結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年09月30日(火曜日)

西友支配人・故上野光平さんの「だからの論理」と「にもかかわらずの論理」

ウォルマートが、6年連続最終赤字の西友に、
また決断を下した。

20店の老朽店舗の閉鎖。
350人の早期退職による人員リストラ。

その西友が「東の雄」だったころのこと。

西友ストアー支配人の上野光平さんは、
社内通信に、「今月の言葉」という巻頭文を連載していた。

その中のひとつ。
「だからの論理」の話。

人間は「自分を一番よく知っているのは自分だ」と思っている。
しかし、その逆のことが多い。
「あなたをよく知っていないのはあなたですよ」
こう言ってやらねばならないことが非常に多い、
と上野さんは書く。

自分を客観的に見ることは、難しい。
いわゆる「自己誤解」。
これは、自分の行動を、
自分以外の他のものに原因づける論理によって生じる。
これを上野さんは「だからの論理」という。

すべてを「……だから」で説明して、自分自身を納得させ、
ごまかし、本当の自分の願いを分からなくさせ、
幸せへの途を閉ざしてしまう。

「だからの論理」による自己欺瞞から自己を解放し、
自分の人間らしい幸福をはっきりと見定めるためには、
「にもかかわらずの論理」が唯一の武器だ、という。

「だから」を
「にもかかわらず」に
置き換えてみよ。

上野さんは、こう問いかける。

「景気が悪い。だから、売り上げが上がらない」
これを、置き換える。
「景気が悪い。にもかかわらず」と置き換えると、
「利益は確保できた」となる。

「にもかかわらず」に置き換えると、
そこにはまったく新しい人間像が現れる。

上野さんは、最後に言う。
「人間は、
『にもかかわらずの論理』によってのみ、
人間としての自分を正しく理解できるのであり、
人間としての幸せを得ることができるのです」

「だからの論理」と「にもかかわらずの論理」。

今の西友では、どちらが勝っているのだろう。

さて、昨日は朝から横浜商人舎オフィス。
ニラク人資部統括マネジャー末次秀行さん、来社。

春のUSA研修会に参加してくださった商人舎ファミリー。
PCSA人事部会の改革など、様々な相談。
アイデアがどんどん湧いてくる。
いい感じ。

昼過ぎ、西新宿の伊藤園本社へ。
『食品商業』誌の「夏の大陳コンテスト」審査委員会。
このコンテスト、日本最大・最高のレベルと規模を誇る。
今回は8684店の参加。

企業賞のグランプリは賞金300万円。
店舗賞のグランプリは200万円。

審査の真剣度も、当然ながら、アップする。
審査委員は、
伊藤園代表取締役副社長・本庄大介さん、
同副社長・江島祥仁さん(写真左)、
常務取締役・本庄周介さん(写真右)、
そして『食品商業』編集長・山本恭広さんと私。
伊藤園2

今回は、ダノンウォーターズオブジャパン(株)社長が加わった。
ホール・リチャードさん(写真中央)。
伊藤園1
ダノンの日本支社は、エヴィアンとボルビックの会社。

伊藤園の商品ラインナップにエヴィアンが加わった。
それによって、ディスプレーも大きく幅をもった。

当然のように、プレゼンテーションは技術が向上した。

300万円獲得の企業さん、
ここでは書きたいのは山々なれど、書けない。
しかしおめでとう。
200万円獲得の店舗賞の皆さんも、おめでとう。

いい作品でした。

伊藤園本社を後に、横浜にとって返して、
深夜まで、コーネル大学RMPジャパンのシラバス作製。

シラバスとは、講義要綱をまとめたもの。

シラバスづくりも、久しぶりに雑誌づくりの現場を思い出し、
殺気立ってはいるものの、充実感あり。

何事も、根をつめて仕事するのは、楽しいこと。
付き合ってくれたみなさんに感謝。

良い学校をつくります。
日本初の業界内大学です。

明日から、10月。

とうとう、コーネルのスタートにこぎつけた。
「にもかかわらずの論理」によって。

上野さん、ありがとうございます。

<結城義晴>

2008年09月29日(月曜日)

10月に向かって、長期化する景気後退が鮮明になってきた中、イノベーションと元気を訴える!

