結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年10月31日(金曜日)

ウォルマートのボリューム陳列列伝「スピーディな5セントは、スローな1ドルより儲かる」

ウォルマートは進化している。
貨幣経済危機の時、
実体経済にも大きく影響が出ている。

しかし、ウォルマートは、
この危機をも自分のものとしている。

プラノ店コ・マネジャーのジェフさんが語る。
ジェフ
わが社にはいい言葉がある。
「スピーディな5セントの動きは、
スローな1ドルよりも儲かる」

利は売りにあり。
薄利多売説。
それが、「スピーディな5セント」を
「スローな1ドル」に優先する根拠だ。

ウォルマートでは、
最新のハイランドビレッジ店を訪れた。
アップスケール型であり環境対応型。
ウォルマート1

次に、有名なプラノ店。
こちらはアップスケールタイプの最初の実験店。
プラノファサード
そしてマッキーニ店。
中身はレギュラータイプだが、環境対応の実験店。
マッキーニ
すなわち、プラノ型とマッキーニ型の集大成が、
ハイランドビレッジ店というわけ。

さらにネイバーフッド・マーケットも。
NMプラノ
一目瞭然で共通していたのは、陳列の見事さ。
今日は、それを一挙公開する。

眺めるだけでよい。
次々に見るだけでいい。

その裏に、
「5セントのスピーディさが、
1ドルのスローさに優先されている」様が、浮かべば。

まず、青果部門。

5色の缶飲料。

ケース入りコカコーラ。

現在は、エブリデー・ロープライスとも、
オールウェイズ・ロープライスとも、
表現しない。
「アンビータブル・プライス」
意味と趣旨は同じ。

ペットボトル飲料。

3色ケース入りバドワイザー。

単品のワイン。3ドル74セント。374円。

ペプシコーラ4SKU。

単品エンド。左ウィングのゴミ箱は必須。

左が「セイブ・イーブン・モア」。
ロールバックと同様の特売。
右が、「アンビータブル・プライス」。
ウォルマート流正札販売。

袋入りコーヒーの最売れ筋ダンキンドーナツ・コーヒー。
単品エンドで、7ドルから6ドルへのロールバック。

ワイン、9ドル28セント。

ゴミ袋、単品エンド。

衣料品の縦陳列。

4色炭酸飲料、これも縦陳列。

この店の実験。
ゴンドラアイルの中に、エンドのようなボリューム陳列。
隣り合った品目の関連性は全くない。
しかし顧客は、驚くし、新鮮に感じる。

同じくゴンドラアイル内のエンド型陳列。

ネイバーフッドマーケットの洗剤。

左がマンガ柄のパッケージ商品、
右がペットボトル。

タオル、ファブリックスのエンド2本。

いかがだろう。

ウォルマートは、価格志向の店だ。
しかし価格で顧客を釣ろうとはしていない。

陳列技術を駆使して、顧客を喜ばせようとしてる。

その根本にあるのは、
「スピーディな5セントの動きは、
スローな1ドルより儲かる」

この思想だ。

<結城義晴>

2008年10月30日(木曜日)

メリッサ・フレミング女史の対ウォルマート戦略とドン副店長の証言、そしてHEBプラス、ウォルマート、クローガーの店舗群

ブログアップの時間が12時間ほどズレています。
お許しください。

今、テキサス州ダラス。

朝、講義をして、視察して、
夕方、会食をして、
そのあと、私の部屋で懇談、議論して、
それから写真を整理して、
このブログを執筆して……。
すると、現地時間午前5時。

2時間弱、仮眠して、また出かけます。

それでも、気力充実。

楽しいことばかりですから。

さて、昨日は、
メリッサ・フレミングさんを迎えたセミナー
元HEバット上級副社長。
広告とマーケティング担当だった。
ニーマン・マーカスという超高級百貨店からキャリアを始めた。
同社は、ダラスに本拠を置く。
そこで、HEBにスカウトされ、副社長に就任。

主に、ウォルマート対策やプライベートブランド開発に携わった。

オースティンに来るたびに、
フレミングさんの講義を聴く。

今回は、ハロウィン直前ということもあって、
魔女の帽子をかぶって登場。
メリッサさんなりのユーモア。めりっさ1
ユーモアからのスタートではあったが、
講義は、いつも以上にテンションが高く、
私の持ち時間まで食い込んだ。

