昨18日は、様々な調査統計が発表された。
2008年度日本経済の見通し。
0.7%に鈍化という予測。
民間調査機関21社の予測の平均値を取った。
日本経済新聞の記事。
それでも、全体で「伸びている」。
メリルリンチ日本証券と三菱UFJリサーチ&コンサルティングが、
実質経済成長率1.2%増と最も高く予測。
農林中金総合研究所が0.4%増と低く、
ドイツ証券はマイナス0.1と最も厳しい予測。
その平均値が0.7%。
一方、政府予測は、1.3%の増。
政府は、最も強い姿勢を示す。
これは当然のこと。
話半分と見ると、0.65%で、
民間調査の平均値に近い。
7月の百貨店既存店売上高。
前年同月比マイナス2.5%。
これは、5カ月連続のマイナス。
6月の家計調査前年同月比。
「基礎的支出」が、3.9%マイナス。
4ヶ月連続減少。
「選択的支出」は、1.4%増で、
こちらは2ヶ月連続で増加。
基礎的支出は、
ベーシックなコモディティの消費。
ガソリン代、電気・ガス代なども含まれる。
選択的支出は、ノンコモディティの消費。
こちらは、年間経済成長率予測を上回っている。
けれど、百貨店の既存店売上高は5カ月連続マイナスだから、
当然6月も減った。
ノンコモディティでも、百貨店のそれは、
全体として増えてはいない。
このあたりに、現在の問題点の根幹がある。
もうひとつの指標。
厚生労働省発表の6月の毎月勤労統計調査。
現金給与総額は、前年同月比0.4%増。
ボーナスの特別給与は、0.9%増。
速報値という初動の数値が、
それぞれマイナスの0.6%、1.5%だったから、
イメージよりは、所得は増えた。
しかし、これらのコンマいくらという数字を上回って、
何割レベルで値上げが進行した。
以上から、全体傾向として読み取れること。
第一に、コモディティでは、
値上げ品目が敬遠された。
第二に、ノンコモディティでも、
高額品は拒否された。
難しい局面とも言えそうだが、
面白い消費が展開されていると見ることも出来る。
夏商戦の終盤戦。
値ごろのノンコモディティが主役となる。
ヤオコー川野幸夫会長の発言。
「ライフスタイル・グッズは、
1店1店で、値ごろが違う」
自分の店の値ごろを押さえる。
ということは、自分のお客様と向き合うこと。
自分の商売と向き合うこと。
それが8月後半から、終盤、
そして今年下半期の最大の政策となる。
<結城義晴>