1月は、様々な協会やグループの新年会・賀詞交換会が、
連日繰り広げられる。23日は、新横浜ホテルで、
全国ゼルコグループの新春講演会と賀詞交換会。
全国セルコグループは、
小売主宰スーパーマーケットのボランタリーチェーン。
60社、693店舗、約6500億円の年商。
私は、このグループの機関誌「セルコレポート」に、
もう10数年も連載記事を書いている。
「スーパーマーケット経営と運営への進言」というタイトル。
ずっと続いているし、
メーカーの方からよく、
「セルコレポート読んでます」と
声をかけられるので、
好評なのだと思う。
さて、最初に昨年5月に新理事長に就任した佐伯行彦さんの、
元気なあいさつ。
「やるべきことがやられていない。
やるべきことをやれば、
十分に伸びるし、生き残れる」
力強い。
このグループは、
問題を自己に引き付けて解決しようとする。
そこが良い。
経済産業省、農林水産省からの挨拶の後、
お取引先企業からの連続スピーチ。
毎年、この会の、売り物(?)。
私、楽しみにしている。
一言ずつに集約して、お届けしよう。
まず、国分㈱代表取締役会長兼社長國分勘兵衛さん。
「経営環境も激変の時代ですが、
みんなが協力しなければなりません」
㈱菱食相談役廣田正さん。
そう、昨日のこのブログに登場いただいたあの廣田さん。
「結束が大事、1兆円の売り上げがあっても、
これがなければ駄目です」
㈱日本アクセス代表取締役社長の吉野芳夫さん。
「製配販三層の連携で、
適正な価格での、
あるべき食品流通を成し遂げるとき」
三井食品㈱代表取締役水足眞一さん。
「老壮青三層の協力で、焦りは禁物」
日本の食品流通を代表する4人の皆さんの発言が、
すべて「協力、結束、連携、三層」。
背景にはイオンをはじめとする大手チェーンの動向がある。
とりわけてイオンの。
そして製品値上げ問題がある。
乾杯の音頭は、前理事長で、理事相談役に就任した平富郎さん。
「景気のせいにするのは、経営者にとって楽なこと。
自分自身の心の持ちようが一番大事です」
平さんの哲学が、今、全国セルコグループのポリシーとなっている。
それを実践、実行できるか否か、
結果として実現できるかどうか。
それが問われている。
乾杯の後、さまざまな方々と交流。
楽しかったし、充実した時間だった。
パーティの前に講演した㈱良品計画社長松井忠三さんには、
昨年の商業界ゼミナールのトリの講演を務めていただいた。
勢いに乗っている会社が、失速し、
それをまた勢いに乗せるのは、
最初の勢いをつくるよりも労力がいる。
松井さんはその大仕事を成し遂げた。
國分さんとは、国際情勢について議論。
中国と大中華圏の動き、
インド・オーストラリア・シンガポール・イギリスの
ユニオンジャック・アローの話、
食品流通の革新に、世界的な視野は欠かせない。
最後に、平さん。
大変な読書家で、いつも勉強を怠らない平さんには、
頭が下がる。
佐伯さんという良い後継者を得た全国セルコグループは、
しかし、まだまだ平さん抜きには語れない。
まだまだ平さんを休ませてはならない。
私見、お許しを。
<結城義晴>