ありがとうございました。
結城義晴のBlog[ 毎日更新宣言]
毎日更新1周年です。
ご愛読、心より感謝いたします。
昨日まで、366回、連日更新。
今年はうるう年だったからです。
正式に、[毎日更新宣言]を発したのが、
昨2007年8月23日。
私、(株)商業界代表取締役社長でした。
23日には、また[毎日更新宣言]1周年の
お礼をさせていただきます。
この1年、やはり、感謝ばかりしていた気がします。
昨年の私自身の標語が、
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
坂口安吾生誕100周年から連想したスローガン。
今年の標語は、
「志定まれば、気盛んなり」
水元均さんから贈られた吉田松陰の言葉を頂戴した。
これらの標語には、私自身、
本当に助けられました。
ここから、商人舎今月の標語を熟考し、
発表することにもなりました。
いろんなことがあるものです。
自分でも予測がつかない。
しかし、「自ら、変われ!」は、
私自身、成し遂げたという感慨があります。
ありがとうございました。
まずは、今年末まで、毎日、
ご愛読をお願いいたします。
全力を出し切って、書き続けます。
さて、[お知らせ]
商業経営問題研究会(RMLC)が開催されます。
日 時 8月21日金曜日13時30分17時
場 所 商業界会館2階ホール(東京都港区麻布台2-4-6)
テーマ コンピュータ・リテラシー問題
世話人 USP研究所所長・當仲寛哲さん
今回は、商人舎コンピュータ・リテラシー研究会との
合同研究会となります。
会員の皆様、ご応募くださった皆様、
ご参集ください。
日本経済新聞はやはり、経済紙なのだと感心。
本日の一面トップに、
「スーパーやホームセンター
大衆薬販売に本格参入」の記事。
スポーツ新聞と化した朝日は、「北島、2冠へ加速」。
読売は、「ロシア軍、グルジア領内に侵攻」と
ちょっと硬派なところを見せた。
その日経の記事。
来年2009年4月以降、
改正薬事法にのっとって、
総合スーパーや食品スーパーマーケット、
ホームセンターや家電チェーン、
さらにコンビニまでが、
大衆薬の販売に参入する。
このブログを丁寧に読んで下さっている方には、
お分かりだと思う。
日本チェーンドラッグストア協会。
事務総長の宗像守さんが、
本当に努力して、ここまでこぎつけた。
同協会会長の松本南海雄さん(マツモトキヨシ社長)が、
趣旨を了解して推進した。
それ以外にも、多数の方々が、
このことに協力・努力した。
そのおかげで、来年の4月から、
大衆薬がスーパーマーケットからコンビニまで、
いわばどこでも手に入るようになる。
革命的な出来事です。
もちろんそれは、無条件に出来ることではない。
「登録販売者」という資格を持った人が必要となる。
その資格試験が、現在、
全国9カ所で開催されている。
日経新聞の一面トップの記事は、
この登録販売者試験に、
各社が何人受験させているかを調査したもの。
イオン 約250人。
ユニー 約100人。ライフコーポレーション 135人。
マルエツ 約60人。
ヤマダ電機 約10人。
カインズ 約100人。
ファミリーマート 未定。
マツモトキヨシ 約2400人の予定。
大衆薬のことを「OTC」と呼ぶ。
「Over The Counter Drug」の略。
オーバー・ザ・カウンター・ドラッグとは、
医師の処方箋がなくても、
薬局・薬店で購入できる一般用医薬品のこと。
もともと薬局のカウンター越しに置かれていた。
だからこの名がついた。
しかし現在は、セルフサービスで販売されている医薬品。
医薬品は、大きく二つに分けられる。
セルフサービスで買える「OTC」と、
医師の処方に基づく「医療用医薬品」。ほとんどのOTCは、「配合剤」(はいごうざい)といわれる薬。
1錠、または1包みの中に、いくつもの有効成分が含まれる。
一方、医療用医薬品は「単味剤」(たんみざい)といわれる。
ほとんどが、1錠に1種類の有効成分を含む。
OTCがコモディティで、
医療用医薬品がノンコモディティ。
OTCは、その症状ならほとんど誰でも使用できる。
汎用的な薬といえる。
だから配合剤である代わりに、
有効成分の量が、医療用医薬品より少ない設定になっている。
医療用医薬品は、有効成分が多く、効き目が強い。
だから医者の処方箋が必要で、
なおかつ薬剤師のサポートがなければならない。
この汎用的な配合剤のOTCが薬局・薬店でなくとも、
登録販売者試験に合格した人が店にいれば、
販売できるようになる。
だから小売各社が、社員を受験させるわけ。
しかし、松本さんや宗像さんが描いた理念は、
OTCをさらに拡販することを主眼としたものではなかった。
「セルフ・メディケーション」
患者・顧客が、自ら医薬治療すること。
これを目指したものだ。
すなわち「知識社会」の到来を前提としている。
「知識社会」とは、消費者が自ら深い知識を持つ社会。
だからそこに、
専門家としての「知識商人」の登場が待たれる。
患者・顧客が自ら医薬治療するには、
まず、医薬知識の普及が必須。
その上で、いつでも、どこでも、
その知識に見合った医薬品が手に入る拠点が必要。
そしてその拠点には、「知識商人」が必要。
だからオリンピックの最中の日経一面記事となる。
もちろん、OTCをつくるメーカーも準備が必要。
だから、1985年4月に設立された「日本大衆薬工業協会」は、
今年4月、「日本OTC医薬品協会」と、
名称を変えて、準備した。
現在の会長は、興和(株)社長の三輪芳弘さん。
あの「コルゲンコーワ」「ウナコーワ」のメーカー商社。
まさに薬品業界が製配販に官まで加わって、
セルフ・メディケーションを推進し、
OTCの販売規制緩和と販売登録者制度を実現させようとしている。
「知識社会の知識商人」
私の考え方も、同期している。
OTCを、客数獲得競争のための、
価格競争に巻き込むことは避けたい。
少なくともセルフ・メディケーションの理念は、
共有したい。
それがなければ、小売業が「知識社会」に、
貢献することが出来ないからだ。
<結城義晴>