昨6月12日から今日13日にかけて、
オール日本スーパーマーケット協会の
第46期定期総会が開催された。
ところは、東京ドームホテル。
ご存知、野球のメッカ・東京ドームに隣接するホテル。
正会員・準会員含めて326名の参加。
同協会は、「知恵の共同仕入れ」を旗印にしている。
「知識」や「情報」ではなく、
「知恵」というところが、
この協会の肝である。
12日午後から始まった総会では、
荒井伸也会長が議長に選出され、6つの案件が審議、承認された。
「知恵の共同仕入れ」というだけあって、
研修会・セミナーが年間に59回開催され、
総参加人数4598名に上った。
現在の正会員61社、賛助会員325社。
総会終了後、正副会長・理事、それに新加盟会員を加えて、
恒例の記念写真。
正会員として、愛知県のキシショッピングセンターが加入。
岸弓乃常務が紹介された。
さて、総会の後は、事務局発表があって、
その後、これも恒例の記念講演。
今回は郷原信郎さん。
桐蔭横浜大学法科大学院教授、コンプライアンス研究センター所長。
テーマは、
「コンプライアンスと社会と顧客へのかかわり方」。
写真がぶれていて恐縮。
郷原さんは、不二家の事件が起こったあとの信頼回復対策会議議長。
「法令遵守が企業を滅ぼす」
「コンプライアンスが日本を救う」
これが持論。
コンプライアンスは法令遵守とイコールではない。
コンプライアンス≧法令遵守であり、
「遵守」という言葉に問題があると主張。
なぜなら遵守が出てくると、考えなくなるから。
耐震強度偽装問題や食品偽装問題を取り上げて、
分かりやすく解説。
この問題に対処するには、二つの要素が必須。
①鋭敏さsensitivity
②協働関係collaboration
個人個人の鋭敏さが組織の中で協働すること。
そのために郷原さんは、
「フルセット・コンプライアンス」を提唱。
①方針の明確化
②組織の構築
③予防的コンプライアンス
④治療的コンプライアンス
⑤環境整備コンプライアンス
5つの要素が必要であるとする。
違法行為の種類に関しては、
アメリカは虫型で、
個人的利益、単発的、だから個人ペナルティで解決する。
日本はカビ型で、組織の利益、継続的・向上的だから、
原因を究明しなければならない。
このあたりのたとえ話、面白かった。
リスクマネジメントは、平時におけるリスク対応であるから、
野球に例えると1回から8回まで。
クライシスマネジメントは、
危機的状況の中で損失を最小限に抑えねばならず、
9回の土壇場のようなもの。
これも分かりやすいたとえ話。
結論は、組織的に戦略的に、
コンプライアンス問題を捉え、
フォーメーションを用意しておけ、ということ。
最後の、スーパーマーケット業の法令環境に関して、
もう少し聞きたかった。
記念講演の後、夕食懇親会。
乾杯のご発声とご挨拶は、
日本ハム代表取締役社長の小林浩さん。
食糧全般の世界情勢から、値上げの問題など、
見識の高いご意見。
そして「もったいない」を大切にというご提案。
私は、北野祐次名誉会長の隣の席で、
北野さんと「あるべきスーパーマーケット」について語り合った。
そして多くの方々とご挨拶。
2日連続で会う人、
一昨日会った人、
先週会った人。
そんな人が多かった。
宴は進んで、中締め。
結城義晴。㈱商人舎代表取締役社長。
私の話は二つ。
第1は、商人舎今月の標語「節約、倹約。もったいない」に関して。
これ日本ハムの小林さんと同期した。
第2は「潮目が変わりつつあること」。
買い手市場から、売り手市場への転換が、
部分的にではあるが、明らかになっている。
その分野が広がってくる。
これは180度のパラダイム転換だということ。
だからこそ製配販の協働が重要になる。
そして、三本締め。
全員のご協力で、実にきれいに締まった。
心より、感謝。
夜は、セイミヤ社長加藤勝正さんと議論。これも恒例。
加藤さんは、スーパーマーケットの店舗を視察することに関して、
日本一の人。
この夜は、「人間としての作品」の話で落ち着く。
加藤さんにも感謝。
7月に入って、アメリカから帰ったら、
潮来に行きます。
潮目が変わりつつある時だから。
<結城義晴>