Everybody! Good Monday!

2008年9月から10月に、入れ替わるのが今週。
9月の総括と10月への切り替え。

アメリカでは、10月末日のハロウィンに向けて、
店はオレンジカラー一色に大転換を図る。
昨年末に強調した「劇激変」。

日本でも、もう、
100円ショップなどでは、
ハロウィンのプロモーションを開始した。
hk「
そしてアメリカは、
ハロウィンが終わったら、
すぐに11月最終週のサンクスギビング・デーに転換。

さらにそれが終わったら、
まさしく「劇的な激変」で、
クリスマス・プロモーション大転換となる。
なにしろ年間に9回しか広告宣伝しないウォルマートですら、
クリスマス商戦に向けては、
超例外的に新聞広告など展開したりする。

アメリカでは、この3段階方式をとる。

さて日本では、10月をどう考えるか。

それにしても、中山成彬国土交通大臣。
いかに「選挙管理内閣」の短命ポストだからといって、
この発言は、政治家としても、行政府の長としても、失格。
確信犯なのだから、大臣だけでなく、
代議士ポストそのものからもご退場願いたい。

そして日本経済新聞。
1面トップを盛大に割いて、
「景気低迷、長期化懸念」で警告。

日本は、2002年からの6年にわたって好景気だった。
まだ名前が決まっていないほどの、緩やかな長期の好景気。
世界の経済も、21世紀に入ってから、上り坂にいた。

しかし、それが途切れ、長期の下り坂に入った。
アメリカ経済は破たん寸前、
中国経済の成長率も落ちた。
インドにも「頭打ち感」。

こういった外需に支えられてきた日本の経済は、
その影響もあって長い低迷期に入った。

その上、物価上昇。

だからスタグフレーション。

ただし、世界の社債発行額は昨年の2割減。
これはすなわち、金融市場の短縮傾向。
実体経済は地道に地道に。

だがこの環境下、従来の景気回復策では通用しない。
私、言い続けているが、
ひとつは、徹底した「節約、倹約。もったいない」。
もうひとつは「自ら、変われ!」のイノベーション。

ドラッカー先生の言葉。
「イノベーションとは、
顧客にとっての価値の創造である。
それは、科学的・技術的重要度ではなく、
顧客への貢献によって評価される」

「イノベーションの必要性を最も強調すべきは、
技術変化が劇的でない事業においてである」

「イノベーターは、リスク志向ではない。
イノベーターは機会志向である」

私たちの、10月もこの「イノベーション」の月になる。

そしてもうひとつ。
結城義晴の言葉。

元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。

元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。

   天気は人間の力ではどうにもならない。
   景気も組織の力で動かせない。
 

   しかし元気だけはあなたの力で生み出せる。
   そう、元気は自分で何とかなる。

だから、元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
 

元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。

 

さて、今週の流通業界最大の話題は、
「イオンレイクタウン」のグランドオープンです。
10月2日(金曜日)、埼玉県越谷レイクタウン駅。
もうすでに先週の金曜日9月26日にソフトオープン

武蔵野線の新設駅に街づくりし、
その街全体を「エコタウン」とし、
ショッピングセンターは「ライフスタイルセンター」
店舗は「エコストア」

間違いなく、今年最大の話題をさらう注目の店。
ソフトオープンは、あまり好調な滑り出しではないようだが。
(これ、一部の見解)

