福田康夫首相の辞任記者会見を見ながら、
思っていた。
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
しかし頭が、冷えてはいなかった。
この人の、もって生まれた性格。
カッとなって、一言多くなる。
感情を抑えられなくなる。
誰でも、こんな時にこそ、
「自然体」を保つことが、
できなければならない。
まあ、ここで「心は燃やせ、頭は冷やせ」ができれば、
退陣ということにはならなかっただろうが。
新聞報道。
朝日は、編集委員・星浩が、
「国民に大政奉還せよ、野党第1党に譲れ」と、
息巻く。
大衆迎合型大衆誘導新聞そのまま。
読売は、政治部長・赤座弘一が、
「野党第1党の民主党は、
選挙に追い込むことを最優先にして
政策論議を拒否すべきではない」と、
牽制する。
読売は、この政権が樹立されたばかりの頃、
自民・民主の大連立を演出しようとした。
出過ぎた行為が好きな政局関与したがり型新聞。
日経は、田勢康弘客員コラムニスト。
「麻生太郎幹事長への『あ・うん』の呼吸」と、
政局混乱を和らげようとの意図。
8月12日、福田首相と2時間、
「知人同士の話し合い」をもった経緯と、
その時の首相の表情を書いている。
私にはこの感じ、よくわかる。
しかしここは、政局安定願望型新聞。
テレビは、大衆迎合型だから、
みんな朝日的になる。
しかし、福田首相は、
針のむしろに座っても、
この臨時国会中、
居座り続けねばならなかった、と思う。
日経の言うように、
麻生後継を成し遂げようとの意図は、
結局、「自民党のため」だったというところに落ち着く。
後世から評価される政治家であるためには、
最後ならばこそ「国民のために」の姿勢が鮮明になる応対が、
求められたはず。
昨日書いた「スタグフレーション」
こんな国際的に厄介な問題を、
抱えながらの9月の経済と消費、国民生活。
その問題解決の糸口も見えていない。
ふと、故福田赳夫氏ならば、
どうしたかと思った。
ひょうひょうとしていたに違いない。
自然体だっただろう。
頭は、冷えていただろう。
政治家としての原点を全うしただろう。
さて、昨日は東京新宿で、
林廣美先生と打ち合わせと懇談。
ご存知、惣菜マーチャンダイジングの第一人者。
日本フードサービス専門学院学院長。
10月24日、商人舎商品政策研修会が開催される。
タイトルは「不況でも惣菜は売れる!」
ロックフィールド岩田弘三社長を迎えて、
林先生と私との「三人のビッグセミナー」。
その打ち合わせ。
林先生には、コーネル大学RMPジャパンの講師陣にも、
加わっていただいている。
さらにこれから、ずっと、
コラボレーションしていくことを確認。
ありがたいことです。
その一つとして、
「10億クラブ」を立ち上げる。
スーパーマーケット、食品店、惣菜店の中の、
年商10億円前後の企業、あるいは10億円を目指す店のクラブ。
この規模の会社や店にも、
生き残る道はある。
それを指導し、お手伝いしようという構想。
この秋に、構想は明らかになる。
乞う、ご期待。
さらに林先生が毎週1回、
このホームページにご登場くださることとなった。
これにも、乞う、ご期待。
林廣美のひとこと、
「不況になるほど、
安いタンパク質に客が集まる。
だからでかいハンバーグを、
安く売った店が勝ち」
この観察、この経験、このリアリティ。
林先生に、感謝。
不況時には、不況時の原理と原則がある。
「原理・原則、全うせよ」
今月の商人舎標語、お忘れなく。
<結城義晴>
[追伸]
福田さんは、342日の首相任期。
私は、(株)商業界を退任して、1年。
今日、56回目の誕生日を迎えました。
1年前以上に、充実していて、
やはり、母に心から感謝しています。