イオンとセブン&アイ・ホールディングスがともに、
「円高還元セール」を発表。
私流に言えば、
「素性の確かなドル安還元セール」。
18日のこのブログで提案したら、もう実施。
同時進行の発想。
今後も負けない。
イオンは「緊急円高先取り『生活応援特価』開催」。
今日22日と明日23日の土曜・日曜、
総合スーパーのジャスコ295店舗で展開。
オレンジ、グレープフルーツ、ミネラルウォーターなど。
現時点では、295店舗もの店で扱う商品の、
ドル安円高メリットが出るはずもない。
半年後をにらんでの先取り還元セールだ。
つまり、消費マインドを捉えようとの意図。
セブン&アイ・ホールディングスも、
趣旨はほぼ同様。
全国の総合スーパー・イトーヨーカドー175店で、
22日、23日の2日間、
「円高還元セール」を開催する。
こちらは食料品約30品目と、品目数と価格を発表している。
・米国産グレープフルーツ(ルビー、ホワイト)各78円。
・米国産オレンジ 1個50円(2個98円)
・米国産豚ヒレブロック・バラブロック(100グラム)各98円
・米国産ワイン フランジア(白・赤750ml)各438円
・米国産ブロッコリー 1個78円
・メキシコ産ハネジューメロン(角切り230グラム)150円
・チリ産サーモントラウト(養殖・解凍100グラム)198円
・キャンベルコーンポタージュ(305グラム缶)178円
・デルモンテ完熟カットトマト(388グラム紙パック)178円ほか
両社とも、すばやい動き。
この図体の会社で、
これだけスピーディな意思決定と行動。
もっと小さな会社、
もっと小さな店は、
もっと俊敏な動きが出来る。
イオンとセブン&アイの広報活動を、
業界全体の広報活動と受け止めて、
利用、活用するくらいでもよいと思う。
「素性の確かなドル安還元セール」においては。
昭和38年、㈱文化社発行の面白い本がある。
著者は、読売新聞商店経営主任記者の渥美俊一。
タイトルは「大量販売の戦略」。
この本の中で、記者渥美は、
読売新聞の名前を使って、
当時の一流コンサルタント22人に、
アンケート調査を敢行している。
テーマは、「最近の小売業の経営課題」。
回答は、5種類に分類されている。
①人材養成・労働生産性 10人
②利益・売価 6人
③商品構成・仕入れ 4人
④組織管理 4人
⑤共同化 2人
現時点の「ドル安円高還元セール」は、
さしずめ②の売価と③の仕入れ問題であろうか。
記者渥美は、このアンケートの最後に、
特別に項目を設けて、
㈱商業界の倉本長治主幹のコメントを載せて、
しきりに感心している。
「こういう一言居士的な表現のときには、
天下一品と称されている倉本長治先生は」
とした上で、その倉本長治の短文。
「商品も人間も資金も設備も考え方も、
何でも急いで回せ。
変に応じて昇天の竜のごとく
電光石火でゆこう」
「素性の確かなドル安還元セール」のとき。
「変に応じて、
電光石火でゆこう」
「商品を急いで回せ。
資金も設備も急いで回せ。
人間も急いで回せ。
考え方も急いで回せ」
「昇天の竜のごとく、電光石火でゆこう」
ただし、
「今日も一日、慌てず急げ」
これは、結城義晴。
<良い週末を、結城義晴>