北海道洞爺湖サミットが終了。
日本が議長国として、
「2050年温室効果ガス排出量を50%まで削減」
というコンセンサスが一応、まとまった。
まあ、前向きな一歩。
いまだ各国の目先の利と全体最適との間の、
オクシモロンの問題解決は残されている。
さて、くどいようだが、
7月の商人舎標語。
今月の商人舎標語。
「Save Money! Live Better!」
「財布を閉めろ!よりよく生きよ!」
昨年秋に刷新されたウォルマートの最新のキャッチフレーズを拝借。
昨7月9日は、都内を巡った。
まず、新宿の伊藤園本社。
商業界時代から続いている伊藤園の大陳コンテスト。
業界最大にして最高のコンテスト。
今回も、1万2507店の参加。
アメリカからも参加があり、入選した。
審査委員は、5人。
伊藤園代表取締役副社長・本庄大介さん(写真右)、
同副社長・江島祥仁さん(その隣)、
常務取締役・本庄周介さん(その隣)、
そして『食品商業』編集長・山本恭広さんと私。
もう7年ほど続いていて、
まずは参加各店の陳列技術水準が高次元で推移していること、
そのサポート部隊としての伊藤園の営業担当者の技術水準が、
これも極めて高いレベルにあること、
そして審査委員の眼力も高水準に達したこと、
こんな理由で、審査はまことにスムーズに運ぶ。
初めの頃は、私が、陳列とは、プレゼンテーションとは、
といったことを審査員にレクチャーしたりしていた。
それはまったく必要なし。
気持ちのいい審査。
水準の高いプレゼンテーション。
最後に、恒例の審査員の記念写真。
伊藤園は、緑茶としてナンバー1シェア。
それは店頭を大事にしているからでもある。
店頭起点のマーチャンダイジングの象徴が、
この業界最大の大陳コンテストである。
マーチャンダイジングとは、
1.[Right Merchandise] 適正な商品を
2.[Right Place]適正な場所に
3.[Right Time]適正な時に、
4.[Right Quantity & Quality]適正な量と質を、
5.[Right Price & Cost]適正な価格とコストで、
提供するためのプランニングを意味する。
これは米国マーケティング協会の定義に、
私が加筆したもの。
さて、その次に向かったのが、東京流通センター。
菓子卸のNSグループの展示会「Grandex2008」。
17社32事業所が「1つの会社の如く」をポリシーとして集まる。
下里勝彦会長と写真。
先日、私、講演した。
コモディティとノンコモディティの持論をご提案。
この展示会、私の持論にも沿った展開。
NS最大のヒット商品は、低価格品。
これが面白い。
海外製品だが、日本のナショナルブランドの50%の価格、
そして200%の量、それでいて味と品質は変らない。
すなわちユニット・プライス4分の1の商品。
まるで今、大隆盛の1円パチンコ並みの価格設定なのだ。
ふるさとブランドは、全国47都道府県すべてから集められた。
地域性、ローカルティはノンコモディティ・グッズの要件のひとつ。
「漁港めぐり」は珍味。
これもノンコモディティの要件を満たす。
「Eco Smile」
サンクリーンフィルムを使用したエコ配慮商品。
そして「ポトフ」と柿沢安耶(あや)さん。
東京上目黒の野菜スウィーツ専門店「パティスリー ポタジエ」
そのオーナー柿沢さんが監修した野菜のスウィーツ。
このコーナー、柿沢さんが直接説明してくれることで、大人気。
これも典型的なノンコモディティ・グッズ。
安さのコモディティと特徴あるノンコモディティ。
洞爺湖サミットの趣旨にも連動したエコ商品。
現場は、先進国首脳の議論を超えたオクシモロンで進んでいる。
<結城義晴>