野村證券社員、インサイダー取引で逮捕。
私は個人的に、一切、株式の取引はやりません。
ジャーナリストとしての矜持。
しかし、証券に従事する人間の、
しかもM&Aを助言する立場の人間の、
インサイダー取引は、
人間の性を考えさせられる。
「知識社会の知識商人」には、
まず第一に「自己の仕事へのプライド」と、
それに勝る「モラル」が要求されるのです。
さて、4月17日木曜日、実況中継はいよいよ佳境に。
東京お台場・TFTホールでの「商人舎発足の会」。
「結城義晴君の独立を励まし
商人舎発足を祝う会」
会場には大型スクリーン。
映し出されているのは、
「商人舎のマーク」<デザインは㈱ケノス>
皆さんの入場の間、
[結城義晴のBlog毎日更新宣言]から抜き出したビデオが流された。
この会のビジュアル担当・商人ねっと武智暁人さんの労作。
感謝。
そして全員入場の後、
㈱商人舎の企業紹介ビデオ。
これが、サプライズの優れもの。
商人ねっと武智さんの優秀作。
これからしばらく、私は各地の講演のイントロで、
このビデオを流してもらおうと思った。
最初は、発起人代表・荒井伸也さんから、お礼のご挨拶。
この「励まし祝う会」は、93人の発起人会主催。
だからまず発起人代表から、
ご参集いただいた皆様へのお礼のご挨拶がある。
荒井さんは、30年前の私との馴れ初めから、話してくださった。
そして、私は55歳という年代がいいとのご指摘。
日本の流通業界は、
ダイエーの中内功さんをはじめとする第一世代、
荒井さんたちの第二世代、
そして私たちの第三世代に分かれる。
それぞれ15歳くらいずつ離れている。
その第三世代の私の年齢的ポジションがよいという評価。
これは嬉しい。
丁寧で、説得力のあるご挨拶、
心より感謝。
「師よりの言葉」と題して、お二人から。
まず、㈱商業界倉本初夫主幹より。
「商業界からは多くの人が、卒業していった。
結城君もその一人。頑張って欲しい」。
話が終わって、倉本主幹、
「本当によかっただろう?」
こう、声をかけてくださった。
「本当によかったです」
師からの言葉、次は、渥美俊一先生。
現在、アメリカにチームを連れて、視察セミナー中。
そこでビデオレターでのご登場。
4分30秒。
「結城君は、ペガサスクラブ中堅育成セミナーで一番をとった。
編集者・ジャーナリストではこれまで、たった一人」
まずお褒めの言葉。
私が25歳のときのこと。
「誰よりも、現場を地道に調査して、会社や店を評価し続けてきた」
これも嬉しいご指摘。
「その上、出版者の社長として、経営中枢で、
アドミニストレーションを体験した。
それがジャーナリスト、評論家、
コンサルタントとして、活きてくる」
渥美先生は、結城義晴の価値を、
本人以上に、把握してくださっているんだと、
私は、心から感謝。
そして感無量。
渥美先生のビデオレター・スクリーンを、
皆で見上げる。
イオン岡田卓也さんもいらっしゃる。
荒井さん、倉本主幹、これからご挨拶いただく面々。
激励のご挨拶は、まず、
㈱菱食相談役の廣田正さん。
廣田さんや㈱菱食とは、商業界は、
共同で事業を展開したことがある。
私が取締役になるずっと前のこと。
だから廣田さんは、㈱商業界の内実をよくご存知。
その上で、結城義晴の実績を評価してくださった。
嬉しかった。
やはり、「廣田の前に廣田なく、廣田の後に廣田なし」だった。
ヤオコー会長川野幸夫さんの激励の言葉。
商人舎のスローガン「自主独立。自己革新。社会貢献」
この三つのスローガンは、商業者に向けたものだろう、
との読みを展開してくださった。
そのとおり、私たち商人舎自身に向けると同時に、
現代化を目指す日本商業に向けたスローガンでもあります。
川野さんは、何でもお見通し。
「商人の魂を持ったジャーナリスト」を標榜する結城義晴を、
正しく評価してくださった。
感謝。
日本セルフ・サービス協会会長の増井徳太郎さん。
もちろん日本のスーパーマーケット第一号の紀ノ国屋社長でもある。
「日清カップヌードルを売らない増井です」
まず、私の講義の言葉を引いて笑いをとり、
日本セルフサービス協会50周年に、
コーネル大学のリテイル・マネジメント・アカデミーを立ち上げる。
私が協会のエグゼクティブ・アドバイザーとして、
この仕事にまい進するといった話。
増井さんは、洗練された人だ。
どんなときにも動じない。
見習わねばならない。
ダイナム・ホールディングス佐藤洋治さんは、
「結城さんにありがとうと言いたい」と、
激励してくださった。
パチンコホールのチェーンストアを志向して仲間を集め、
自身は、280店年商1兆2000億円の企業に育て上げた。
「木造ローコスト標準店舗」を開発し、
さらに新しい業態を開発し、イノベーションを成し遂げた。
私は、志高き経営者を尊敬し、佐藤さんを始めとする
ホール企業を応援している。
ジョン・F・ケネディのコンシューマードクトリンを引いて、
佐藤さんは消費者主権を力強く強調した。
商業界全国連合同友会会長の小松務さんは、
岩手県二戸で、小松製菓という南部煎餅の超優良会社を経営する。
セブン&アイ・ホールディングスのプライベートブランドも手がける。
小松さんは、簡潔なご挨拶。
私と小川寛専務との二人三脚の旅立ちを、
祝福して下さった。
激励のご挨拶の後は、花束贈呈。
商業界全国女性同友会名誉会長の西端春枝先生から。
ずっと私を支援してくださった。
今日のお言葉は、「寛容」について。
「寛容」とは、人を許し受け入れること。
偉い大学教授の話をたとえにして、
実に深くて厳しい内容を語ってくださった。
寛容を口にする者多し。
されど寛容を実践できる者少なし。
もって銘ずべし。
西端先生からのお花。
柔らかくて、小さな手との、握手。
「ありがとうございました」
花束をもらった結城義晴。
またまた感無量。
そして、ご挨拶。
実は、何も考えていなかった。
直前に4時間講義した。
だからそのとき全部、話した。
ここでは、心に残ったことだけ、話そうと考えていた。
30年勤めた商業界を卒業したこと。
商業現代化を目指すこと。
そのために「無私と利他」を貫くこと。
「知識商人」を養成、育成すること。
そのお手伝いをするということ。
「コーネル・リテイル・マネジメント・アカデミー」が、
設立されること。
私は、三度も「無私と利他」を言ったそうだ。
心底、そう思っているから。
「知識社会に知識商人を輩出したい」
心底、そう思っているから。
最後は、乾杯の音頭。
真打、横山清さん登場。
日本セルフ・サービス協会名誉会長、
アークス社長。
べらんめえ調のユーモアと活と檄。
「卒業なんて気に食わないし、独立も実は気に食わない。
新しい世界に入学というのならばいい」
ごもっとも。
金輪際、「商業界卒業とは言いますまい」
「何はともあれ、結城義晴君に大いに期待する」
「乾杯!」
私は、何度目か分からないほどに感無量だった。
「人々に向かいて、言うことなし」
この心境だった。
これだけの人に激励し、期待してもらって、
不思議に責任の重さというのは、感じなかった。
ただただ、感謝の念が溢れ出し、
明日への力が漲っていた。
そして、全員の皆さんとの交流の時間へ。
スポットライトが当たっているところに、
結城義晴あり。
<明日の最終回に続く。結城義晴>