経済危機と穀物価格高騰から始まって、
店頭の消費者の動向へ。

クレジット・カードを使い果たしてしまった消費者は、
給料をもらったら、購買する。
懐の金がなくなったら、買わない。
まさに「Hand to mouth」
食品を買うか、食品をあきらめて、
腹をすかしながら違うものを買うか。
この選択しかない。

それに対応できる店だけが伸びている。

そう、ウォルマート、コストコ。

そのプライベート・レーベルが売れている。
「スカイ・ロケットのように」
ウォルマートのグレート・バリューは2.5倍のスピード。

「ラテ・イフェクト」という消費傾向がある。
スターバックスの売れ筋カフェラテが敬遠され、
プレーン・コーヒーが売れる。
余分なもの、飾り、虚飾は一切、排除する消費。

日本でも、こうなる。

さらに「テイク・ミール」
持ち帰りの食事が伸びている。

レストランやフード・サービスで消費せず、
家庭で食べる。
しかも格安な食事。

メリッサさんの講義は、続く。
テスコのフレッシュ&イージーに対する評価は辛口。
ウォルマートのマーケットサイドは絶賛。

ハッキリしている。

そしていつものように「HEBのウォルマート対策」。
今回は簡潔に要点を整理してくれた。

①全社を挙げて、ローコスト体質にする。
②仕入れ価格をできる限り下げる
③生鮮食品でウォルマートに決定的な差をつける

この3点。

私の持論の「利益を上げる5原則」のうちの3つに通じる。
利は内にあり。
利は元にあり。
利はこの品にあり。

そのためにウォルマートを徹底的に研究する。
そして「ウォルマートの強力さを中性化させる」
メリッサさんは「中性化」という言葉を使った。
なかなか良い表現。

勝つのではなく、敵の力を中性化させる。

メリッサさんの「ウォルマート対策」は、
帰国してから再整理して、お届けしよう。

ウォルマート対策のあとは、プレイべート・レーベル開発。
これも長編の講義。

コーネル大学RMPジャパンのカリキュラムに、
「商品開発とPB」がある。
私が担当する講座。
そこで、メリッサさんのレクチャーの内容も、
丁寧にご紹介しつつ、
私の持論を展開したい。
これも、単行本1冊分のテーマではある。

今回も、いい講義だった。

団員と記念写真。
メリッサ2

最後に、結城義晴とツーショット。
メリッサ3
私のコーネル大学RMPジャパン副学長就任を祝福してくれた。
メリッサさんには、その重みがよくわかっている。
だからこそ、なおさら、感謝したい。

朝の講義が終了し、メリッサさんに別れをつげると、
彼女の古巣HEBの三番目のフォーマット「HEBプラス」へ。
アシスタント・マネジャーのドンさんにインタビュー。
どん
彼もよく話してくれた。

同店は、5700坪のフルライン構成の店舗。
明らかにウォルマート対策店舗。
HEBプラス
車で5分のところにウォルマートがある。
ドンさんもこの店から2分のところに6年前に家を買った。
4ベッドルーム・建坪85坪の15万6000ドルの家。

だからウォルマートのことをよく知っている。

ちょうど、クリスマス売り場を始めたばかり。
H2

1週間の客数3万7000人。
客単価45ドル。

「強みは、店のサイズ、品揃えのバラエティ、
そしてユニーク・コンセプト」

「弱みは、ゼネラル・マーチャンダイズ」
すなわち非食品。

HEBプラスは非食品強化型だが、
その非食品はウォルマートには残念ながらかなわない。

しかし生鮮は圧倒的に強い。
青果・鮮魚・精肉。
青果

そして、グロサリーや雑貨では、
「ロープライス・エブリデー」を断行している
これがウォルマートの強さを中性化させる作戦。

この店に長いこといると、一瞬、
ウォルマートの店内を回っているような錯覚に陥る。

そしてウォルマートとの違いは、
「クーポン販促」
DMのクーポン、
新聞折り込みチラシによるクーポン、
インストアクーポン。

ウォルマートがやらないプロモーションを、
さらにひとつ持っている。

それが、奏功している。

ドンさんに別れを告げて、
私たちはバスで、ダラスへ。
4時間、私の車中講義は3時間近く。

そして、ウォルマートのハイランドビレッジ店へ。
アップスケールと環境対策の両方の要素をこめた意欲店舗。
ウォルマート1

ウォルマートは一足先に、10月1日からクリスマス売り場を展開。
クリスマス
消費不況の中、どこよりも早く、
年間最大イベントを立ち上げた。
「備えあらば憂いなし」

