洞爺湖サミットが始まりました。
真っ先に世界的な「食糧と燃料」の問題が提起されました。
まさに世界中の関心は、ここにあります。
アメリカでも、それは変りません。
しかし経済が低迷しているとはいえ、
アメリカはこの「食糧と燃料」に関しては、
自前で調達可能な「原資」を確保して、
常に売り手の立場に立とうとしています。
日本がこれからこの二つの問題で、
世界の中の売り手になるのは、
「フードとエネルギー」のテクノロジーにおいてです。
私は、そう考えています。
さて、今日は、アメリカレポートの続き。
テキサス州オースティンのHEBが50%を超えるシェアで、
ウォルマートに対抗していることは、衆知の事実です。
そのHEBのアップスケールタイプが、
「セントラルマーケット」
まさしく「中央市場(いちば)」というネーミング。
何の?
まずは、青果物の中央市場。
これは7月2日のブログで紹介しました。
しかしそれ以外の部門も、
それぞれの商品分野で、中央市場のポジションを確保しています。
青果に続く部門は、精肉。
青果から精肉に連続するスペースに、冷蔵平ケースがあります。
20種類のハンバーグの売場。
来るべき独立記念日に向けたプロモーション売場。
そして、R型ケースに美しく陳列された精肉売場。
ここは、自家製のフレッシュ・ソーセージから始まります。
そしてポーク、ラム、
プライムとナチュラルのビーフ、チキンと続く。
牛肉は28日間エージングのアンガスビーフが売り物。
さらに自然肥育の家禽類。
ビーフ、ポーク、ラムなどは、部位別に分類されています。
部位別に味と調理用途が違うからです。
日本の鮮魚売場と同様な「深さ」があるのです。
その鮮魚売場は、対面サービス。
100種類の海産品と淡水魚。
ロブスターや海老、ザリガニなどは、水槽に入っていて、
顧客の注文に応じて調理サービスします。
鮮魚から、ワンウェイで、酒売場へ。
2005年に、ホールフーズマーケットの旗艦店が、
リニューアルオープンするときに合わせて、
こちらもリニューアル。
2000種類のワイン、そして500種のビール。
マネジャーが顧客の予算と注文に合わせて、
購買リストをアレンジしてくれます。
続いて、チーズ売場。圧巻。
120平方フィートの熟成室。
真ん中に人が入る調理スペースを設けて、
オーダーに沿ってカットサービスします。
チーズの対面に、リーチインケースの冷凍食品売場。
美味の冷凍食品が満載。
日本のように、お弁当のおかず売場ではない。
そしてマグネットの乳製品売場。
Dairyと書いてありますが、
これは乳製品の意味。
日配品のDailyではありません。
オールスクラッチのベーカリーコーナー。
ここへくるとパンの焼きたての香りが、充満している。
それが大事。
そしてケーキ売場へと続く。
アメリカ人は女性や子供だけでなく、
大人の男性もケーキ好き。
最後のラインは、サービスデリ。
シェフズ・ケース。
言うことなし。
そしてサラダバー。
スープバー。
この二つのコーナーは、不可欠。
最後に、デリ、サラダ、スープ、デザートを、
そのまま持ち込んで食すイートインコーナー。
屋外、二階まで、このフードサービススペースは続く。
私のいう完全試食コーナー。
いつ来ても、セントラルマーケットは、
楽しくて、豊かで、ヘルス。
まさに中央市場なのです。
<つづく、結城義晴>