松崎靖さんから「靖ちゃん日記傑作集」が届けられた。
うれしい小冊子。
松崎さんは、群馬県大間々の㈱足利洋品店代表取締役社長。
「店主」という言葉のほうがふさわしいし、
ご本人もそのほうがいいと思っているかもしれない。
私が、一生、付き合っていこうと心に決めている商人だ。
「靖(やっ)ちゃん日記」は、その松崎さんが、
毎月1回、1日に発行している地域情報誌「虹の架け橋」のコラム。
「虹の架け橋」は昨年10月30日のこのブログでもご紹介した。
新聞折り込みで、現在、1万部発行している。
下手な業界紙誌よりも部数は多い。
といっても、新聞折り込みだから、
いわゆるフリーペーパー。
別の見方をすると、変形チラシ。
しかし、チラシでは、まったくない。
「松崎靖新聞」、「松崎靖情報紙」といった趣がある。
品格と風情、ユーモアと知性、思いと感性にあふれている。
「靖ちゃん日記」はそのユーモア・コーナーを受け持っている。
しかも「靖ちゃん日記」は、松崎さんの手書き文字で構成されている。
味がある。
今回、送られてきた「靖ちゃん日記傑作集」は、
「虹の架け橋」発刊150号を記念したB6判90ページの小冊子。
表紙は、松崎さんのイラスト。
届いたらまずは読みます「靖ちゃん日記」
表紙に書いてある。
私も同感。
「靖ちゃん日記」編と「小耳にはさんだいい話」編の二部構成。
編集者・結城義晴的にいえば、
目次があれば、もっと親切かな、といった感じ。
しかし、内容は抱腹絶倒。
松崎さんは、「はじめに」で書いている。
「『靖ちゃん日記』のユーモアのパターンは
①ダジャレ、
②下ネタ、
③失敗談」
松崎さんは、
人生を面白くするためのキーワードは、
「感謝」と「感動」、
それに「頂いたご縁を大切にする」ことだという。
「靖ちゃん日記」は、その松崎さんの観察力と文章力で、
一段と素晴らしいものになっている。
下手な編集者より数段上の文章力。
お許しを得て、一つご紹介。
平成十九年 十一月十三日(火)
今日は二十八回目の結婚記念日。偶然にも社会貢献者表彰の授賞式と重なった。全国で四十三人が選ばれた。授賞式では一人ひとり名前が呼ばれ、美人司会者が受賞理由を読み上げ、ステージの上の大画面に顔写真と活動の様子が映し出された。朝のリハーサル通りに壇上に上がり、三歩進んで右手の常陸宮様ご夫妻に向かって深々と一礼、賞状を頂いてから、会場に向かって一礼して右手から降りる。本番はコチコチに緊張、手が震えて足がもつれた。主催者の計らいで昨夜はホテルに二人で泊った。結婚式以来初めてだった。夕食は「清水の舞台」から飛び降りたつもりで最上階の高級レストランで…、と思ったが入口のメニューを見て目玉が飛び出しそうになった。三十七階は清水の舞台よりずっと高かった。下の階のレストラン街をブラブラして分相応の店で食べて飲んだ。二十八年前の夜はラブラブだったが…、昨日の夜はブラブラで終わった。
どうです?
心が温かくなりませんか?
「虹の架け橋」150号、おめでとう。
<結城義晴>