札幌は雨模様。
しかし、雨空の切れ目に、
日が差してきた。
美しい。
日本の経済にも消費にも、
日差しが欲しい。
お隣の韓国では、
ウォンが急落してしまった。
インド、タイなどでも通貨の下落が相次ぐ。
予断を許さない国際経済情勢。
10年ほど前、
韓国のベンチャー企業と、
包括的業務提携の契約を結んだことがある。
しかし韓国経済の破綻で、
そのベンチャー企業が崩壊。
韓国に商人の精神を定着させる事業は、
残念ながら頓挫した。
今後も、いつそんなことが起こるか分からない。
全体主義国家がオリンピックを開催すると、
10年以内に国家体制が崩壊するという話がある。
ヒットラー・ナチスドイツのベルリンオリンピック、
ソビエト連邦のモスクワオリンピック。
さて今回の北京オリンピックの10年後は、いかに。
一昨日夜、札幌に入り、昨3日は、朝から,
日本セルフ・サービス協会の第164回理事会。
エグゼクティブアドバイザーの私も出席。
スーパーマーケット業界の協会・団体のあり方について、
私見をコメント。
私は、立法・行政に対して、
食品スーパーマーケットは、大同団結して、
事に当たらねばならないと考えている。
「三権分立の二権」に対しては、
「数は力なり」を示さねばならない。
そして今、その機運は高まっている。
機は熟している。
理事会では、重要な案件に意思決定がなされた。
昼食をはさんで、午後から、
第43回スーパーマーケットトレードショー
実行委員会。
来年2月11日から13日までの3日間、
東京ビッグサイトの東館1から6ホールを借り切って開催される。
アメリカのFMIが来年は展示会を開催しないし、
そのフェアの規模はずいぶん縮小されたから、
日本のスーパーマーケットトレードショーは、
ドイツのアヌーガ、フランスのシアルと並んで、
今や世界3大食品フェアのひとつとなった。
冒頭に横山清実行委員長は、
「アジアから世界へ」と、
今後のトレードショーの在り方を語ったが、
まさしくその通り。
実行委員会は、70人近い実行委員全員が順に意見を述べる。
これが凄い。
私は、いつもこれらの意見の総括のようなコメントをする。
トレード・ショーには、
「トレード(=商売)」と「ショー(展示会)」の意味があるが、
ショーの要素はもちろんのこととして、
今回はトレードの成果を上げよう、という提案。
「見せる」から「商う」トレードショーにしよう、ということ。
世界3大食品フェアとして、確かなビジネスの成果を上げたい。
実行委員会のあとは、
第5回北海道の「食」特別商談会。
小さなトレードショーだが、
これが成果を上げている。
高橋はるみ北海道知事も訪れて、
はっぴ姿でスピーチをし、会場を丁寧に回った。
この商談会を主催した北海道銀行法人営業部長の上杉真さん、
トレードショー実行委員長のアークス社長・横山さんと、
写真。
商談風景。
左側に小売業のバイヤーが座り、
右側にメーカー・生産者が代わるがわる座って、
「商談と相談」をする。
「お見合い方式」。
こうすると、買い手のバイヤーたちは、
売り手の情報を聞かざるを得ない。
その上で、商品の売り方に関して意見交換したり、
中小業者には相談に乗ったりする。
セルフサービス協会では、
年間に50回ほど、このスタイルの商談会を開催している。
こういったこまめな商談会が、
中小企業を育てる。
それを各地の地方銀行や信用金庫が応援する。
産業振興とは、こういったところからはじまるものである。
それが世界3大食品フェアの原動力となっている。
地域産業には、日差しが差し始めている。
まことに喜ばしいことだ。
<結城義晴>