イオンとファミリーマートが、業務提携する。
今日、4日、立春の日に発表される。
日本経済新聞一面の報道。
最近は、商業・流通業のスクープ記事は、
日経の独壇場。
「本日、発表される」という言い回しは、
事前に日経にだけは、情報が回っているということ。
それは別にして、イオンとファミリーマートの提携は、
電子マネー「ワオン」をファミリーマートが導入する目的。
イオンの株式の5%を三菱商事が持ち、
ファミリーマートの株式の31%ほどを伊藤忠が保有する。
その三菱商事は、コンビニのローソンの32%の第一株主。
もちろんイオンには、ミニストップというコンビニ業態がある。
だから二つのことが、浮き上がってくる。
一つは、ローソン、ファミリーマート、ミニストップの連携。
これで1万8000店弱の店数となる。
セブン-イレブンは1万2000店。
来期は、1000店の出店を発表している。
「寡占から複占へ」。
私の持論。
「寡占」とは、一つのマーケットのほとんどを、
数社が、占有すること。
「複占」は、二者が、占有すること。
コンビニは、そんな方向へ進んできた。
ただし、鹿児島・出水の宮本商店のようなコンビニもある。
「ほとんど」を占有するが、「すべて」ではない。
コンビニ市場が7兆円とすると、
6兆円は、まずは3社・3グループが、
やがて2社・2グループが占有して、
規模の闘いをする。
コモディティを中心として。
1兆円は、宮本商店のような、
ユニークで、徹底した地域密着の多数の店が、担う。
ノンコモディティによって。
こちらを「ニッチ(Niche)」という。
イオン・ファミリーマート提携のもう一つのことは、
三菱商事と伊藤忠の総合商社の関係。
その総合商社の3月期の決算予想。
第3位の住友商事以外、大幅減益の下方修正。
1位の三菱商事は10.8%の減益。
2位の三井物産は24.4%の減益。
4位の伊藤忠は17.2%の減益。
5位の丸紅が1.9%の減益。
3位の住友商事だけが1.7%の増益。
朝日新聞は日本産業の「駆け込み寺」と、総合商社を表現したが、
その「駆け込み寺を失う」という言い方。
金融業界の「三井住友」や「みずほ」が誕生したことを考えると、
最後の領域・総合商社に、複占への動きがあるのかどうか。
さて、コーネル大学RMPジャパン、
2月の2日目講義。
早いもので、2月で第5回目。
コーネル大学ジャパンは10カ月、講義がある。
だからもう折り返し点。
今回は、2日続けて商品問題。
昨日は、「マーチャンダイジングの基本」と、
農産、水産の商品分野の講義。
やはり分野ごとの第一人者の講義には、
心底納得させられる。 (さらに…)