ここでイオンのグランドデザインを描く構想力と、
それを具現化する実行力、
そして将来にわたったミッションへの意志力がわかる。

知識商人は必ず、店舗視察のスケジュールを組んでおくこと。
それも、10月の予定に入れてほしい。

少し落ち着いたら、商人舎で、
「イオンレイクタウン」視察研修会、企画します。
商業経営問題研究会でも視察研究会、開催します。
ご期待ください。

さてイノベーションの10月に向けて、今週も。
元気を売ろうよ。
それがあなたの仕事です。

今週末3日、コーネル大学RMPジャパン開校。
私の方は、元気が充満して、
皆さんに、分けて差し上げるくらいあります。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2008年09月28日(日曜日)

ジジの一周年[日曜版]

みなさん、
こんにちは。

ジジです。
2

ボクが、
このブログにでるようになってから、
1年というときがすぎました。

1年前の9月30日。
「ジジの秋」
最初は、ユウキヨシハルさんが、
秋の気分を満喫するボクのことを、
書いてくれました。

つぎから、ボクが自分でおはなしするようになりました。

定位置」のこと。

シンプル・ライフ」のこと。

ジジ、まってますっ」[11月25日]

クリスマス晦日寝正月」は、
ユウキヨシハルさんもジユウで、
たのしかった。

節分の日の「雪見」のあと、すぐに「光の春」がやってきた。

誕生日」も祝ってくれました。

桜の季節にユウキヨシハルさんの入院商人舎発足の会

ボクのイノベーション

そしてまた秋がやってきたことに「気づき」ました。

はやい1年でした。
ボクもイノベーションしましたが、
ユウキヨシハルさん、
「自ら、変われ!」を実行しました。

ボクは、あいかわらず、
シンプルな食事。
ご飯

たべたら、ねる。

そして、うえをみる。
1

秋の空、すきです。
sky2

夕ぐれの秋の空も。
sky1

糸杉の空も、じっと、みる。
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空をみるような気分で、
すべてをみる。
3

そうしながら、
ユウキヨシハルさんと
生きていきます。

それが、ボクの幸せ。

1年間のご愛顧、感謝します。
これからもよろしく。

日曜日には、ボクがでます。

<『ジジの気分』(未刊)より>

[念のための追伸]
このブログの右側の欄に「カテゴリー」というブロックがあります。
その中に「ジジの気分」というボタンがあります。
それをクリックすると、
ジジの「独り言」が連続で出てきます。
順にスクロールすると、
新しい記事から古い記事に向かって、
見ることができます。
そして、一番下に来たら、
「次のページ」の≫のところをクリックしてください。
そうするとまたひと固まりのジジの記事が連続で始まります。
一番古いのが[2007年9月30日]。
ごゆっくり、お楽しみください。

2008年09月27日(土曜日)

コンピュータ・リテラシー研究会、プラネット社長・玉生弘昌さんを迎えて、充実

総務省が昨日発表した8月の消費者物価指数。
生鮮食品を除く総合指数は、
2005年段階を100とした時、
この8月は102.6。
前月より2.4%上昇で、前月の7月の伸び率と同じ。

日経新聞は「物価に天井感」と表現し、
朝日新聞は「物価上昇ピークに」と表す。

いずれも、物価は「高止まり」の状況。

だから、消費者の財布のひもは、「固止まり」。
(「カタドマリ」は私の造語。「タカドマリ」に引っ掛けた)

そのつもりで、今月の標語。
「原理・原則、全うせよ」
五つの原則。
一 利は元にあり。
二 利は売りにあり。
三 利は内にあり。
(これも「ウリ」と「ウチ」の韻を踏んだもの)
四 利はこの品にあり。
五 利は他の品にあり。
(この品と他の品も対比)
そして、品質は維持・向上させよ。

