2009年正月2日。
今日明日と、第85回箱根駅伝。
その箱根路を見降ろし続ける富士の山。
もう恒例となりつつあるが、
㈱セルバ社長の桑原孝正さんからお送りいただいた、
元旦の富士山の写真。
[毎日更新宣言]愛読者の皆さんに、
2年連続でお裾分け。
富士吉田の街を抱え込むように、悠然と聳え立つ。
この富士の裾野に、生きる喜び。
桑原さんがうらやましい。
桑原さんのお客さんたちが、うらやましい。
しかし、私の住む横浜からも、
意外に近く富士が見える。
「富士山のような店」になってほしい。
セルバの皆さんにも、
日本中の商業・ホスピタリティビジネスの皆さんにも、
そう言いたい。
富士の写真、もう一点。
こちらは、雲海の上にそそり立つ富士。
こちらも素晴らしい。
私、元旦から感動した。
今年も、感動の心を失いたくない。
日本でも、アメリカでも。
富士山のような店になるための、
購買心理の発展段階説。
第1段階は、「衝動」。
衝動買いは、たいていの場合、
「価格」によって誘発される。
経済不況と消費不振の今年。
今年「価格」はとりわけ大切な要素となる。
だからこの第1段階が、軽いわけではない。
むしろ重い重い第1段階。
第2段階は、「吟味」。
吟味の購買は、「品質」を見極めるために行われる。
お客様に、品質を吟味していただく。
コツコツとこの第2段階の仕事を続ける。
それが第3段階につながる。
第3段階は、「信頼」。
信頼の購買は、「お値打ち」によって成し遂げられる。
お値打ちは、英語でバリュー(value)。
この店にしかないお値打ち、
この商品のお値打ち。
それが信頼の購買を、形づくる。
しかし、まだまだ上がある。
第4段階は、「安心」。
安心の購買は、「満足」によって生み出される。
「値札を見ずに購買する」状態。
スチュー・レオナード1世が言い残している。
「覚えておきなさい。
満足したお客様だけが、再び、
店を訪れてくれることを」
「満足」が安心をもたらす。
顧客は、安心しきって、
店に心を委ねて、商品やサービスを購買する。
最後に、第5段階は、「感動」。
感動の購買は、
[価格・品質・お値打ち・満足・プラスα]によって創造される。
プラスαとは、サプライズであったり、
パーソナリティであったり、
芸術性であったり、
無私の心であったり。
しかし、毎度毎度、
感動を提供することも、
感動を提供されることも、
あまり意味はない。
例えばサプライズは、
擦り切れてしまうものだから。
日常の暮らしは、淡々としたものなのである。
したがって、店は、
いつもいつも「感動」を演出しようと、
欲張ってはいけない。
ひたすら「安心の購買」を目指す。
その真摯さが、時に、
感動を呼び起こす。
「購買心理の五つの発展段階説」
今年は特に、これで行きたいものだ。
私も、感動を求めて、
生きていきたい。
箱根駅伝にも、感動があるに違いない。
<結城義晴>