これが現在のウォルマート最新の惣菜売場。
信じられないほどの洗練さ。
デリ

ハロウィンの売り場もダイナミック。
ハロウィン
ウォルマートは、進化し続けている。

最後に、アメリカ最大のクローガーへ。
最大とはスーパーマーケット最大ということ。
年商702億3500万ドル(7兆円)、伸び率6.2%。
純利益11億8000万ドル(1200億円)、伸び率は5.9%。
店舗数3662店。
クローガー
堂々たるナショナルチェーン。

このところ業績はすこぶる良い。
それはウォルマート並みのローコスト・オペレーションを、
必死で確立したから。
経費率17%から18%。
そして財務を立て直した。

しかし、現場をみると、納得はいかない。
senngyo
たまたまこの1店のことかもしれない。
しかし、テキサスのクローガ―で、現場が生き生きとした店を、
見たことがない。

「神は現場にあり」

そして、コーネル大学ジーン・ジャーマン先生言うところの
「スーパーマーケット・ジレンマ」
それに陥っている。

マーケティングの本質的なところでの見直しが必要。

ライバル「セーフウェイ」はその修正が終了している。

クローガーは数字はいいが、現場がもう一息。
青果
生鮮が弱体化したのが決定的な問題。

今日も、充実した1日。

小売りの神に、感謝。

<結城義晴>

2008年10月29日(水曜日)

ウォルマートの出店抑制策とテキサス州オースティンのHEB、ホールフーズの懸命さ

10月28日正午、成田を発って、
28日朝のダラスに到着。
そのままテキサス州の州都オースティンへ。

民主党のオバマ候補の優位は動かない。
白人の子供に近い狂信者が、
オバマ暗殺を謀って、逮捕されたけれど。

この日の米株式市場で,
ダウ工業株30種平均が、3日ぶりに急反発。889ドル35セント高の9065ドル終了。
上げ幅の大きさは過去2番目だった。

大きく下がって、大きく上がる。
乱高下。

午前には、10月の米国の消費者信頼感指数が前月比で急低下し、
過去最低を更新。

そんなとき、ウォルマートのCEOリー・スコットが、
投資家説明会で、出店抑制策を発表。
今期の出店数は、191店に抑える。
これは、前年対比12%のマイナス。
来期も、150店前後に減少の計画。
これはマイナス35%。

2008年1月決算期には218店の出店数だった。

米国内飽和が近付いている上に、
この不況。

投資額も、前期の91億ドル(9100億円)から60億ドル前後に減らす。

リー・スコットは、同時に、
日本の西友に関してもコメントした。

「日本事業には満足していないが撤退はしない。
日本は小売業市場が約1兆1000億ドルと巨大な市場。
にもかかわらず、上位20社がシェア2割を分け合う。
つまり細分化された市場だ。
従ってわれわれの可能性はまだある」

そんなときの、オースティン。
HEバットとホールフーズ。
前者はアップスケールタイプの「セントラル・マーケット」も、

レギュラータイプのフード&ドラッグも好調を維持している。

セントラル・マーケットのフーディーズ・バーバラさんは、
「不況になって、高価な商品は売りにくいが、
スペースに余裕があれば、ワインを置く。
ワインは食事を誘発する」
こう語る。

カスタマーを「ゲスト」と呼び、

レストランのようなサービスを展開する。
それがセントラル・マーケットの差異性。

一方、フード&ドラッグのアシスタント・マネジャーも力強く語った。
ノエ・ガルシアというメキシコ人。
1年前に、アルバートソンから転職した。
昨年収は12万ドルと高給取り。