9月も残りわずか。
よろしく。

さて、昨日は、朝から、
横浜市立白幡小学校学校開放運営委員会総会。
私、このたび、会長を辞任。
ご協力ありがとうございました。

コーネル大学RMPジャパン副学長になって、
ひとつ増えたらひとつ減らす。
学校開放会長とコーネル・ジャパン副学長とでは、
仕事量は、雲泥の差だが、
気分が違う。

ほんとうにありがとうございました。
でも、地域とのかかわりあいは、なくさない。
だから「竹の子少年ソフトボール」のチーム代表は続ける。

昼から、東京・神田の日本セルフ・サービス協会で、
商業経営問題研究会と商人舎コンピュータ・リテラシー研究会の、
合同研究会。
RMLC1
今回は、研究会リーダーの當仲哲寛さん、
(株)プラネット社長・玉生弘昌さん、
そして座長の私の鼎談方式。

ただし、私は、コーディネーター役。

最初に、セルフ・サービス協会の三浦正樹専務理事から、
ご挨拶いただいて、感謝。

その後、當仲さんが、先月の復習のレクチャー。
2
小売業には、コンピュータに関して、
「餅は餅屋」という考え方が強すぎた。
「コンピュータリテラシー」とは
読み書き算盤のこと、
機械そのものにどれだけなじんでいるかが大事。
コンピュータとは、どういう道具で、何ができるか。
これを知ること。

だからもっと地味な勉強をすること。

コンピュータは、
簡単ではないが、
難しくはない。

コンピュータは、大きな電卓。
「残す まとめる 伝える」
の三機能を持つ。

コンピュータなら何でもできる、ではない。

「システム=コンピュータ」という考え方が、
業務力や判断力をだめにする。

道具を熟知して、
業務の力を上げる。
コンピュータの知識も上げる。
その表裏一体で、改善が果たされる。

今回の、メイン講師は玉生さん。
プラネットという会社のオンリーワンで不可欠の機能を、説明しながら、
情報と通信と流通の根本問題を解き明かしてくださった。
4
EDIとは、エレクトリック・データ・インターチェンジ。

23年間、たくさんのメーカーと卸をつなぐ仕事をしてきた。
すなわちN対Nを結ぶ機能。
これが日本の日用雑貨の流通において、
なくてはならないものになった。
業界のインフラとして定着した。

基本は、業界として「標準化」ができるかの一点にかかっている。

EDIの標準には、三つの要素が必要。
①プロトコルの標準。

すなわち通信手順、例えば「J手順」といわれるものがある。

②コードの標準。
「発注データには、JANコード使う」と決めればいい。

③フォーマットの標準。
伝送フォーマット。これが一番の問題。

プラネットは、フォーマットを統一している。

だから、プラネットのネットワークに入れば、
メーカーは多数の卸店とすぐに通信できる。
それがN対N接続。

玉生さんのとてもわかりやすい話は、まだまだ続く。

そこで、當仲さんの問題提起。
メーカーの考え方と小売業の考え方には、
根本的に異なる部分がある。
3

卸を含めて、これらをつないでいくには、
どうしたらよいのか。

参加者から、質問や、意見が相次いだ。
それがこの研究会のいいところ。
5
私は、思う。

第1に、リテラシーの問題。
情報やコンピュータに馴染み、理解し、使いこなすこと。
第2に、業務にも精通すること。
すなわち、「知識商人」となること。
玉生さんにしても當仲さんにしても、最高の「知識商人」だ。
そして、第3に、ドラッグストアの世界で行われた手順を踏むこと。
まず、「セルフメディケーション」の大義を掲げた。
誰も、反対する者はいなかった。
その上で、「セルフメディケーション」実現のために、
一つ一つ手立てを打った。

だからチェーンドラッグストア協会にほとんどすべての企業が、
参画した。
だからあの薬事法が50年ぶりに改正された。

コンピュータやEDIの世界での、「セルフメディケーション」は、
顧客に主眼が置かれること。
これは同じ。

そして環境の問題、安全の問題などが柱となる。

それがこの研究会の方向性となる。

みなさん、ありがとうございました。

<結城義晴>

追伸
商人舎コンピュータ・リテラシー研究会は、
この鼎談の詳細を、近く、ホームページ上で公開します。
ご期待ください。

2008年09月26日(金曜日)

