「秋の一斉値上げ攻勢」に、議論百出を期待しよう
街の灯台「セブン‐イレブン」は、
値上げにたいしてどう対応するのか?
「値上げの秋」です。
あと2日で、もう9月。
あるスーパーマーケットチェーンのトップから、
直接、メールを頂きました。
「この秋からの各社一斉の値上げ攻勢が予測され、どう対応すべきか?」
そうです。
大問題です。
製造業の皆さんは、もうすでに、
自社の決定済みのことを伝えるために、
卸売業や小売業のバイヤー、トップに、
営業に回っているかもしれません。
辛い仕事です。
どうしても、
「みんなで渡れば怖くない」に、なってしまいがちです。
小売業も、すでに、
この問題に関して、基本的な意思決定をしているかもしれません。
そこで、今日から議論のテーマにしてみようかと思います。
題して、
「誰が値段を決めるのか」
手の内をさらけ出す、というのではないけれど、
考えの一端を披瀝してみる。
そして意見を求める。
匿名でもかまいません。
専門家、コンサルタント、ジャーナリストの方々のご意見も歓迎します。
ところで、私の見解は、明白です。
最初から、回答を出してしまうようで申し訳ないけれど。
「値段は顧客が決める」
アマチュアゴルフの神様といわれた故・中部銀次郎さんを、
私は心の底から尊敬している者ですが、
中部さんは、いつも、
「身も蓋もないことを言う」と、
プロからも恐れられた人でした。
「値段はお客様が決める」は、
まさしく「身も蓋もない言い方」ですが、
今回の「値上げの秋」にも、
まさしく身も蓋もないことが起こると考えておかねばなりません。
顧客は一品一品を吟味して、購買を決めます。
一品一品に、値上げの根拠があり、
一品一品に、価格に見合う価値があれば、
顧客はそれを買うのです。
「消費者代位機能」を標榜する小売業やスーパーマーケットは、
まず一品一品ごとに値上げの根拠を究明し、
その上で自社の明確な基準の下に売価を決定し、
それを顧客に説明すべきでしょう。
これが「便乗値上げ」を撲滅することにもつながります。
そして、「値上げ」があるならば、
「値下げ」も起こりうることを、
顧客と約束すべきでしょう。
8月7日のこのブログ「結城義晴オピニオン・イオン価格凍結宣言」で、
私の基本的見解は、述べておきましたが。
皆さんのご意見はいかがですか。
今日は「身も蓋もない話」で終わり。
この論議、続く……はず。
<㈱商業界社長 結城義晴>