結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2007年09月17日(月曜日)

「敬老の日」のドラッカーと倉本長治『商売十訓』第七訓

倉本長治
“Everybody Good Monday!”

9月、第3週の月曜日。
しかし、今日は「敬老の日」
一般のお客さんは、祭日。

お店は、3連休の書き入れ時。
サラリーマンはお休み。

サラリーマンでも、
小売業のサラリーマンは、繁忙期。

そのサラリーマンには、
すべての人間に、上司が存在する。

ピーター・ドラッカーは言う。

「上司をマネジメントするにはコツがある。
1年に一度は、上司の役に立っていることは何か、
邪魔になっていることは何か、
それを聞くことだ。
あなたの仕事は、
上司が、それぞれのやり方によって、
成果を挙げられるようにすることである」

<『経営者の条件』より>

さて、お約束どおり倉本長治『商売十訓』第七訓。

七 店の発展を社会の幸福と信ぜよ

これは、極めて、優れたパラドックスだ。
一般の経営セミナーや経営コンサルタントが教えるのは、
店の成功法である。
仕事のサクセスストーリーである。

どうしたらうまくいくのか。
どうしたら成功するのか。

しかし、『商売十訓』はそれには沈黙。

沈黙というより、暗黙のうちに、
第六訓までを実践せよ、と教える。

すなわち、
一 損得より先きに善悪を考えよう
二 創意を尊びつつ良い事は真似ろ
三 お客に有利な商いを毎日続けよ
四 愛と真実で適正利潤を確保せよ
五 欠損は社会の為にも不善と悟れ
六 お互いに知恵と力を合せて働け

知ったことは、やったこととは、違う。
知識を得たら、実践せよ。
そのために知恵を出せ。

こう『商売十訓』は教える。

一から六までを、実行せよ。
ならば発展は実現する。
成功は保障される。

だから、自らの発展を、社会の幸福と信じなさい。

社会の幸福と信じながら、
一から六までに邁進するから、
店はますます発展し、
仕事はますます成功する。

突然、ムーディ勝山に歌わせたい歌のように思えてきた。

「ちゃらちゃんちゃんちゃちゃんちゃん。
ちゃらちゃんちゃんちゃちゃんちゃん。
一から、六まで、実践しなさい。
そしたら、七が、実現します」

『商売十訓』は、
ムーディ勝山の歌のように、
中部銀次郎さんのゴルフ理論のように、
身も蓋もない話なのだ。

だからこそ、逆に、擦り切れることがない。
繰り返し、繰り返し、唱えられ、
繰り返し、繰り返し、伝承していくものなのだ。

ご存知サム・ウォルトンの“サムのテン・ルール”の第6番目に、
“Celebrate your success.”
という言葉がある。
いかにもアメリカ人的である。

私は、訳して使っている。
「自分たちの成功を祝福・賛美せよ」

『商売十訓』の第七番目の、
「店の発展を社会の幸福と信ぜよ」
にどこか通ずるものがある。
こちらはいかにも日本人的である。

自分たちの「敬老の日」の仕事の成功を、
「社会の幸福」と信じて。
上司と部下が、知恵と力を合わせて。

いざ、1週間のスタート。

<結城義晴>

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