元ダイエー広報部長・井上喜久栄さん「広報賞」受賞の会

金曜日はもうおなじみ。
惣菜マーチャンダイジングの第一人者。
林廣美先生の、今週末に向けた「金曜日のこの一品」。

「新米おむすび」
おむすび
銘柄米を炊いて、
手造りおむすび。
小さめおむすび2個に、
おかずを詰めての298円ランチメニュー。
おむすびセット
秋に収穫されたばかりの米を「新米」という。
新米は「風味」「艶」「粘り」「香り」が特徴。
だから米のもつ本来の食味を楽しめる。

そこでおむすび。

秋真っただ中の今週末の提案。
手造りおむすび。

新米を上手に炊くためのポイント。
古米に比べ水分を多めに含んでいる。
だから炊く時には水量をやや少なめに調整すること。

さて、昨日も一日、会議詰め。

さて、昨日も一日、会議詰め。さて、昨日も一日、会議詰め。夕方から、六本木ヒルズ。
森タワー51階の「六本木ヒルズクラブ」
ヒルズ
「井上喜久栄さんの『経済広報センター企業広報賞』受賞を祝う会」が開催された。

発起人の皆さん。
発起人
向かって左端が、
(元)ダイエー専務取締役秘書総室長の田邊壽さん。
右端が、(株)イチケン取締役専務執行役員の土谷忠彦さん。
土谷さんは(元)ダイエー常務取締役広報管掌。
お二人とも、井上喜久栄さんの元上司。

井上さんは、経団連加盟企業でも珍しい、最初の女性広報部長。
流通業ナンバーワン時代のダイエーの広報部長。
私も、ずいぶんお世話になった。

その井上さんが大きな賞を受賞。
「第24回経済広報センター企業広報賞企業広報功労・奨励賞」
そのお祝いの会。
inouesan
現在は、(株)スタッフサービスの所属。
オフィス事業本部コーディネート部の、
キャリアアドバイスセンター・マネージャー。

この賞は、(財)経済広報センター(御手洗冨士夫会長)が、
企業広報の発展を祈念して1984年に創設。
毎年優れた企業広報を実践している企業、
経営者ならびに企業広報の実務者を表彰している。

井上さんは、ダイエー入社以来、
一貫して広報セクションに携わり、
スタッフサービスに転じた後も、
同社及び業界広報や後進の育成に貢献した。
それが受賞理由。

会場のスクリーンには、
経団連会長でもあるキャノン会長の御手洗さんから、
トロフィーを受け取っている井上さんの写真が映し出された。
受賞
表彰状とトロフィーも展示された。
トロフィー

最初のご挨拶は、田邊さん。
田邊さんはダイエーホークス球団社長も務められた。
田辺さん

乾杯の音頭は、馬場禎子さん。
元ダイエー取締役で井上さんの元上司。
100万部を誇った「オレンジページ」の創刊編集長でもある。
babasan

会場には、ダイエーのOB多数。
マスコミ関係者も多数。
150人近くの人が集まった。

スクリーンには、故中内功さんの映像も映し出された。

井上さんの挨拶。
「ダイエーで、
企業の存在の大きさ、重さ、深さ、
そして喜び、悲しみ、
みんな教えてもらいました。

『最後まであきらめない』が私のモットーですが、
『ねあか、のびのび、へこたれず』の中内さんの言葉にも、
励まされました」
素晴らしい挨拶。
こんなスピーチができる人は、
広報マンの中にも、マスコミ人の中にも、
そう、ざらにはいない。

最後に、私たち二人でツーショット。
2shot
井上さんがダイエーに入社し、
大阪・江坂の広報室に配属された時、
私は(株)商業界『販売革新』の編集記者、3年目だった。

私は、毎月のように、大阪に取材に出かけた。

その後、東京に広報室の主力が移り、井上さんも異動。
着実に階段を上り、
とうとう広報部長に。
その間、ダイエーは昇り竜の如く躍進し、
落日のマークの如く沈滞した。
井上さんは、それを見続け、支え続けた。

