結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年07月17日(木曜日)

コカ・コーラカスタマーマーケティングでの研修と米国HEBのコカ・コーラのプライベートブランドについて

昨7月16日、徳島から帰京後、ひょんなご縁で、
コカ・コーラカスタマーマーケティング㈱で研修。
六本木ヒルズのノースタワー大会議室。
c1
夕方4時半から90分のところが、
120分になってしまって恐縮。

後ろの時間が大丈夫の時には、
許される限りお話します。

不思議な感じをかもし出す会社。
代表取締役社長の井辻秀剛さんとは意気投合。
日本のマーケティング、商流に関して、
実に詳しい。
c2

研修のあと、ワンコイン懇親会。
購買者マーケティング部部長の山本俊之さん(右)、
SMカスタマー営業部購買者マーケティング担当の五十嵐信広さん(左)と、歓談。
c3
購買者マーケティングとは、今、流行りの、
ショッパーズ・マーケティングのこと。

コカ・コーラといえば、
今年6月のUSA研修でのことが思い出される。
テキサス州オースティンのHEBプラスの店頭。
コカ・コーラのダイレクト・ストア・デリバリー担当者が作業をしていた。
c4

彼の担当は、写真のスペース。
もちろんコカ・コーラは十分にスペースをとって商品陳列している。
c5

しかしそのコカ・コーラの売場の隣には、
HEBのプライベートブランドが並べられている。
しかも価格は、フリッジパック2ドル29セント。
ご丁寧にターゲットのコカ・コーラ3ドル11セントと比較POPがある。
c6

だから売れ行きは、ご覧の通り。
左がHEBプライベートブランド、
右がコカ・コーラ。
露骨です。
アメリカ人は。
c7

食肉売場に面した主通路にも、
プライベートブランドの島陳列。
フォークリフトに乗せられたまま並べられている。
c8

定番売場と同様、2ドル29セント。
c9

パッケージは、明らかにコカ・コーラのコピー。
露骨です。
テキサス人は。
c10

何を物語っているか。
①アメリカ人はコーラ大好き。
②コカ・コーラは強い。
 ⇒だからこんなそっくりコピー商品が出る。
③コカ・コーラにプライベートブランドをぶつけるほどの価格競争がある。
そしてもしかしたら、HEB店頭でブランドスイッチが、
起こっているかもしれないと思わせるが、
定番売場のスペースを見れば分かる。
やはりコカ・コーラは強い。
ウォルマートですら、
いまだにダイレクトストアデリバリーをやめられない。
すなわちネットネットプライシングでの取引が出来ない。

④競争は店頭で起こっている。
ブランドとブランドとの。
ここにリテール・マーケティングが大きく介在している。

メーカーのマーケティングと小売業のマーケティングは、
どこで協業できるのか。
ショッパーズ・マーケティングは、そのどちらをも視野に入れて、
購買者にとって最も都合のいい売場を作ることに腐心する。

それがメーカーにとっても、
小売業にとっても、
購買者にとっても幸いなこと。
「三方良し」となる。

しかし、
協業しながら競争する。
美しい言葉で表現するならば、
競演する。
これが大事。
これをカスタマーは喜ぶ。

日本はいったい、そこまで行くのか。

<結城義晴>

 

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.