福井出張の折、
安田蒲鉾(株)社長の安田泰三さんと意気投合。
「かまぼこ道場」の取材と相成った。
安田さんの経営哲学が、素晴らしい。
蒲鉾やそれに関連する練り製品を、
顧客によく知ってもらい、体験してもらうことで、
食文化の向上に努めている。
安田蒲鉾は、創業200年の歴史を持つ。
しかし福井県内の蒲鉾のシェアは50%を超える優良企業。
この日は、啓蒙小学校の子供たちが、
かまぼこ道場に訪れていた。
皆、帽子をかぶり、マスクをし、
エプロンを羽織って、
道場に並ぶ。
まず、魚そうめんづくり。
子供でも自分で練り製品のそうめんをつくれるように、
道具や工程が、工夫・改良せれている。
竹の棒にすり身を捲いて焼く。
その竹の棒に巻かれたすり身を手で触っているところ。
実際に触ってみる、という体験が良い。
そして、できたて、つくりたての竹輪を試食。
ここで食べると、竹輪が嫌いだった子供も、
全員竹輪が好きになる。
そして2階の講義室で、
蒲鉾のことを学習する。
世に、「食育」が叫ばれる。
安田「かまぼこ道場」はまさに「食育道場」。
安田さんは言う。
「子供の時からうちの蒲鉾に親しんでいただく。
結果として、それが商売につながる。
結果としてなんです」
安田さんの哲学。
「因果の帳尻はきちんと合う」
それが県下ナンバーワンのブランドを確立・維持させている。
小売業、スーパーマーケットにも、
この哲学、必要である。
「かまぼこ道場」と啓蒙小学校の子供たちに感謝。
<結城義晴>