結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年05月12日(月曜日)

アメリカ FMI とsupermarket 巡り⑥現時点のアメリカ小売業6つの総括

Everybody! Good Monday!

毎日の始まりの朝に、かける言葉。
Good Morning!
この言い方があるのなら、
毎週の始まりの月曜日に、かけてもよいだろう。
そう思って、このブログで使っている。
Good Monday!

アメリカからこの言葉を発信するのも、格別。

もう一度、
Everybody! Good Monday!

返事がない。

私ひとり浮いている感じ。
返事ください。
Everybody! Good Monday!

もう帰国します。

長いようで、あっという間の小旅行。
お疲れ様でした。

でも、まだまだロサンゼルスとサンフランシスコでの、
ストアウォッチングは報告していません。

ロサンゼルスでは、こちらの時間で8日、9日と、
①ゲルソンズ
②ラルフ・フレッシュフェア
③ブリストルファーム
④フレッシュ&イージー
⑤ウォルマート・スーパーセンターHE
⑥フォード4レス
⑦アルバートソン
⑧ボンズ・パビリオン
⑨CVSファーマシー
⑩ヘンリーズ・ファーマーズマーケット
と巡った。

そして、サンフランシスコに飛び、
10日、11日と巡ったのが、
①フェリーターミナル・ファーマーズマーケット
②サンフランシスコ・センター
(ブリストル・ファームが入居している)
③ユニオン・スクウェアの百貨店群
④セーフウェイ・ライフスタイルストア
⑤ドレーガーズ
⑥ノブ・ヒル・スーパーマーケット
⑦スタンフォード・ショッピングセンター
(ニーマンマーカス、ノードストローム、
ブルーミングデール、メーシーズ2店、
それにアンドロニコズが入っている)
⑧トレーダージョー
⑨ホースフーズ・クパティーノ店

これらのレポートは、帰国してから。
ご期待ください。

全体に対する私の感想。
①やはりウォルマートは、
大多数の顧客に支持されている。
wal
 何と言われようと。
 環境対策にも、どこよりも真剣に取り組んでいる。

②ホールフーズとトレーダージョーは、
ウォルマートのできないことをやる双璧である。

 この認識は、変わることがない。
 消費不況の中で、ホールフーズにやや陰りが見えるものの、
 この2社はしっかりとした顧客をつかんでいる。
 マーケットに存在する価値がある。
 トレーダージョーは相変わらず絶好調である。

③インディペンデント・スーパーマーケットは、
健在である。

 もう「生き残った」と表現してもよい10店以下の単独店群は、
 しっかりと顧客からの支持を得ている。
 ホールフーズとトレーダージョーに直接、やられない限りは。
 けしてウォルマートに押しつぶされるのではない。
 残った店には、残った理由がある。
 ウォルマートが絶対に登場しない立地にあるとか、
 ウォルマートと全く違うマーチャンダイジングを展開しているとか。
 すなわち、ウォルマートにできないことをやる者が、
 生き残るのである。

④スーパーマーケット三強は、峠を越えた。
 クローガー、セーウウェイ、スーパーバリューのアルバートソンズ。
 アルバートソンズは、三分割されて、
 もっとも大きな打撃を受けた。
 だからもっともっと悪くなるかもしれない。
 しかしどちらにしても、悲惨な店舗状態からは脱した。
 トップ2は、新しいプロトタイプを完成しつつあるが、
 まだまだ矛盾だらけ。
 顧客の囲い込みと、ロイヤルカスタマーづくりを、
 いまだに勘違いしている節がある。
 三強には、私、いつも手厳しい。

⑤テスコのフレッシュ&イージーには、
ほのかな希望が見えたか。
ファサード
 しかし、図らずも、この重大なテーゼを私たちに教えてくれた。
 「小型化はひどく難しい」
 店づくりとカスタマーづくりに、一段のアップスケールを果たせば、
 成功するだろう。
 このままでは、失敗するだろう。
 そしていま、ウォルマートがその難題に取り組もうとしている。
 この夏の「マーケットサイド」新フォーマット実験で。

⑥ショッピングセンター総模様替え。
 根本的なあり方が大きく変わってきた。
 NSC、CSC、RSC、SRSCという基準が、
 ライフスタイルセンターと呼ばれる21世紀型の中で、
 すべて被いつくされ、つくり変えられようとしている。
 したがって、すべてのショッピングセンターが、変わり始める。
 既存のものも、新しいものも。
 「ショッピングセンター総模様替え」と呼ぼう。
 その中で、デパートメントストアが新しい地位をつくる。
 もうGMSというフォーマットの呼び方はやめたほうがいい。
 シアーズとJCペニーは、ショッピングセンター総模様替えの中で、
 どんな模様の中に入るのか。
 それが問われている。
 ニューデパートメントストアとスーパーセンターのサンドイッチの中で。

以上、店舗フォーマットに関する結城義晴の感想。
これだけ写し取ってもレポートにはならないから、そのつもりで。
皆さん。

さて、11日は、今回のチームで記念写真。
日本セルフ・サービス協会の44名。
それにコーディネーターのロバート鈴木さん。
定番中の定番、ゴールデンゲートブリッジでパチリ。
金門橋
本当に、お疲れさまでした。

ご夫婦で参加の、成沢元志さん、恵美さん。
特別にツーショットをご披露。
成沢夫妻
二人とも、本当によく勉強していた。
よくチャレンジして、いろいろな体験をしていた。
必ず、これは生きる。
昔々、ヤマナカの創業者・故中野富彦さんが、
商業界箱根ゼミナールを新婚旅行にした。
その心意気をバネに、中部地方第一のスーパーマーケットをつくった。
成沢さんたちにも、必ず今回の経験は活きる。
私は、そう、信じている。

バスの中からの、サンフランシスコ・ベイの景観。
サンフラン景観

そして有名なアルカトラズ島。
アルカトラズ

夜は、全員で最後の晩餐。
中華料理。
話は盛り上がった。
最後の晩餐

そしてロバート鈴木さんと固い握手。
私より2歳年上の、硬骨漢のダンディズム。
末長いお付き合いを。
ロバート・鈴木さんと

しかしまだ旅は終わっていない。
日本に帰り着くまで、
そしてそれからも。

ティモシー・ハモンズFMI会長の言葉が胸に残る。
「走り続ければ、道は拓ける」

ラガーマンとビジネスマンの両方で成功した男・宿澤広朗の言葉。
全力疾走していなければ、失速する

しかし宿澤は54歳で逝ってしまった。

どんなスピードで、
どんなペース配分で、
走り続けるか。
それが人生である。
おのおのの。

<結城義晴>

 

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