私は、編集長から編集担当取締役、専務取締役編集統括、
そして代表取締役社長に。
ダイエーのエネルギーの充満と、
そのエネルギーの喪失を見届けた。

ずっと、ダイエー広報部には、お世話になりっぱなし。
井上さん経由の仕事も多かった。

1996年、シアル・ドールの日本代表審査委員だった私は、
この世界ヒット商品コンクールの代表アイテムのひとつに、
ダイエーの「セービング・アイスクリーム」を、
国内選考して、それをもって参加した。
このときにも井上さんに大変、お世話になった。

この商品は、プライベートレーベル部門の世界第3位だった。

実は、このアイスクリームを開発したのが、
現在、商人舎オーガニック/ナチュラル研究会座長の溝口信良さん。
当時、ダイエーのバイヤー。
今年、10月には、私、また溝口さんと、
アメリカでダブル・コーディネートする。

考えてみると、井上さんには、
助けられることばかりだった。

いま、あらためて、感謝したい。

幸せになってください。
心より、お祈りします。

(結城義晴)

2008年09月25日(木曜日)

麻生内閣発足、三越・郊外型店舗閉鎖、ヤマダ電機はヤマダへ?

麻生太郎内閣発足。

実際手堅い布陣だが、
朝日新聞は「選挙管理内閣」と命名。
日経新聞は「暫定的体制」、
読売新聞は「お友達内閣」と自民党内の声を載せた。

さて、三越。
池袋店を閉める。
それだけでなく、鹿児島店も。
さらにイオンと組んだ郊外SC内出店店舗も。
武蔵村山店と名取店。

当然のことといえば当然。
日本の百貨店で、
郊外型を成功させる投資回収構造を構築した者はいない。

百貨店は、広大な商圏がなければ存在できない。

なぜならば、
総合スーパーという郊外型大衆百貨店が数多、
出店済みだから。

一方、ヤマダ電機は、食品や日用品に力を入れ始めた。
私は、一年前、
「ヤマダ電機は、
『電機」をはずして、『ヤマダ』になる」

こう予言したが、その動きは急だ。

すなわち、総合ディスカウントストアへの道を、
ひた走るに違いない。

さて、昨9月14日は、一日中、会議。
朝から、東京西日暮里でダイナム・ホールディングス。
ぐんぐんと、改革が進む。
ヤマダ電機と同じ。
ダイナムにしかできない領域に入ってきた。

夕方、神田・日本セルフサービス協会で、
コーネル大学RMPジャパンの最終打ち合わせ。

いよいよ10日後、開校。
カウントダウン「10」です。

10月3日「第5回コーネル食品産業企業戦略セミナー
そして4日入校式とジャーマン先生、ドレイク先生の講義。

事務局は、準備に忙しい。

特に事務局長・大高愛一郎さん、
日本セルフ・サービス協会村尾芳久さん、
FMIジャパンの中間徳子さん、
(株)商人舎ゼネラルマネジャーは大忙し。

彼らに動かされて、私も、目が回るほど。

しかし、それが充実した学校をつくる。

会議の後は、今回の講師でもある吉野邦夫さんを交えて、
お疲れ様の食事会。
セル協
私の隣が、
ウェグマンズのカテゴリー・マーチャント吉野さん。
この夜も、いい話ばかり。
私は、彼の生き方、大好きです。

「勇気とは、
未知なる世界に一歩、
目隠しで踏み込む
心の在り方だ」
(結城義晴)

詳しくは、10月3日、吉野さんの講演で。

乞う、ご期待。

皆さんも、コーネル大学の小売業経営の真髄、
公開講座に学びに来てください。

お待ちします、よろしく。


<結城義晴>

2008年09月24日(水曜日)

