9月12日。政治がらみの日だった。
朝、6時起床して、ブログ執筆。
「ヤマダ電機が、ヤマダに変わる日」。
その後、永田町参議院議員会館で、
民主党参議院議員・石井一さんのインタビュー、
のはずだったが、
私が土壇場キャンセル。
申し訳なし。
(株)商業界工藤澄人さんに、
インタビュアーを代わってもらった。
新横浜から、新幹線のぞみで、大阪へ。
途中、豊橋で、急停車。
名古屋駅ホームと新幹線車両との間に客の足が挟まるという事故。
20分ほど足止め。
足止め中に、工藤さんから電話。
安倍総理、辞任を表明し、2時に記者会見とか。
動き出した列車の中で、安倍氏の気持ちを考える。
今日は何故か、優しい気分の結城義晴。
結局、15分遅れで新大阪到着。
タクシーで、ザ・リッツ・カールトン大阪へ。
岡村製作所の記念セミナー。
私は、2時50分から第1部を担当。1時間の講演。
テーマは「少子高齢化社会に向けて、ロイヤルカスタマーをつくれ」
第2部は、(株)サンクリエーション横山和夫さん。
「社会変化の中における着地点なき戦い・いかに追い求めるか」
私が、(株)商業界を退任して、最初の講演。
いやがうえにも、気分は高まり、士気高揚。
ザ・リッツ・カールトン大阪で、そのクレドを、語る。
“We are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and gentlemen”
とても、いい気分。
講演終了時点で、
わざわざこの講演を聴きに訪れた平和堂・夏原平和社長と写真撮影。
6月7日、平和堂は大津で、
創業50周年記念式典および懇親会を開催した。
このとき、夏原さんは、次の言葉を何度も使ってくれた。
「商人よ、正人であれ」
商業界の同友・故成瀬義一先生の言葉。
私は、この平和堂50周年式典のとき、ひどく感動した。
だから、それを、講演の中でも、使った。
平和堂と成瀬先生と、夏原さんに感謝。
夕方、5時半からの懇親パーティでも、
多くの人と話した。
私は、ずっと、安倍退陣を考えていた。
「政治家よ、正人であれ」
「経営者よ、正人であれ」
「ビジネスマンよ、正人であれ」
「ジャーナリストよ、正人であれ」
「コンサルタントよ、正人であれ」
それぞれに仕事が違う。
それぞれに社会的な役目が違う。
だからそれぞれにミッションも違う。
けれど「正義」はひとつ。
正義は、共有できるし、共有しなければならない。
何のために。
誰のために。
何のために、正しくあらねばならないかと考えると、
どうしても答えは、抽象的になる。
だから、
誰のために、私は正しくあらねばならないか、
と考える。
すると、正義は、見えてくる。
安倍氏は「国民のために正人でなければならない」
経営者は、
ビジネスマンは、
ジャーナリストは、
コンサルタントは。
誰のために、正義を共有し、それを貫くのか。
「誰のために」が明確な職業人は、幸せである。
だから本来、安倍総理は、
日本でもっとも幸せな人でなければならない。
なのに、なぜ、
あんなに不幸せそうな顔をしていたのか。
悲しそうな顔だったのか。
「誰のために」がだんだん不明瞭になってしまったのだろうか。
へミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」
これだけははっきりとしている。
「我がために」と考えるところには、
正義はない。薄い。
そして、そこには幸せはやってこない。
「商人よ、正人であれ」の場合の「誰がために」は、明白である。
「客のために」
「私のカスタマーのために」
「我が店のロイヤルカスタマーのために」
「誰がために」がはっきりしているから、商人は幸せなのである。
安倍総理と同じくらいに幸せなはずなのである。
だから商人は、不幸せな顔をしてはならない。
商人は、悲しい顔を見せてはならない。
<結城義晴>