米国スーパーマーケット視察セミナー、終了。
全員、無事、帰国。
HEB(127億5000万ドル、1兆5300億円、304店)、
ホールフーズ(56億円ドル、6720億円、188店)、
そしてウォルマート(年商3511億ドル、42兆円、6779店)
を中心に視察を組み、
夜の講義時間も十分とって、
4泊6日のコンパクトながら充実した内容でした。
ありがとうございました。
帰りの飛行機の中で、
若い団員から質問されました。
「結城先生は、今回視察した企業の中で、
どこが一番伸びると思いますか?」
いきなり、怖い質問。
1年間で考えると、
金額で一番伸びるのは、
当然ウォルマートでしょう。
しかし成長率で考えると、
マーケットストリート(6店)かもしれない。
ユナイテッドスーパーマーケット(48店)の中の一つのフォーマットです。
その、私の独断と偏見で選んだチャンピオン、
マーケットストリートのハロウィン・ディスプレイ。
ご堪能ください。
もとの企業規模が最も小さいのだから、
確かなフォーマットを持てば、
成長率は、当然、トップとなります。
長い目で見て、一番安定的に伸びるのは、
絶対にコストコです。
年商602億円(7兆2240億円)488点。
差異性の競争をしているからです。
これは確か。
逆にもう止めてしまうのではないかとさえ感じられるのは、
ウォルマートのスーパーマーケット
ネイバーフッドマーケットかもしれません(112店)。
全米第一位のスーパーマーケット企業
クローガー(年商661億ドル、7兆9320億円、3659店)も、
第二位のセーフウェイ(402億ドル、4兆8240億円、1761店)も、
会社全体の業績数値は回復基調を示していますが、
ダラスの店頭状態を見る限り、
時流から外れた価格政策と言わざるをえません。
特にクローガーの店づくりはもう、
時代錯誤とさえ思えてしまいます。
ホールフーズマーケットにも、
ほんのちょっとではありますが、違和感を感じてしまいました。
杞憂に終わればいいのですが。
ナショナルチェーンが、
組織の官僚化を招いているのではないか。
そんな印象を抱いた2007年秋のアメリカでした。
それでもアメリカ小売業とそこに働くすべての人々に、
結城義晴、心より感謝。