まだまだ止まらない。
株価下落と円の急騰。
日経平均株価7649円、
円は1ドル90円そこそこ。
バブル崩壊後の状態まで迫ってきた。
1991年の景気後退期は32カ月続いた。
第二次オイルショックの後は36カ月続いた。
もちろん、政府が景気後退宣言を解除する前に、
谷底を脱しているだろうから、
今回は、2010年までは、
景気後退と受け止めておいた方がいい。
そんな昨日、
ロックフィールド社長・岩田弘三さん。
「今、絶好のチャンスだ!」
こう言い切った。
痛快。
ロックフィールドは惣菜の製造小売りチェーンで、
年商469億円、経常利益25億4400万円。
「不況の体験をしていない若い社員にとっては、
ほんとうに良い経験。
いざなぎ景気を凌ぐ太平の中で、
平和ボケしていた」
「ものが売れる時代には、
危機感も緊張感もない。
数年前から企業体質を変えたいと、
皮膚感覚で感じていた。
あるべき健康体に向けて再スタートを切るべき時だ」
力強い宣言だった。
昨24日、東京・お台場。ファッションタウン9階。
商人舎特別研修会。
「不況でも惣菜は売れる!」
「にもかかわらずの論理」で、惣菜改革を進めようというセミナー。
実によい内容だった。
朝10時、お台場に激しい雨が降る。
その中でスタート。
第一講は結城義晴。
世界の経済情勢、日本の産業構造変化、
そして商品政策の基本と、
商品開発のポイント、「五つの原則」。
食品や惣菜の商品開発のスローガンは、
「最初の一口がうまくても、
最後の一口がうまくなければ、
リピートされない」
従って、
1.日常生活の中で
2.規定量を
3.通常の頻度で
4.試食を繰り返す
これです。
第二講は、林廣美先生。
2時間たっぷり、林節。
「惣菜のトレンドが変わった。
不況がチャンス!
惣菜ビジネスは新しい局面を迎えている」
ほんとうに大事なポイントを、
一つ一つ丁寧に網羅してくださった。
詳細は、「林廣美のこの一品」に順次掲載される。
結論は、一言。
「デカくて、安くて、旨い」
これです、不況にもかかわらず、売れる惣菜。
第三講は、岩田さん。
そこで最初に、冒頭の発言が発せられた。
ロックフィールドの発想、歴史、そして現状。
惣菜は外食からマーケットをいただいている。
そのあたりの確かな時代観が、
岩田さんの講義によってくっきりと描き出された。
そして第四講座。
パネルディスカッション。
こんなパネルは、そうそうあるものではない。
惣菜の世界のビッグ2。
良い内容だった。
岩田さんは、
「RF1を超えるものを要求している。
まだ3合目だ」
林先生。
「ロックフィールドは難しいことを実現させている。
勝ち目の薄い勝負に挑んで、勝っている。
それは人間を喜ばせる仕事だ」
そして、私は、
コーネル大学のフォーマットとバナー開発の論理が、
ロックフィールドの業態開発と一致していることを指摘。
みなさん真剣に聴いてくれた。
最後に質問を受けた。
活発な議論。
ほんとうにいい研修会だった。
感謝。
最後に林先生と握手。
またやりましょう。
またやりたい。
こんなセミナー。
岩田さん、林先生、
ありがとうございました。
<結城義晴>