昨7月16日、徳島から帰京後、ひょんなご縁で、
コカ・コーラカスタマーマーケティング㈱で研修。
六本木ヒルズのノースタワー大会議室。
夕方4時半から90分のところが、
120分になってしまって恐縮。
後ろの時間が大丈夫の時には、
許される限りお話します。
不思議な感じをかもし出す会社。
代表取締役社長の井辻秀剛さんとは意気投合。
日本のマーケティング、商流に関して、
実に詳しい。
研修のあと、ワンコイン懇親会。
購買者マーケティング部部長の山本俊之さん(右)、
SMカスタマー営業部購買者マーケティング担当の五十嵐信広さん(左)と、歓談。
購買者マーケティングとは、今、流行りの、
ショッパーズ・マーケティングのこと。
コカ・コーラといえば、
今年6月のUSA研修でのことが思い出される。
テキサス州オースティンのHEBプラスの店頭。
コカ・コーラのダイレクト・ストア・デリバリー担当者が作業をしていた。
彼の担当は、写真のスペース。
もちろんコカ・コーラは十分にスペースをとって商品陳列している。
しかしそのコカ・コーラの売場の隣には、
HEBのプライベートブランドが並べられている。
しかも価格は、フリッジパック2ドル29セント。
ご丁寧にターゲットのコカ・コーラ3ドル11セントと比較POPがある。
だから売れ行きは、ご覧の通り。
左がHEBプライベートブランド、
右がコカ・コーラ。
露骨です。
アメリカ人は。
食肉売場に面した主通路にも、
プライベートブランドの島陳列。
フォークリフトに乗せられたまま並べられている。
パッケージは、明らかにコカ・コーラのコピー。
露骨です。
テキサス人は。
何を物語っているか。
①アメリカ人はコーラ大好き。
②コカ・コーラは強い。
⇒だからこんなそっくりコピー商品が出る。
③コカ・コーラにプライベートブランドをぶつけるほどの価格競争がある。
そしてもしかしたら、HEB店頭でブランドスイッチが、
起こっているかもしれないと思わせるが、
定番売場のスペースを見れば分かる。
やはりコカ・コーラは強い。
ウォルマートですら、
いまだにダイレクトストアデリバリーをやめられない。
すなわちネットネットプライシングでの取引が出来ない。
④競争は店頭で起こっている。
ブランドとブランドとの。
ここにリテール・マーケティングが大きく介在している。
メーカーのマーケティングと小売業のマーケティングは、
どこで協業できるのか。
ショッパーズ・マーケティングは、そのどちらをも視野に入れて、
購買者にとって最も都合のいい売場を作ることに腐心する。
それがメーカーにとっても、
小売業にとっても、
購買者にとっても幸いなこと。
「三方良し」となる。
しかし、
協業しながら競争する。
美しい言葉で表現するならば、
競演する。
これが大事。
これをカスタマーは喜ぶ。
日本はいったい、そこまで行くのか。
<結城義晴>