7月15日火曜日。
羽田空港からJALで飛ぶ。
空港では「ラストワゴン」と呼ばれるバンに乗って、
飛行機まで。
キョーエイ埴渕一夫社長と安友健雄専務に、
お迎えいただいて、店舗視察へ。
キョーエイは、「地産地消」を旗印にしている。
これ、徳島県ナンバー1小売業として、
とても良いこと。
私は、ローカルチェーンは、
「地産地消」の効果が高いほど、
生き残り、成長を続けることができると考えている。
なぜなら、地域らしさこそ、
「ノンコモディティ経営戦略」の肝となるものだから。
大手チェーンやナショナルチェーンに対抗するには、
彼らに出来ないローカル色を出しつくすことに限るからだ。
青果部門は、壁面も見事だが、
商品がその壁面に負けてはいけない。
青果部門こそ、地産地消の典型。
ミートデリの売り場は、安定している。
実は最も利益の出る部門。
鮮魚とすしの売り場。
地元の魚、そして特に塩干が充実している。
ウナギも地産地消を唱っている。
地元の光食品のコーナー。
①安心・安全
②美味しい
③環境に優しい
三つのコンセプトを持つ地元商品。
全国的にも信頼を獲得した商品だ。
実によく、商品が動く。
衣料品売り場は、
インナーを中心とする購買頻度の高い品揃えに変更。
収益性が改善された。
タクト店は、私にも懐かしい店。
何度か改装して、現在のキョーエイのレベルを超える店となった。
その後、2店視察して、
今期、経常利益2%と躍進してきたキョーエイの実態を見た。
「市民生活を守る砦たれ」
昭和30年代に、倉本長治商業界主幹が送った言葉。
この言葉を社是とするキョーエイ。
夕方から、取引先共栄会で、記念講演。
今回は、「市民生活を守る砦」となるための理念の話に徹した。
みなさんよく聞いてくださって、心より感謝。
懇親会には、飯泉嘉門徳島県知事も出席し、挨拶してくれて、
キョーエイの地産地消が、県ぐるみであることを証明した。
懇親会の後、高野保男さん(写真右)と埴渕さん(中央)と、
さらにキョーエイ安友専務、森雅之常務と二次会の懇親。
高野さんは店舗オペレーションの専門コンサルタントで、
コーネル大学ジャパン講師に内定している。
楽しい徳島だった。
「地域密着」という言葉がある。
小売業・流通業では使い古された感がある。
しかし、これは県の行政から、地域の金融機関、
そして地域の消費財産業まで含めた協業を意味する。
伊予銀行もキョーエイを、力強く支持している。
「地産地消」の旗印は、
この地域産業の協業の、大義名分となる。
考えてみると本来、他県に進出することは、
極めて困難な仕事のはずである。
「地産地消」という大義名分に打ち勝つ論理は、
そう見当たらないからである。
<結城義晴>