この会社は、家族的。
1週間前にこの店の全員「100ドルずつボーナスが出た」

貨幣経済危機の今、業績維持をしている非上場企業は、
従業員満足を高める策に出る。
それが売り場に出ている。
客数に反映されている。

ホールフーズの旗艦店。
売り場のレベルは、さすがの水準。
しかし、客数ががた減りの感あり。

午後、4時くらいのピークタイムのはざまに訪れたからかもしれないが、
やや元気がない。

ニューズウィークで、
「ホールフーズは高い」
と決めつけられたイメージが、
この貨幣経済破綻の今、
ボディーブローのように効いてきている。

しかし、ホールフーズに迷いはない。

客数は少ないが、従業員はカスタマーサービスに懸命だ。

スモークサーモンの試食を頼んだら、
「これもいかが、これもいかが」
と次々に勧めてくれる。

レジでも、ショッピングバッグを家族にプレゼントする、と言ったら、
4セットもサービスしてくれた。

ホールフーズの懸命さが感じられる。

実体経済の担い手という自負も失われていない。

これは、本当にうれしいことだ。

<結城義晴>

 

2008年10月28日(火曜日)

バブル崩壊後最安値を打った株価、長期不況への突入のときのスチュー・レオナードの信頼確立の言葉の数々

週明けの株価が注目されていたが、
とどまるところ知らず、
日経平均7126円で終了。

1982年以来、26年ぶりの安値。

「8000円を切ると、大変だ」
そういわれていたその8000円から7000円に迫る勢い。

アメリカでもダウ平均は、8175ドルと続落。

日米欧、そしてアジアでも、
貨幣経済の中核をなす「信用」が、
ガラガラと音を立てるように、崩れている。

人間同士の間で交わされる「信用」は、
人間たちがいかに困っても、
簡単には回復しない。
人間同士で、信用を復活させれば、
株式や為替の正常化は可能なはずだが、
もうそれは「妖怪」となって、
自分たちの手に負えない。

まるで、神の怒りが、
「バベルの塔」を崩壊させるために、
人類の、互いのコミュニケーションを、
遮断させてしまったかのようだ。

アメリカ大統領選挙は、大詰めに迫った。

オバマ優位は動かないが、
アメリカ合衆国には、何が起こるか分からない。

その、今日、私たちはテキサス州に旅立つ。

商人舎USAスーパーマーケット視察研修会。

その最後の訪問企業は、
スチュー・レオナード。
バスから

「信用」はいかに築かれるか。

創業者レオナード氏の言葉を紹介しよう。

超有名なクレド。
Rule1
The Customer is Always Right!

Rule2
If the Customer is Ever Wrong,
Reread Rule1.

原則1
顧客はいつも正しい。

原則2
たとえ、顧客が絶対に間違っていると思っても、
原則1を読み返せ。

石

本店のノーウォークの店には、
この言葉にさらに添えられる文句がある。

Our mission is to create happy customer.
私たちの使命は、お客様の幸せをつくることです。

「常に、忘れてはならない。
満足したお客様だけが、
再び来店してくださることを」

「顧客を愛せば、顧客はあなたを愛してくれる」

「苦情を言ってくれるカスタマーは、
最良の友である。
彼らは私たちに成長のチャンスを与えてくれる」

「利益はお客様からのご褒美であり、
決して私たちの権利ではない。

満足してくださったカスタマーからの称賛の証なのである」

「成功する人は、一つのことに集中する。
そしてそれをやり続けることができる」

「子供の行くところに母親はついて行く」

「リーダーの仕事は、
部下をリードすることではない。
部下を励まし、奮い立たせることだ」

「知識を得るだけでは十分ではない。
行動に移さなければならない」

どうだろう。

信頼を取り戻すための考え方、行動の仕方。

レオナード氏の言葉にすべて、込められている。

そのたった一つの秘訣は、
「自分の顧客を明確に意識し続けよ」
これは結城義晴の言葉。

自分のカスタマーが見えない商売が、
「信頼」と「信用」を喪失している。

この最も重要なことを学びに、
貨幣経済危機と大統領選挙の真っただ中のアメリカに発つ。

いざ。

<結城義晴>

[追伸]
アメリカからも、[毎日更新宣言]続けます。
しかし、ページアップの時間が不安定となります。
ご了解のほど。
そしてご期待ください。

2008年10月27日(月曜日)

秋最終盤の三つの基調「デカくて安くて旨い・簡便な手づくり・ダイエット」は節約、倹約、もったいないに同期している

Everybody! Good Monday!

