2007年1月~2月の「20日〆行動日誌」
□「まだ、遅くはない」――私はいつもそう思っている。まずい、失敗した。そんなときにも「まだ、遅くはない。諦めるな」――もう一人の私が、励ましてくれる。
□2007年、第5週。1月22日、8時から恒例の月曜ミーティング。午前中は、伊藤園の陳列コンテスト審査委員会。『食品商業』誌上で展開される企画ですが、おそらく日本一といってよい規模と内容をもったものです。今回も素晴らしい作品ばかりだった。23日(火)8時30分から下期予算会議。10時30分から、安土敏vs星野佳路対談でご挨拶。作家の安土さんは、ご存知、前サミット会長の荒井伸也さん。星野さんは、リゾート再生で辣腕を振るう星野リゾート社長。『商業界』4月号に前編が掲載されています。読んでみてください。「ターゲットマーケティング」の芯の部分がすっきりと理解できます。24日(水)8時30分、業態開発プロジェクトミーティングは欠席して、新横浜で「ドラッグストアMD研究会」の政策セミナーで講演。そのまま新横浜に居残って、全国セルコチェーンの新年懇親会。平富郎理事長はイキイキとしていて、本当のリーダーシップを見せてくれた。私は、小社・出版教育事業部の榊原清高シニアマネジャーを紹介しつつ、ここでも多くのトップと懇談。25日(木)、朝から2月ゼミ会議。午後、丸の内で三菱インフォメーションテクノロジーの講演会。ヤオコー大塚明常務は常連。そのまま東京會舘でパチンコチェーストア協会の新年研修会懇親会。26日(金)小社定例取締役会とジェネラルマネジャー会議。夕方、浅草で商業界関東山静同友会新年激励会。
□第6週29日、月曜ミーティング。夕方、小社監査役・田村正己先生と打ち合わせ。30日(火)、商業界五役会。その後、株主への上半期業績報告会。月が変わって2月、1日(木)、午後、2月ゼミナールのための会議。夕方、ジャパンフードコーディネータースクール。2日(金)昼、品川パシフィックホテルで2月ゼミ吉澤誠之助運営委員長と最後の打ち合わせ。15時、東京駅大丸ルビーホールで日本セルフサービス協会50周年記念事業推進委員会。ちょっと長かったけれど私、持論を展開。
□第7週2月5日(月)、8時から月曜ミーティングを終了させて、熱海へ。第75回商業界ゼミナールの前日会議。2月ゼミナール企画運営委員会から始まって、エルダー会、チューター会、全国連合同友会総会、㈱商業界会館株主総会。そして夜は「倉本長治主幹を偲ぶ会」。小社・小川寛取締役の司会で盛り上がった。小川さんは、こういう会の司会、絶品。同友会にも小川ファンは多い。よろしくお願いします。
□翌6日(火)、7日(水)、第75回商業界ゼミナール。テーマは「甦れ! 商人の原点」。本当に盛り上がった。感謝、感謝。第3回商業界商人大賞はコメリ会長・捧賢一さんに決定。捧さんのご挨拶、講演も、しんみりとして、とても良かった。私は本部長兼任で、開講式での基調の話、吉野家D&C安部修仁社長、イオン岡田卓也名誉会長、最後の良品計画・松井忠三社長の、それぞれの講座のコーディネーター。「原点を確認すると、イノベーションに至る」というストーリーを語り続けた。夜は、様々な語り合いの中に入っていって、熱闘2月ゼミ。私自身の部屋に2時半頃帰ったら、極めて親しい受講生たちが私の部屋に入って議論しながら待っていてくれた。私、「もしかして、ここは私の部屋ですか?」。全員が声を揃えて、「ハイ。お帰りなさい」。そんな調子で、朝5時まで。そして、1052人の祭りは終わった。また来年。全ての人に感謝。
