2008年7月です。
今月の商人舎標語を、
発表します。
「Save Money! Live Better!」
「財布を閉めろ!よりよく生きよ!」
英語で恐縮。
今、アメリカ・テキサス州にいるからだけでは、
ありません。
実はこれ、ウォルマートの新しい標語。
昨年秋から、あの「Always Low Price」に代わって、
企業キャッチフレーズになった言葉なのです。
「オールウェイズ・ロープライス」は17年間使われたといいます。
そのまえは「エブリデー・ロープライス」
それが「Save Money! Live Better!」に転換されたのは、
ウォルマートの時代の捉え方に、変化が生じたからです。
ウォルマートは、いまや、
安さだけでは足りないと考えています。
彼らは今、
お客様の節約とより良い暮らしが、
直結しなければならないと考えています。
だから彼らは、究極として、
安さを追求しつつ、カスタマーのよりよい暮らしを提供する。
節約とより良い暮らし。
その提供。
新しい標語には、
この強い意志が表明されているのです。
このウォルマートのキャッチフレーズを飲み込んで、
商人舎の7月の標語にしたのは、
二つの理由からです。
6月が「節約、倹約。もったいない」で、
8月が北京オリンピックの爆発。
その間をつなぐ7月には、
「節約、倹約しつつ、生活を楽しんでもらいたい」
こう、お客様に訴えたいからです。
日本の消費者は、「少しでも安いものを買う」と、
考えているようです。
1日付日本経済新聞に、
このことが書いてあります。
同時に、私たちビジネスを展開する会社も店も人も、
経費の節約に努めつつ、より良い生き残り方をしましょう、と、
主張したいからです。
それが今年の7月です。
通常の7月ならば、
「夏だ、暑さだ、売りまくれ」
こんなところでしょう。
しかし、今年は、この不況感。
企業に関しては、アメリカ上位500社の第1四半期の売上高は、
前年対比でマイナスの11.3%でした。
これは6年ぶりのことと言います。
日本でも同様の傾向が見え始めています。
それを振り払うには、
まずしっかりと利益を確保しておいて、
その上で、8月に向かって、
より良く経営する、より良く仕事する、
より良く生きる。
この謙虚さが必要です。
だから「Save Money! Live Better!」
「財布を閉めよ! より良く生きよ!」
いかがでしょう。
それにこれを1カ月間使えば、
世界のウォルマートのキャッチフレーズを、
覚えてしまうこともできるのです。
この商人舎標語は、お客様と店側が共有することをも、
ねらっています。
言葉を共有しましょう。
お客様の立場、お客様の気分になれなくて、
どうして「知識商人」といえましょう。
重要なのは、言葉の共有です。
さて、6月30日、成田空港。
全員集合して、結団式。
㈱たいらや専務取締役・鈴木定男さんが今回の団長さん。
傘下団員の紹介と団長挨拶のあと、
私のガイダンス。
「事故のないよう、一人ひとりの収穫が最大化されるよう」
「自ら変わるために、アメリカで研修する。
目的は、自分のイノベーション」
ビールとウーロン茶で、乾杯。
午前11時30分、アメリカン航空176便で出発。
今回は、ユナイテッド航空ではない。
12時間のフライトで、ダラス国際空港到着。
ダラスの空は青い。
私は、昨夜、徹夜で雑誌記事を書いていたので、
映画を1本見て、ビールとワインを飲んだら、
あとは熟睡。
これ、時差解消法としては、かなり有効。
到着すると、荷物を拾いに、
バッゲージクレームへ。
乗り換えてオースティンに行くのですが、
ここで一度荷物をピックアップしなければならない。
42名となると、全員の荷物が出てくるまで、
待たねばならない。
でも、皆、緊張感いっぱいで、
疲れも見えない。
オースティンでは、バーバラ・ジョーダンの像が迎えてくれた。
出迎えてくれた浅野秀二さんと固い握手。
サンフランシスコに住むコーディネーター。
私は、いつも、ダブルコーディネーター方式をとります。
アメリカ人の生活やアメリカの社会については、
在住のコーディネーターが不可欠です。
いよいよ始まります。
鈴木定男団長の言葉を借りれば、
「歴史的第1回商人舎研修会」。
いよいよ始まった。
歴史的な充実を追求します。
<結城義晴>