合併・統合は、ますます加速する。
明治乳業と明治製菓が、
いよいよ統合。
そして来年春には、1兆円企業が誕生する。
もともと明治製糖から分化した兄弟会社。
金融では三井と住友、
電鉄では阪急と阪神、
こんな考えられないような統合が展開されたのだから、
両明治の統合は、いわば遅いくらい。
これで、食品製造業界では、
味の素の1兆2000億円に次ぐ二番手、
日本ハムの1兆0323億円を抜いて、
1兆1117億円の企業が誕生することになる。
ちなみに、ビール・飲料メーカーを入れると、
1位はキリンホールディングスの1兆8012億円
2位は、サントリーの1兆4948億円、
3位は、アサヒビールの1兆2166億円と、
ビール・飲料勢がトップ3を占める。
両明治は、おそらくホールディングカンパニーの元に、
両社がぶら下がる形になる。
これも時流に沿った、自然の成り行き。
スタグフレーションは、企業統合を促し、
それが企業防衛策となる。
コンビニでは、レックスホールディングス傘下のam/pmが、
売却される。
ローソンとファミリーマートが名乗りを上げた。
川下のコンビニフォーマットでも、
企業統合が進む。
川上と川下の、それぞれの統合。
私の持論の「クリティカル・マス」に向けて、
ますます企業統合は激しく進行する。
それは、国際経済という新しくて大きな「範囲の経済」の、
競争の中に、日本企業がおかれている証左ともなる。
さて昨10日は、東京有楽町の交通会館。
テラオカニューバランスフェアで講演。
テーマは「バリュー・イノベーションのすすめ」
2時間きっかりの、気持ちのよい講演。
受講者の皆さん、寺岡の皆さんに心より感謝。
講演後。30分とって、
『お客様のために いちばん大切なこと』へのサイン会。
「おねがい ごめん ありがとう」
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
「勇気とは、未知なる世界に一歩、
目隠しで踏み込む心のあり方だ」
「元気を出そうよ、それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ、それがあなたの役目です」
こういった言葉を、その人に合わせて、書いた。
ありがとう。
企業統合が進み、
国際化の競争の中でも、
一人ひとりの知識商人は、
こういった志を失ってはいけない。
私は、心底、そう思うのです。
それが本当の国際競争力の源にも、なるのです。
<結城義晴>