結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2007年07月30日(月曜日)

結城義晴のオピニオン「2007・7・29参議院選挙」

「勝利とは、たいていの場合、相手から恵んでもらうものである」

昨7月29日の参議院選挙において、
民主党大勝、自民党惨敗の結果が出た。
さまざまな業界に関係する自民党参議院議員も、
束ねて、落選。
しかし、勝った民主党にも、
勝因らしきものは見当たらない。
与党が、自ら転んだだけである。

「勝利とは、たいていの場合、自ら勝ち取るものではない」
「相手から恵んでもらうものだ」
今回の参議院選挙、まさしくこの言葉どおりであった。
だとしたら、民主党にも自民党にも、
自ら変わることが望まれている。
どちらが、国民のために、
自らを変えることができるか。
それを国民が見ている。
変わらなければ、やがて滅びる。

だから「安部総理の続投」に関しても、
それが自民党を変えることに、
直結しているか否かによって、
審判を下されるに違いない。

小泉純一郎前首相は、「変える」と唱え続けて、
名宰相の名を欲しいままにした。

店も会社も、自ら変わらねばならない。
変わり続けねばならない。
これを「イノベーション」という。
私自身も。

<㈱商業界社長 結城義晴>

2007年07月29日(日曜日)

トップマネジメントリレー対談【2】菱食・廣田正さん

「廣田の前に廣田なく、廣田の後に廣田なし」
【第2回】 結城義晴の述懐

私は心からこう思っている。廣田正さんご自身はもちろんこんなことは死んでも言わないし、菱食という会社も絶対にそんな言葉を使う会社ではないけれど、結城義晴が勝手にそう思っていて、自分が編集人を務めている雑誌で勝手にそう言うのだから、お許しいただこう。
それほどに日本の食品産業、食品卸売業に対して、廣田正の与えたものは、大きくて深い。

廣田さんが入社したときの会社の規模が、52年後の今、1400倍。菱食が合併したときから28年経過した今、純資産勘定は53倍。それこそスーパーマーケットよりもはるかに地味なビジネスの社会的地位をここまで高めた功績は、計り知れない。
「食品卸売業の仕事を通じて社会に貢献していく」という志に感銘を受けた。それがライフワークとなった。そして常に透徹した眼で、仕事と市場を見続けてきた。
だから小売業に対しても、製造業に対しても、総合商社に対しても、見解や発言がぶれることはない。
世界的視野といったらよいのか、そんなものが廣田さんにはある。私たちが心して、廣田さんから学ばねばならないところだ。

私が印象に残っているのは、日本中が中国に注目し始めたとき、廣田さんは『ベルリンの壁が崩れた問題』と喝破していたことだ。すなわち共産主義の崩壊こそ、より大きな現象で、それが世界経済、日本産業に与える影響が続くという見解である。これは、正しかった。

「50人の会社がかかる病気、100人の会社がかかる病気。幼年期・少年期・青年期に(人間が)かかる病気がそれぞれありますが、あれと全く一緒」――名経営者は経験をつんだ名医であることが、この言葉に表れている。
現在、あらゆる業種・業態で進んでいる合併に関しても、「一番大事なのは共通言語」。なるほど、なるほど。

大手小売業に対して、私はあえて苦言を求めた。これも私の責任と権限において。
「本当は消費者の代わりに小売業さんが決めているから小売業さんに(価格)決定権があってしかるべきということであって、その向こうに消費者がいるということを、ややお忘れになった企業があったのではないか」
廣田さんに拍手。スタンディングオベーション。拍手鳴り止まず。

大きかろうが小さかろうが、中くらいだろうが、「奢れる小売業、久しからず」。
廣田正のこの言葉、終世、忘るべからず。
やはり、小売業に対する指摘でも、「廣田の前に廣田なく、廣田の後に廣田なし」だった。
これは、私の責任において、何度でも言いたい気分だ。

会社概要
社名:株式会社菱食
事業内容 加工食品卸売業を主業務として、缶詰類、調味料類、麺・乾物類、嗜好品・飲料類、菓子類、冷凍・チルド類、酒類、その他の販売。
売上高 年商1兆2875億円(平成17年12月期連結)
資本金 106億3029万円(平成18年10月1日 現在)
従業員数 2505人 (平成18年10月1日 現在)

2007年07月29日(日曜日)

トップマネジメントリレー対談【1】いなげや社長 遠藤正敏さん

「人財開発と経費構造改革から着手、まことに的確」
【第1回】結城義晴の述懐

 第1回のトップバッターは、いなげや社長の遠藤正敏さん。私とは同い年で、すぐに意気投合。
そのいなげやは、東京を中心にしたスーパーマーケットとして100店舗を超え、現在、130店、年商は2300億円。しかし1991年が経常利益のピークで、長く低迷が続く。15年間も、利益予算を達成することがなかった。「環境変化への対応がなかった」と遠藤さんは総括する。それでも多摩地区という豊饒なマーケットにドミナントを築いてきた、その歴史的成果に支えられて、いなげやには力が残る。
低迷を脱する手立てとして、社長になった遠藤さんは、まず人財開発部を作った。
これ、正しい。

(さらに…)

2007年07月12日(木曜日)

結城義晴のオピニオン2007年7月12日[セブン‐イレブン店数世界1位に関して]

セブン‐イレブンがマクドナルドを店舗数で抜いて店舗モデルとして最優秀を証明

2007年3月末日、セブン-イレブンの世界の店舗数は3万2208店。この時点で世界のマクドナルド3万1000店の店数を追い抜いた。
小売店舗モデルが、外食店舗モデルを数で抜いた日である。
一般に、小売業のほうが店舗投資額が高い。小売業のほうが荒利益率が低い。
だから店数を増やしていくのが、難しい。

2007年07月07日(土曜日)

結城義晴のトップマネジメントリレー対談2007【0】前口上

スタートに当たってのメッセージ

30年前、(株)商業界に入社して『販売革新』編集部に配属された私は、すぐに「村田昭治のトップマネジメントリレー対談」という連載企画を担当することになりました。村田昭治とは慶應義塾大学商学部名誉教授の、あの村田先生です。先生はこの対談の後、『11PM』というテレビ番組にレギュラー出演し、一般人にも有名になりましたが、自ら「心のマーケティング」などと名づけた、およそ学問になりがたい論述で一世を風靡しました。
私はといえば、その後、『食品商業』の編集長となり、さらに(株)商業界編集担当取締役、専務取締役編集統括、代表取締役社長と役割が変わりました。
当時の対談相手は、私が覚えているだけでも、ダイエー中内功、イトーヨーカ堂伊藤雅俊、ジャスコ岡田卓也、ニチイ小林敏峯、ユニー西川俊男、イズミヤ和田満治、セブン‐イレブン鈴木敏文、丸井・青井忠雄、鈴屋・鈴木義雄、ヤマナカ中野富彦、関西スーパー北野祐次、サミットストア荒井伸也といったそうそうたる人物ばかりでした。
私は毎月、東京深沢の村田邸を訪れ、村田番をしました。村田先生の弁舌を学び、ご自宅を訪れてはその勉強振りを体験しました。トップの方々からも毎月、忙しい仕事の中から時間を割いていただき、直接、薫陶を受けつつ、20歳代を充実した空気の中で過ごしました。そして何とか2年余りのシリーズを全うしました。
そんな『トップマネジメントリレー対談』を今、私が村田昭治の役を担って、再開しようと考えました。
30年の企業のライフサイクルを一跨ぎする年月を経た上での『トップマネジメントリレー対談』――ご期待ください。

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