□2月ゼミが終了しても、すぐに仕事。8日(木)、午後一でパチンコホール「ピーアーク」庄司正英社長インタビュー。彼の標榜する経営理論はドラッカーの「新しい組織論」でも、アダム・スミスの「見えざる手」でも、シュンペーターの「創造的破壊」でもありません。なんとチャールズ・ダーウィンの進化論「最も変化に敏感な者が生き残る」なのです。意気投合。その後、永田町の議員会館で鳩山邦夫衆議院議員インタビュー。鳩山さんとは日本民法の生みの親・我妻栄先生の話で、これまた意気投合。9日(金)、元検察官・河上和夫さんインタビューのはずが行き違いで延期。午後、新高輪プリンスホテルで寺岡精工優秀営業マン表彰式。
□第8週13日(火)、火曜日の月曜ミーティング。夕方、4時30分から、総評会館で、連合会長・高木剛さんインタビュー。高木さんとは20年以上も前からの旧知の仲。2カ月に一度ずつ、PTB有識者懇談会で議論する間柄でもある。現在は、労働界の第一人者。経団連・御手洗富士夫会長と丁々発止のやり取りが進行する超多忙な中、時間をとってもらった。「労働組合は経営の鏡である」――両者にとって重い言葉。高木さんに感謝。この日の夜は、会社に戻って、商業界労働組合と団体交渉。15日(木)午後1時30分、商業経営問題研究会で講演。これは旧「杉山ゼミ」が名前を変えたもので、大物経営コンサルタントやスーパーマーケット企業の幹部が集う恐ろしい会合。「誰がウォルマートを殺すのか?」と題した講演を100分ほど。その後質疑応答で締めて3時間ほど。勉強になりました。夜は、お台場の日航ホテルでジュエラーズジャパン創立50周年記念式典。私は、壇上から10分のスピーチ。倉本長治主幹の『チェーンストアへの道』(昭和37年刊)と小林照幸『宝石と男』(平成17年、商業界刊)を持ち出して、商業界精神と宝石ボランタリーチェーンのイノベーションを語った。16日(金)早朝から業態開発プロジェクトミーティング。
□第9週19日(月)月曜ミーティングの後、顧問の川口信雄さんとプロジェクトに関する会議。それから、立川へ。いなげや遠藤正敏社長インタビュー。変な言い方だが、いなげやらしからぬ人。1991年にピークを迎えた同社を立て直すのにうってつけの人材。昭和28年早生まれの私と同学年生。話は弾んで、その後の食事会も大盛り上がり。会場は立川の魚力。店長以下数人が挨拶に見えた。なんとこの2月ゼミナールに参加してくださって、皆さん感動して帰ってきたばかりとのこと。嬉しいことばかりで、私、1年ぶりくらいの大酩酊。遠藤さんとしっかり握手して、「心から応援します」と、くどいくらいに大声を発していたのを、かすかに覚えている。若いときは毎日、こうだった。そして友人や仲間をつくっていった。それが今、少ないことを反省した。酩酊はよろしくないけれど。
□20日(火)朝、東京八重洲でパチンコホールナンバー1企業・マルハンの韓裕副社長インタビュー。マルハンの今期は何と年商1兆8300億円。経常利益300億円。若いけれど、韓さんの経営観は素晴らしい。私、「クリティカルマス」や「マクネアーの小売りの輪論」などご披露。有意義な会談。その後、品川の笹川会館で、パチンコチェーンストア協会の第20回経営研修会で講演。松村清さんと二人羽織で、なぜか打ち合わせもないのに、つながった話だった。同志なのです。松村先生とは。夜はそのパーティ。佐藤洋治ダイナム会長には身に余るお褒めの言葉をいただいて、大恐縮。
□今月は私と㈱商業界にとって、転機の月となった。20台、30台の頃のように全力でぶつかっていくことが、今でも必要なのだ。必ず、道は拓ける。「まだ、遅くはない」。いつも私はそう思っている。「人生、まだ、遅くはない」。
〈結城義晴〉