ。