結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2006年10月20日(金曜日)

商業界組織大変革と「商業界精神ここにあり」

2006年9月~10月の「20日〆行動日誌」

□今年の秋は暖かい。地球温暖化の影響なのでしょうか。それでも秋を感じることができる私たち日本に住む人々は幸せです。秋は不思議です。誰もいない海にも秋がやってくる(トワエモア、ちと古いか?)。希望が湧いてくる。

□9月21日(木)、朝から出版合同会議。午後、東京国際フォーラムで寺岡ニューバランスフェアの講演。寺岡和治社長とも話した。日々、改革の人。22日(金)、東邦大学付属病院。網膜剥離術後は、本当に順調。ご心配無用です。午後から、芝のチサンホテルで商業界部長研修。当社の歴史は58年を超えますが、おそらく初めてといってよい記念すべき部長研修。全員が集まって、当社顧問の先生方の講義を聞き、学び、プロジェクト別のグループに分かれて、討論。そしてまとめの発表。一人一人の決意表明。翌23日(土)の秋分の日の昼まで、こってりとした研修。夜は討論が終わってから、飲み会。朝4時まで。収穫は計り知れないほど大きかった。わが社が「変わる」ことにこの研修は、確実に大きな影響を及ぼす。私は確信した。

□25日(月)、月曜ミーティング。その後、プロジェクト事務局ミーティング。26日(火)、秋の人事異動の内示。午後、ヤオコー大塚明常務、来社。感謝。27日(水)、内示。28日(木)午後、病院。29日(金)、新横浜から、朝一番ののぞみに乗って、名古屋へ。ユニー本部。アメリカチェーンストア最新動向についてのレクチャー。90分。その後、いつものように前村哲路常務取締役営業本部長と本部食堂で昼食をとってから、共通の趣味の店舗視察へ。30日(土)、夕方、元白幡小学校校長の山本明先生、そのときの副校長の浅原茂夫先生らと、横浜のベイクォーターで会食。私が10年ほど前に同校PTA会長をやっていたときからのつながりで、現在も交流が続いている。教育者との交流はいつも原点を思い出させてくれる。今、私も教育者の端くれ。

□10月2日(月)、月曜ミーティングはお休み。代わりに8時30分からプロジェクト・リーダー会議。10時から『商業界』拡大媒体会議。これが最後の拡大媒体会議となりました。商業界は大きく組織を編成し直したからです。これによって、会議体も大変更。3日、辞令発令。そのための臨時部長会。今後はマネジャー会議と称します。従来の17部体制が、3つの局、6つの部、18のグループ(編集部含む)となり、従来の部長が、ジェネラルマネジャー(GM)、シニアマネジャー(SM)、グループマネジャーと呼ぶ三つの階層に分かれつつ、役割と責任の明確化を図る組織となりました。以下のようになります。
代表取締役社長    結城 義晴
取締役主幹      倉本 初夫
取締役経営管理本部長 小川  寛
経営管理局GM  鈴木由紀夫
取締役事業統括本部長 松井 康彦
編集事業局GM  三浦 美浩
営業局GM    中嶋 正樹
よろしくお願いします。ちなみに、編集事業局下の出版教育事業部SMは榊原清高、編集第1部SMは三浦兼任、編集第2部SMは千葉哲幸、営業局下の販売部SMは笹井清範、営業企画部SMは中嶋兼任、という布陣です。編集長も変わります。『商業界』編集長に矢作勉(『ファッション販売』編集長より異動)、『ファッション販売』編集長は昇格で楠瀬正行、『商業界』編集長の工藤澄人は出版第2グループマネジャーに転籍。よろしくお願いします。