2008年10月最終週、そして11月が始まる週。
そして来週の11月の8日には「立冬」。
もう冬の気分がやってくる。

何度も書きますが、
アメリカでは、
10月31日が収穫祭のハロウィン、
11月の第4木曜日(今年は27日)がサンクスギビングデー、
そして12月の25日がクリスマス。

秋から冬へのこの時期、
ホップ・ステップ・ジャンプで、
国内の実体経済を盛り上げる。

社会システムとして、定着している。

日本でも、例えば仙台に代表される七夕は、
夏物商戦の売り切りイベントとして、
町全体に貢献している。

さて、日本では、11月に入ったら、
もうクリスマス・年末を視野に入れて、
ウィークデーは
「節約、倹約。もったいない」
そしてウィークエンドは
「失敗を恐れない」

これです。

先週の「不況でも惣菜は売れる」セミナーでの、
林廣美先生の指摘。

「デカくて、安くて、旨い」
これが今、売れる食品の大基調。

その上、「手づくり」がトレンド。
しかし「手軽な手づくり」でなければいけない。
「格安の手づくり感」とでも表現したらよいか。
本格的な手づくりではない。

ちなみに、この不況期、
「ダイエット」が大流行。
考えてみると、ダイエットは、
「節約、倹約。もったいない」と
ぴたり、同期する。

では部門別には、どんな傾向があるか。

肉では、
細切れ、切り落とし、挽肉が売れる。
<昨日の夕方6時、私の自宅近隣のオーケー妙蓮寺店では、
挽肉が6パック残して、全部売り切れ状態>

魚は、低価格で脂の乗った魚種が売れる。
この秋は、ここまでのところサンマ一色の感あり、だった。

野菜・果物は、その時期、その地域の旬で、
おいしくて安い品種。
バナナ・ダイエットのバナナは、
品切れしてはならない。

惣菜は、天ぷらは、かき揚げと海老。
丼は、カツ丼と天丼。
寒い時には、カツ丼一色。
ご飯の多いお弁当。

寿司は、ウィークデーは、いなり寿司と太巻き、
ウィークエンドだけ、にぎり寿司なども売れる。

「売れるものは、決まっている」

この決まっている売れ筋を、
地域一番の「デカくて、安くて、旨い」で、売り切る。

いわば、基本の徹底。

徹底とは、
①細かく
②厳しく
③続けること。

①詳細に
②厳密に
③継続すること。

基本を徹底し、
元気を出して、
どこよりも明るく、
売り場に立とう。

それがあなたの仕事です。
それがあなたの役目です。

その練習と訓練をするのが今週から。
本番は、12月に入ると同時に、よーいドンで始まる。

①「デカくて、安くて、旨い」

②簡単な手づくり

③ダイエット

三つのトレンド。
そして何よりも、
元気で、明るく。

長期不況に入ったことは間違いないのだから、
知識商人くらい、
明るく、元気でいたいもの。

ちなみに私は明日からアメリカ。
直前の今日は1日人間ドック。

USリポートをお楽しみに。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2008年10月26日(日曜日)

ジジの毛づくろい[日曜版]

鳥
タマ川に鳥が、むれる。

花
コスモスの花が、さきみだれる。

葉
ヨコハマ三ツ沢の木の葉は、黄色くかわる。

ユウキヨシハルのお父さんも、
シゴトがすんで、つかの間の、くつろぎ。
父
おとといは、おそうざいのセミナー。
きのうは、リッキョウ大学。
あしたは、ニンゲン・ドック。
あさってから、また、アメリカ。
きょうも、ゲンコーやテキストづくり。

