横浜の商人舎オフィスで、カンテツ。
完全徹夜。
来週から始まるアメリカ視察研修のテキストづくり。
夢中でやっていたら、真っ黒の空から、
少しずつ明かりが見えてきて……。
朝が、やってきた。
妙に興奮しているものの、
やり遂げた気分の良さがある。
それでも、今日も一日、
重要な会議。
クールビズで。
などと考えて、タクシーで帰宅したら、
すぐに朝刊がとどいた。
嬉しいお知らせ。
日経新聞が取り上げてくれた。
「コーネル大学リテールマネジメント・プログラム・オブ・ジャパン」
「流通業の幹部養成」とある。
食品流通業のリーダーを育てる目的。
アメリカでは1950年代から、
企業内大学が盛んにつくられた。
先鞭をつけたのは、
ジェネラル・エレクトリック社のジャック・ウェルチ。
その後、モトローラやIBM、
ディズニーやマクドナルドが、
次々と企業内大学をつくった。
企業内大学の価値。
まず第1に、リーダー層を拡充できる。
何事にも、リーダーが必要だ。
リーダーの良しあしで、結果は全く違ってくる。
リーダーが分厚い層になっていなければならない。
第2は、戦略目標と教育を、
同期させることができる。
だからトップマネジメントが、
直接、次の時代のリーダーたちに、
メッセージを埋め込み続けることができる。
アメリカでは、トップマネジメント自身の力量こそ企業力となった。
第3は、知識の陳腐化の防止。
知識は常に陳腐化するから、
外部からの英知を集めた企業内大学は、
それを防ぐことができる。
第4に、教育をブランディングできる。
業績に応じて教育を施すのでは、
ばらつきがでる。
教育は、継続して、高いレベルを保たねばならない。
企業内大学が、独立採算を図ることができれば、
すなわちブランディングができれば、
教育は一貫する。
水準を維持することができる。
日本でも1997年NECが先鞭をつけて、
2000年代のはじめ、一種のブームとなった。
私たちは、日本のスーパーマーケット業界に、
業界内大学をつくろうとしている。
スーパーマーケット企業には、
残念ながら企業内大学をつくれる余裕がない。
ならば、こんな時だからこそ、
業界の英知を集めて、
私たちの手で、
業界内大学をつくろう。
そう考えた。
それがコーネル大学ジャパン。
コーネルのジン・ジャーマン先生も大賛成してくださった。
スタートは10月です。
皆さん、注目してください。
ちなみに私、副学長を務めます。
これからの一生をかけて、臨みます。
と、嬉しいニュースに喜んでいたら、
日本チェーンストア協会の5月の売上速報。
前年同月比、1.1%減の、2か月連続ダウン。
衣料品が8.6%減、住関連品が3.8%減。
サービスは10.4%のマイナス。
しかし食品は、1.2%増。
ますます、思う。
衆知を集めて、
革新的なリーダーを、
どんどん登場させねばならない。
そんな意気込みを、
たった一人で抱いた午前5時。
いや、ジジが寄ってきた。
「あれ」を要求している。
でもまだ早い。
これからひと眠りします。
おやすみなさい。
目が覚めたら、
明日がある。
こんなに喜ばしいことはない。
<結城義晴>