ユニクロが絶好調。
11月の国内の全店の売上高が過去最高となった。
既存店前年対比売上高が、
何と132.2%。
客数も125.7%。
客単価も105.2%。
すべてプラス。
圧倒的なひとり勝ち。
それもユニクロ以外のほとんどの企業が、
衣料品は前年同月比マイナス10%を超える。
しまむらでさえ、前年割れ。
理由は、三つ。
①ユニクロの低価格でよい品質の評価が定着したこと。
②商品開発の成功事例が積み重なったこと。
ヒートテック、ダウンジャケット、フリースなど。
③冬物衣料商戦に素早く的確に対応したこと。
私は、第1の理由が大きいと思う。
衣料品分野で、第一の実力と実績を築きあげ、
それが広く日本の国民に受け入れられた。
柳井正会長兼社長の言う「国民服」となった。
これは、偉大なこと。
クリティカル・マスは、
17%のシェアをポイントにしている。
そしてクリティカルマスを超えると、
圧倒的なご利益が生まれる。
ユニクロはその領域に入ってきた。
かつて、ユニクロとしまむらは競合しないとみられていた。
違う業態であると。
しかし今は、競合している。
ヤマダ電機とヨドバシカメラは違う業態である。
本来。
しかし現在は、競合している。
なぜか。
第1に、
両者が商品領域を広げ、
ラインロビングしてくると、
競合するようになる。
第2に、それぞれに競争が進み、
淘汰が起こると、
競合するようになる。
アメリカのシアーズやペニーと、
Kマート、ウォルマートは、
非食品を扱う違う業態だった。
前者の品ぞろえをラージA、ラージB、
後者をミドルA、ミドルB、
ついでにスーパーマーケットの雑貨はスモールa。
こんな風に仕分けしたりした。
しかし、最後は激しく競合し、
みんなウォルマートに敗北してしまった。
この現象が、ユニクロとしまむらで起こっている。
もちろんしまむらがすぐに敗北するとは、
思えないが。
この不況と消費不振が続く限り、
ユニクロの圧勝は続くに違いない。
「クリティカル・マス」のご利益は、
マーケットが縮小する中で、
増大する。
これ、私の理論。
<結城義晴>