福井に出張中。
東京・横浜より、
雪が少ない。
寒くない。
不思議な気分。
福井県には、イオンの店舗がない。
昭和51年に全国に先駆けて、
地元主導型ショッピングセンター「ピア」がオープン。
高度化資金を活用した地元企業が誘致する商業集積。
大規模小売店舗法の出店規制を受けて、
大手総合スーパーやローカルスーパーマーケットが、
積極的に店づくりした。
その第1号ショッピングセンターのピア。
残念ながら、もうない。
ピアに出店していたイオンの総合スーパー・ジャスコも、退店。
従って、福井県には、イオンの店がない。
福井県には、セブン-イレブンもない。
もちろんイトーヨーカ堂はないし、
ヨークベニマルやヨークマートもあるはずがない。
セブン&アイ・ホールディングスの店舗は、
だるまや西武の百貨店があるのみ。
従って、
福井県にはセブン&アイの店がほとんどない。
その中に、特徴的な企業、グループがある。
ひとつは日本オリジナル・スーパーセンターのプラント。
もうひとつが、協同組合ハニー。
スーパーマーケットのユースは、
バローの傘下に入って、コンセプトや営業の改造中。
そのほかユニー、平和堂、富山のアルビスなどが、
進出。
しかし、イオンとセブン&アイが、
ほとんど出店していないという地域。
しかも今年は、雪国のはずが、
雪も少ない。
私は、協同組合のハニーから呼ばれて、
取引先の「ハニー会」総会で記念講演。
タイトルは「人間力経営と信奉顧客」。
商人舎設立後、初の講演。
気合が入った。
写真見えにくくて恐縮
ハニーは福井県内で47店、年商370億円。
協同組合のスタンスを崩さず、
それでも県内ナンバー1のシェアをもつ。
実にいいポジションを占めていて、
研鑽を積み続ければ、
全国でも珍しいスーパーマーケットグループになる。
理事長の永杉宏之さんは私と同学年の55歳。
副理事長や幹部の皆さんも、私と同年輩かちょっと下の年代。
すなわちスーパーマーケット企業の経営者としては、
“若い”。
それがハニーの強みでもある。
伸びしろが大きいということ。
あくまでも今後の研鑽しだいだが。
さて、この福井。
豆腐1丁28円、うどん・そばなど28円。
そんな競争が繰り広げられている。
スーパーセンターで「エブリデーロープライス」を標榜する
プラントが、「いつでもこのお値段」政策を展開。
コロッケは1個18円。
これにバロー、アルビスが当初、28円で対抗。
現在は38円で販売しているが、
地域の値ごろが、28円を基準に考えられている。
さて、これをどう見るか。
私は、基本的にスーパーセンターとスーパーマーケットは
業態フォーマットが異なると考えている。
業態フォーマットが違うということは、
単純にいえば、経費構造、粗利益構造が異なるということ。
すなわち違う商売であるということ。
従って、私がオーソドックスなスーパーマーケット経営者ならば、
この28円競争には参戦しない。
高みの見物。
レッドオーシャンの闘いには、入っていかない。
ブルーオーシャン戦略をとる。
ただし、「あの店は高売り」というレッテルを、
顧客から貼られるのは困る。
そこで、知恵を出す。
どんな知恵か。
明日に続く。
<結城義晴>