岡谷勇男先輩から、黄色のランが届いた。
「スイート・シュガー」
「流通業界への熱き思い、そのための商業界経営。
貴殿の思想と行動に大きな期待を寄せていた小生にとって、
一つの時代の終焉という感じです」
身に余るご評価、感謝。
「永い間、本当にご苦労様でした」
再び、感謝。
熱き思いと思想、行動は、もちろん、変わりません。
「心は燃やせ、頭は冷やせ!」
これが私自身の、今年の、標語なのですから。
さて、お約束どおり、『商売十訓』【後編】へ。
第一訓から第五訓までは、経営に関する哲学と原則。
経営者が、企業と店に貫徹させるべき概念。
従業員が、仕事と行動に貫くべき考え方。
①“プリンシプル” 損得より先きに善悪を考えよう
②“イノベーション” 創意を尊びつつ良い事は真似ろ
③“マーケティング” お客に有利な商いを毎日続けよ
④“プロフィット” 愛と真実で適正利潤を確保せよ
⑤“コスト” 欠損は社会の為にも不善と悟れ
第六訓で折り返しだが、ここで事態は一変する。
六 お互いに知恵と力を合せて働け
いきなり、みんなに呼びかける。
おーい、
みんなーっ、
互いに知恵とだなー、
力をなー、
合わせて働けよーっ。
こんな感じ。
私は、この六訓、大好きだ。
“チームワーク”だからである。
私は、編集長時代から、自分の編集部を、
「チーム」と呼んだ。
チームには、
全体の機能の中で、
それぞれに役割分担がある。
分業である。
チームメイトは、
自分の役割に即して、
役目を果たす。
それが仕事である。
知恵ある者は、知恵を。
力ある者は、力を。
この第六訓があるから、
『商売十訓』には全体に、
優しさがあふれてくる。
しかし、最後に「働け」がある。
「働かざる者、食うべからず」
「働け」には、厳しさもなければならない。
厳しい労働のあとに、本当の喜びがやってくる。
だから私は、“チームワーク”が大好きだ。
小売業、商業、ホスピタリティビジネスは、
「人海戦術」のなりわいである。
「人間産業」である。
だから、『商売十訓』折り返しの第六訓
「お互いに知恵を力を合わせて働け」
は、折り返しの重要さを担う教訓なのだ。
自分でも書いているように、
今回から突然、「朝令暮改」。
『商売十訓』【後編】は、
懇切丁寧に、一つずつ解説され、
数夜物語となる。
商業界の先輩・岡谷さんからの贈り物の影響もあり。
悪しからず。
しかし、乞う、ご期待。
<結城義晴>