「春らんまん」とかいうそうです。
うちのなかにはいってくる光がちがいます。
きのうは、つよい風がふきました。
それは「春いちばん」だそうです。
ベランダの光も、
「春らんまん」でしょう、きっと。
でも、ユウキヨシハルさん、
目がひどくなりました。
先週の火曜日の夜。
ボクも、心配です。
右目にかすみがかかったのです。
それで、東京池尻の東邦大学付属大橋病院に、
タクシーで行った。
お台場の有明ワシントンにとまっていたそうです。
スーパーマーケットトレードショーがはじまる前の日。
病院で、1時間テンテキをうけて、
ガンアツをさげて、夜中の2時に、
タクシーでホテルにかえってきた。
それから3日間、病院にかよいながら、
仕事した。
いまは、毎朝、毎晩、
目ぐすりと飲みぐすり。
ボク、みています。
目ぐすりを目にいれるところ。
眼ぐすりは、5つ。
リンデロン、
エイゾプト、
ミドリン、
チモプトール、
キサラタン。
まちがえないように、
ちがう色のふくろにはいっている。
いつもは、
小さなかごのなかに、
いれてある。
ユウキヨシハルさん、
目ぐすりが、鼻のほうにぬけないように、
ていねいに、鼻のうえのほうをおさえて、
目ぐすりをさす。
ボクは、それをみています。
そのときは、
メガネを、
メガネケースに入れておきます。
寝るときもメガネケースにいれます。
ボクは、ふまないように、
気をつけています。
3月に手術するかもしれません。
ボク、心配です。
仕事も、ものすごく、
忙しそうだし。
でも「春らんまん」の光、
みられなくなるのも、さみしいのでしょう。
光を感じることは、
生きているあかしですから。
ボクも、ユウキヨシハルさんも。
<『ジジの気分』(未刊)より>