□4日(水)、成田からシアトル経由でデンバーへ。秋の商業界スーパーマーケット米国視察セミナー。今回も「良いチーム、良いツアー」。5泊7日で、デンバー・オースティン・ダラス。『ウォルマートに出来ないことをやれる企業が生き残る』――このことを確認し、日本で生き残り、成長を続けるにはどうしたらよいかを探求するセミナー。ウォルマート・スーパーセンターもたくさん視察したし、ホールフーズも多数訪問し、HEバットも多業態を研究した。参加メンバーにも意欲的な人が多くて、相互に影響し合い、これがとても良かった。私の部屋は毎晩のように、議論の場と化した。バスの中では、私はノブ・ミゾグチと交代で、しゃべり続けた。それでもまだ伝えたいことを全部話したわけではなく、何かを忘れたような気分になりながら、最後にサンフランシスコ空港で解団式を行った。皆さんに感謝。商業界のセミナーや私のツアーの特徴は、参加者の相互交流と切磋琢磨にあります。理由は、私の持論が「コモディティ&ノンコモディティ小売業の調和」にあるからだと思います。競争と調和。そのためには互いに交流しつつ、競い合う。高い次元で。それが「店が客のためにある」ことに不可欠だと私は考えています。このことをアメリカ流通業は鮮明に私たちに教えてくれます。今回も、米国の小売業に感謝の気持ちで一杯になりました。
アメリカ

□10日(火)午後、成田着。今回は、そのまま帰宅。この2年間、アメリカツアーの帰りには必ず、荷物を宅急便で家に送り、すぐに会社に戻って会議する、というパターンでしたが、今回は少し余裕あり。皆に感謝。

□11日(水)、出社。残務処理。帰国してからまとめて新聞を読んだら、イオンの記事のオンパレードだった。12日(木)、役員会。夕方、鬼怒川温泉へ。オール日本スーパーマーケット協会のトップ経営研修会参加。食事は本当に久しぶりの大広間での大宴会方式。若い経営者の方々は、こんな宴会、知らないんじゃないか。ふと思った。夜は、荒井伸也会長ら幹部の面々と楽しい歓談。その後、熱い人々と熱談。翌13日(金)の朝は、私の講演。今回は珍しく商業界らしい内容の講義。いかがでしたか? しかしアメリカから帰国したばかりで、マクラに40分も予定外の米国スーパーマーケット情勢を語ってしまって、恐縮。

□10月16日(月)、月曜ミーティング。そして、新しい組織に従った新しい席への社内大移動。編集部・営業企画部の商業界のエンジン部隊は、媒体ごとに固まって、商業界会館5階に集合。私は6階に移動。入社以来、29年間、5階の編集部フロアに居続けたのですが、今回初めて6階へ。17日(火)、朝『コンビニ』会議。午後、出版教育事業部会議。榊原シニアマネジャーの主催。今回の新組織で、会議体の総数は減ることになります。夕方、役員会。18日(水)、箱根小涌園ホテルへ。商業界関東山静地区ゼミナール。19日(木)までの1泊2日。かつて商業界2月ゼミナールはこの小涌園の本館とホテルを借り切って開催されていました。私が商業界に入社した1977年のころには3000人近い参加者を集める大イベントでした。ところが本館の改装計画が上がって、3000人どころか1000人を超えるゼミナール参加者すら、収容ができなくなりました。1999年のことです。それ以来商業界ゼミナールは熱海、舞浜と拠点を移して、来年再び熱海に戻ります。こんな経緯があるものですから、私にとって小涌園は特別のものです。特に「蓬莱」という名のつけられたメーン会場には特別のものがあります。今回の関東山静ゼミナールの開講式はこの蓬莱で行われましたし、私の講演もこの蓬莱でした。そして今回この会場がこんなにも狭かったのかと、唖然としたのでした。なんというか、母校の小学校を数十年ぶりに訪れて、その小ささに驚く、といった感じでしょうか。それでも関東山静ゼミナールは、深夜まで熱気むんむんで、「商業界精神ここにあり」を体現したのでした。20日(金)、朝から、(株)商業界定例取締役会。その後、GM会議。午後、磯見精祐さん来社。川口信雄さんとミーティング。

□少しずつ何かが変わろうとしています。そのことを実感しています。希望が湧いてくるとは、こんなときのことをいうのでしょうか。

〈結城義晴〉

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