17期連続増収増益・ハローデイ菊南店「アミューズメント・フードホール」駆け足ウォッチング

「ゴーイング・コンサーン」Going Concernという言葉がある。
企業は、ずっと続いて行くという意味、
すなわち盛業の会社をいう。

ハローデイが、それだ。

9月18日グランドオープン、
ハローデイ菊南店
福岡のハローデイ(加治敬通社長)が熊本に進出して、
熊本ハローデイという会社をスタートさせて、3号店。
チラシ
かつてニコニコ堂の繁盛店だった店が、
2年ほど空き家になっていた。

その地下1階売り場を、
ハローデイが400坪のスーパーマーケットとして、
再生。

地下には、ドラッグストアのセガミ、
地上1階には、ホームセンターのナフコが入る。
ファサード

ハローデイは、
「アミューズメント・フードホール」と、
自らを称している。

すなわち「楽しい食品館」といった意味。
ハローディの特徴をよくあらわしている。

「食べることこそ、楽しい」
「生きることは、楽しい」
その楽しさを演出し、提案し、提供する。
それがハローデイの目指すもの。
この景気が悪く、物価が上がるご時世に、
「食事を楽しく」は全く時流に乗るコンセプト。
もともと「食」は楽しいものだ。

レイアウトは、かつてのワンウェイコントロールではない。
オーソドックスになっている。
青果、和日配、鮮魚、精肉、冷凍食品、洋日配、
そして惣菜、ベーカリー。
これがコの字型の主通路に配置され、
中央に加工食品、菓子、雑貨。
レイアウト

生鮮食品は定評のあるところ。
そこに惣菜、米飯、ベーカリーのさらなる充実が見られた。

ワインと洋風デリを対面で売る。
「簡単クッキング」をコーナー化する。
その上、一品一品に工夫が加わった。

背景には、社員、従業員の「やる気、元気」がある。
だから、それが可能となった。

レジ付近は、グランドオープン当日とて、
大変なにぎわい。
ハローデイ2

生鮮食品が強いハローデイ。
精肉売り場も、
ひき肉、スライス、切り落としなど、
商品づくりに独特の工夫が見られる。
牛肉

焼き鳥の売り場。
大皿盛りで、おいしそうにプレゼンテーションしている。
ハローデイ4

「簡単クッキング」コーナー。
意欲的なコーナーづくり。
必ず店員のマネキンがついて、
調理提案し、試食する。
ハローデイ5

米飯売り場。
まず米がうまい。
そしてアイデアいっぱいの品目が満載。
とりわけて、おにぎりが充実した。
ハローデイ3

太巻きは、ご覧のように楽しい商品づくり。
太巻き

中華惣菜売り場も充実の味づくり。
中華

主通路沿いに、鶏唐揚げの島陳列。
100円の商品を試食を提案して、売り込む。
ハローデイは、こういった超売れ筋の積極推奨を欠かさない。
karaage

売り場の最後にあるベーカリー
オールスクラッチで、おいしいパンの香りが漂う。
パン売り場

惣菜部門の昼礼。
写真を見ればよくわかるが、
チーフの元、パートタイマーさんまで、
全員が集中している。
昼礼
手短な昼礼だが、
ハローデイの現場コミュニケーションは特筆モノ。
これが、快進撃のハローデイの原動力である。

ハローデイは、今年3月期で年商530億円、32店舗。17期連続増収増益を果たしている。
この増収増益の理由は、現場主義を貫徹していることに尽きる。

九州で快進撃のハローデイ。
まだまだ奥に秘めたものを持っているし
とにかく店に元気がある。

それがいい。

<結城義晴>

[追伸]
11月21日福岡で、
「ハローデイ特別視察研修会」開催。
商人舎主催。
3店舗をバスでクリニック。
その後、加治敬通社長の感動の講演、
結城義晴の解説。
このセミナーの最後に、
17年連続増収増益の秘密が明らかになる!

乞う、ご期待。

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結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

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(イーストプレス刊)

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