2月22日、金曜日。
東京・目白の学習院大学キャンパス。
故田島義博院長が始められた学習院マネジメントスクール。
その2007年度『DSCM・基礎コース』の最終講義があった。
最終講義は、毎回、話題の経営者の講演と決まっている。
㈱ライフコーポレーション代表取締役社長
岩崎高治さん。
タイトルは、
「21世紀の流通業の課題」
ライフコーポレーションの経営戦略と課題。
最初に、学習院生涯学習センター所長湯沢威先生のご挨拶。
湯沢先生は学習院大学経済学部教授。
つぎに私が、「はじめに」と題したライフと岩崎さんのご紹介。
実は、この最終講義、
私が岩崎さんにお願いして実現したものなのです。
私は、この日の朝、お会いしたばかりの
ファーストリテイリング柳井正さんの言葉を修了する学生たちに贈った。
「日本人ほど勉強の好きな民族はいない。
日本人ほどそれを実践しない民族もいない。
皆さんは、是非、ここで学んだことを、
実践していただきたい」
さて岩崎さんの講義。
私、びっくりした。
16時40分から、きっかり1時間。
ライフコーポレーションの経営の現状、
この間に展開してきた「15の改革」と、
これからの3年間で推進する「12の課題」。
その理由と方法。
自信満々で、しかも率直で、謙虚。
この3つの要素を嫌味なく表現できる語り手は、
そう多くはない。
岩崎さんは言う。
「小売業は、どこでリスクをとっているか。
売れるかどうか分からないのに、
店を持つ。
売れるかどうか分からないのに、
人を雇う。
売れるかどうか分からないのに、
商品を仕入れる。
売れるかどうか分からないのに、
店を開ける。
店を持ち、人を雇い、商品を仕入れ、店を開ける。
これが、小売業のリスクです」
このリスクを背負って、社会貢献し、利益を上げていく。
そのために、3つのことをやってきた。
1.民主化
2.オープン化
3.自由化
これが「15の改革」を推し進めてくれた。
いまライフコーポレーションは、
年間売上高4220億円、197店舗、食品の売上高比率79.1%。
2011年の50周年には、5000億円、250店舗のビジョンを掲げる。
聴衆は、引き込まれるように聞いていた。
日本最大の食品スーパーマーケット企業。
それを率いる若き経営者。
過去最高の売上高と経常利益を出している。
その上で岩崎さん、
「働き甲斐のある会社をつくる」
こう結んだ。
大賛成。
私の唱える「日本商業の現代化」は、
顧客満足と従業員満足の一致をひとつのテーゼとしている。
それはすなわち「働き甲斐のある会社づくり」である。
質疑応答のあと、
学習院マネジメントスクール・ヘッドマスター上田隆穗先生の講話。
そしてDSCM受講生への修了証授与。
皆さん、おめでとう。
「学んだことは、実践せよ」
18時20分から、懇親会。
岩崎さんも、忙しいのに残ってくれて、
学生たちも大喜び。
私も固い握手。
写真ブレブレ、恐縮。
私たちは「商業現代化の同志」なのです。
岩崎さん、ありがとう。
<結城義晴>