1月7日、帰国している吉野邦夫さんに会った。
米国のウェグマンズで「ティー・バー」を開発した若者。
現在、28歳。
2年前、アメリカに渡り、ウェグマンズに入り、
ダニー・ウェグマン会長に認められ、
茶のインショップ新業態開発に心血を注ぎこんで、成功。
ウェグマンズは、全米小売業ランキング54位。
いわゆるグルメスーパーマーケットだが、
東海岸を中心に72店舗展開し、42億ドルを上げる。
ご存知、「最も働きたい企業ランキング」に常に上位に入る会社。
吉野さんは、このウェグマンズに入りたいと熱望し、
その夢がかなう。
熱望しなければ、夢は実現しない。
しかし、入ってからが大変である。
「競争社会です」
「みんなあれだけ努力して、あれくらいの給料。
日本人が日本であれくらいの給料もらうには、
半分の努力でいい」
もちろんウェグマンズは、全米小売業の中でも、
トップクラスの高報酬企業だ。
しかし、吉野さんを含めて、
ハングリー精神のないものは、認められない。
求められたことには、
背伸びをしてでも「イエス」と答え、
120%の努力をして、結果を出す。
それが、アメリカビジネス社会である。
吉野さんのショップは、600平方フィート(17坪)。
58種類の茶。
その中で緑茶は27種類というが、
バー形式で顧客に、直接、お茶を飲んでもらう。
従って、品ぞろえし、
店づくりするだけでなく、
飲み方を開発し、
プレゼンテーションやプロモーションをクリエートし、
スタッフの教育とジョブマニュアルづくりまで、
やり遂げた。
吉野さんの高揚感、充実感は、
話しているだけで、
私にまで伝染してくる。
そして、彼は同時に、
ウェグマンズの茶に関するプライベートブランド開発を手掛けている。
「量を売らねば、
スーパーマーケットではありません。
だから、私は、
こだわりという言葉、
使いません」
同感。
ウェグマンズは、
単品量販できるグルメスーパーマーケット
なのだ。
私と吉野さん、すぐに打ち解けた。
この11月にニューヨークで会った本庄洋介さんを、
二人が知っていたからでもある。
本庄さんは、伊藤園の北米CEO。
アメリカで無糖の緑茶をビジネスにすることに、
全精力を傾けている。
アメリカビジネスマンのパッションとミッション意識に、
私も大いに触発された。
感謝。
今年5月の私のアメリカ視察セミナーでは、
吉野さんとウェグマンズを堪能する予定。
乞う、ご期待。
<結城義晴>