本日5月15日、帰国して席を温める間もなく、
「エコストア開発セミナー」に参加。
午後1時から、埼京線北与野駅前の
「新都心ビジネス交流プラザ」4階会議室A。
主催は、NPO法人「東上まちづくりフォーラム」ビジネス助っ人隊。
㈱商人舎は、ちょっとだけ協力させていただいた。
講師の田村洋三先生は、
商人舎エコストア研究会会長でもある。
ヨークベニマル、ヤオコー、
さらにベルクといったスーパーマーケット、
さらに日本生活協同組合連合会、丸広百貨店などから、
ご参加があった。
それ以外にも、エコストアに関心のある専門家、研究家、
コンサルタント、そして協賛メーカーなど。
総数40名ほど。
講演タイトルは、
「エコロジー&サスティナブル・ディベロップメントを目指して」
田村さんとは、長い付き合い。
単行本『スーパーマーケット経営技術』(商業界刊)は、
私が担当させていただいた。
さて、田村さんの講演内容。
率直に言って、とても良かった。
うれしかった。
この時期に、この内容が、
日本の小売業、スーパーマーケットに向けて、
真剣に語られたことが。
地球温暖化と食糧需給バランスの崩壊から解き明かして、
環境問題に対する国際的な取り組みの歴史、
京都議定書の概要、
石油浪費と穀物生産、
アメリカ・日本の農業とエネルギー消費問題など、
基本問題認識をわかりやすく解説したうえで、
食品廃棄とメタボ対策、
スーパーマーケットが今できること、
明日できること、
温室効果ガス削減の道筋、
「省エネ法」改正に伴う具体的アクションまで、
最先端の考え方と技術が講義された。
まとめは、
「自ら率先しなければ何も変わらない」として、
ヨークベニマル前社長の故大高善二郎さんの言葉が紹介された。
かつて山形県米沢市に出店した冷夏の中の挨拶。
「今年は衣料品が売れない。
売れないということは、
お客様がそれだけ出費をしないということ。
これはお客様にとって、ハッピーなこと。
社会全体でみれば、ハッピーなこと。
しかし商売のコンディションでとらえると最悪。
だけど商売なんだから、その条件の中で、
お客様にどんなお役立ちができるかを考えよう」
2時間の熱の入った講義のあと、15分の休憩。
そして、今回のセミナーの後援企業となった
エコストア開発に協力するメーカーの製品の紹介が、
田村講師から丁寧に行われた。
㈱アースクリーン、㈱イープラット、中央化学㈱、㈱ヤマト。
最後に、NPO法人「東上まちづくりフォーラム」ビジネス助っ人隊の
メンバーが紹介された。
私は、今回のアメリカ視察で2店も見てきたウォルマートを
思い浮かべていた。
ダラスとデンバーでエコストア・プロトタイプを実験したあと、
HE5タイプまで開発し、普及段階に入ったウォルマート。
アメリカでは、群を抜いた展開。
リーディングカンパニーとしての自覚がある。
そして、私が考えている「幸せ基準」とともに
「環境基準」「省エネルギー基準」を有する企業が、
社会的にも求められるに違いないと確信した。
田村さんも言った。
「結論は、ダウンサイジングせよ、ということ。
サービス残業は経営者の手抜きだが、
店づくり、店舗運営の手抜きからは、
環境対策は問題解決しない」
私は、思う。
「環境対策、省エネルギー対策は、規模の大小を問わない。
そしてサービス残業に象徴される従業員の幸せ基準づくりと、
経営の姿勢においては変わらない」と。
商人舎ではエコストア研究会のメンバーを募集しています。
一緒に研究しましょう。
<結城義晴>
追伸
故障しておりました結城義晴の携帯電話が
本日夕方、直りました。
皆様にはご迷惑をおかけいたしました。