西友が「お客様への“マニフェスト”」を発表。
「地域でいちばん安いお店をめざします」
これは、「最低価格保証」と呼ばれるもの。
家電のコジマやディスカウンターが展開している手法。
米国ウォルマートのエブリデー・ロープライスを、
さらに強力に推進するために、
全店で「他社チラシ照合」制度を導入。
それをお客様へのマニュフェストにした。
地域のお客様が西友より安い価格のチラシを持参すると、
その値段で販売する。
これを全店で展開し、
「最も安い店」を実現させる。
さて、いかなることに、
相成るか。
昨12月3日は、東京・市ヶ谷の法政大学で、
コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパンの第3回講義。
本学主任講師の上田惇生先生のご登場。
上田先生は、ご存知、ドラッカーの日本の分身。
ドラッカーの翻訳家として、ダントツのナンバーワン。
それも世界的に。
なにしろ上田先生の日本語訳を、
英語以外の外国語翻訳家が孫訳するほど。
それほど、ドラッカーの真髄に迫っている先生。
それでいて、きわめて謙虚。
控室で事前の懇談をするも、こうご発言。
「私は横のものを縦にしているだけ」
何と、謙虚な先生なんだろう。
さて、大高愛一郎事務局長の進行で、
午後1時講義開始。
最初に事務局のご紹介。
そして、今回、上田先生をコーネルにご紹介くださった人物のご紹介。
川勝利一さん。
私の親友。
前中央化学㈱理事のスーパーマーケット業界の超有名人。
上田先生から、
「君のことは、認めないが、許す」
という親友にかけるような言葉をもらっている。
上田先生の信頼は厚い。
川勝さんのご紹介があったからこそ、
上田先生はコーネル大学RMPジャパンにご協力くださり、
凄い講義をして下さった。
その講義。
凄かった。
「目から鱗」という言葉があるが、
私にとってまさに目から鱗。
ドラッカーはずいぶん読んだ。
たくさんの引用もさせてもらった。
しかし、上田先生くらい自分の中にドラッカーが詰まっていると、
ドラッカーの真髄がほとばしり出てくる。
それが勉強になった。
内容は、あらためて、丁寧にご紹介したい。
マネジメントとは何か。
マーケティングとは何か。
イノベーションとは何か。
「マネジメントの基本と原則を補助線として使う」
この考え方、目から鱗。
2時限目は、荒井伸也首席講師。
「スーパーマーケット原論2」
日本のスーパーマーケットの生鮮食品のジャストインタイムは、
トヨタ方式と同じ考え方。
そのトヨタは、
アメリカのスーパーマーケットから、カンバン方式を学んだ。
荒井先生の講義は、ミッションに満ちている。
「内食提供業としてのスーパーマーケット」をつくりあげることが、
社会貢献そのものとなる。
それを熱く語ってくださった。
3時限目は、矢作敏行先生。
法政大学教授。
「小売イノベーション2」
今回は、「セブン-イレブンのイノベーションシステム」が
盛り込まれた、先生の得意分野の講義。
矢作先生の講義は、欧米流で、
学生とディスカッションしながら進められる。
それが良い。
写真は成城の石井社長の大久保恒夫さんと、
ディスカッションしているところ。
荒井先生も加わって、
討論に熱が入った。
いい講義だった。
夕方には、教室から富士が見えた。
そしてあっという間に、一日が終わり。
講義のあとは、料理の勉強を兼ねた懇親会&忘年会。
赤坂の楼外楼。
生のフカヒレの姿煮と北京ダックが売り物の、
50年の歴史を持つ上海料理。
絶品。
話も弾んだ。
もう一日ある。
お楽しみに。
<結城義晴>