ボクも、くつろいで……。
ジジ

定位置の食堂のまるいテーブルの、
マド側のイスのうえ。
耳のうしろが、かゆい。
ジジ2

ジュータンのうえで、
毛づくろい。
毛づくろい1

ペロペロ。
毛づくろい2

いいキモチ。
コーコツ感。

家の中の家のうえ。
ここでも、毛づくろい。
毛づくろい3

テイネイに、テイネイに。
kedukueoi

でも、毛づくろいのあとは、
なにかがほしい。
毛づくろい5

そうです、猫草。

お父さんが出してきてくれた。
これを、かむ。
猫草

お父さんとくらす日曜日。
ボクは幸せです。
jiji3
幸せって、トクベツなことではない。
幸せって、こんなことなんです。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2008年10月25日(土曜日)

商人舎特別研修会「不況でも惣菜は売れる!」でロックフィールド岩田弘三社長「絶好のチャンスだ!」

まだまだ止まらない。
株価下落と円の急騰。

日経平均株価7649円、
円は1ドル90円そこそこ。

バブル崩壊後の状態まで迫ってきた。

1991年の景気後退期は32カ月続いた。
第二次オイルショックの後は36カ月続いた。

もちろん、政府が景気後退宣言を解除する前に、
谷底を脱しているだろうから、
今回は、2010年までは、
景気後退と受け止めておいた方がいい。

そんな昨日、
ロックフィールド社長・岩田弘三さん。
「今、絶好のチャンスだ!」
こう言い切った。
惣菜セミナー3
痛快。

ロックフィールドは惣菜の製造小売りチェーンで、
年商469億円、経常利益25億4400万円。

「不況の体験をしていない若い社員にとっては、
ほんとうに良い経験。
いざなぎ景気を凌ぐ太平の中で、
平和ボケしていた」

「ものが売れる時代には、
危機感も緊張感もない。
数年前から企業体質を変えたいと、
皮膚感覚で感じていた。
あるべき健康体に向けて再スタートを切るべき時だ」

力強い宣言だった。

昨24日、東京・お台場。ファッションタウン9階。
商人舎特別研修会。
「不況でも惣菜は売れる!」

「にもかかわらずの論理」で、惣菜改革を進めようというセミナー。

実によい内容だった。

朝10時、お台場に激しい雨が降る。
その中でスタート。
第一講は結城義晴。
惣菜セミナー
世界の経済情勢、日本の産業構造変化、
そして商品政策の基本と、
商品開発のポイント、「五つの原則」。
食品や惣菜の商品開発のスローガンは、
「最初の一口がうまくても、
最後の一口がうまくなければ、
リピートされない」

従って、
1.日常生活の中で
2.規定量を
3.通常の頻度で
4.試食を繰り返す

これです。

第二講は、林廣美先生。
2時間たっぷり、林節。
「惣菜のトレンドが変わった。
不況がチャンス!
惣菜ビジネスは新しい局面を迎えている」
惣菜セミナー2
ほんとうに大事なポイントを、
一つ一つ丁寧に網羅してくださった。
詳細は、「林廣美のこの一品」に順次掲載される。

結論は、一言。
「デカくて、安くて、旨い」
これです、不況にもかかわらず、売れる惣菜。

第三講は、岩田さん。
惣菜セミナー4
そこで最初に、冒頭の発言が発せられた。

ロックフィールドの発想、歴史、そして現状。
惣菜は外食からマーケットをいただいている。
そのあたりの確かな時代観が、
岩田さんの講義によってくっきりと描き出された。

そして第四講座。
パネルディスカッション。
惣菜セミナー5
こんなパネルは、そうそうあるものではない。
惣菜の世界のビッグ2。

良い内容だった。

岩田さんは、
「RF1を超えるものを要求している。
まだ3合目だ」

惣菜セミナー6

林先生。
「ロックフィールドは難しいことを実現させている。
勝ち目の薄い勝負に挑んで、勝っている。
それは人間を喜ばせる仕事だ」
惣菜セミナー8

そして、私は、
コーネル大学のフォーマットとバナー開発の論理が、
ロックフィールドの業態開発と一致していることを指摘。
惣菜セミナー7

みなさん真剣に聴いてくれた。

最後に質問を受けた。

活発な議論。

ほんとうにいい研修会だった。
感謝。

最後に林先生と握手。

またやりましょう。

またやりたい。
こんなセミナー。

岩田さん、林先生、
ありがとうございました。

<結城義晴>

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