ワールドベースボールクラシック。
韓国を下して日本優勝。
私たちが米国カリフォルニアから帰国した翌日、
ドジャースタジアムで行われた決勝戦。
アメリカに渡ってメジャーリーガーとなった者も、
日本でプロ野球選手である者も、
どちらも凄い仕事ができることを教えてくれた。
ことに、弱小チームの楽天・岩隅投手、
横浜・内川内野手、ヤクルトの青木外野手。
私は彼らの活躍が、とりわけうれしかった。
それは、小さなコミュニティで、
ワールドワイドな品揃えと品質を謳ったお店と同じこと。
さて、日本チェーンストア協会の2月売上高、
「18年ぶりに1兆円割れ」と日経新聞のコラムの見出し。
同協会の加盟企業数は、残念ながら減少傾向にある。
総合スーパーを主体にした会員構成。
だからこの9526億円の総売上高減という数字はあまり意味がない。
前年同月比の売上高は、昨年のうるう年より1日少ないから、
それを勘案して、「3ポイント下押し」というが、
コンビニの2月売上高は、前年同月比2%増の5362億円。
実質金額で、総合スーパーを中心とした企業群の協会、
9526億円、
日本フランチャイズチェーン協会加盟のコンビニ企業群の売上高、
5362億円。
こんなに接近したのかという感慨の方が大きい。
しかし、日本のスーパーマーケット全体の2月の売上高は、
どこからか発表されていないのか。
それが知りたい。
[毎月、商人舎で調査・発表を試みようか。
私なら、ウィークリーマネジメントと、
13週、52週の科学的データの分析・発表をするのだが]
それこそ、食生活消費の日本全体のトレンドは、
スーパーマーケットとコンビニの売上高の総額が示すことになるからだ。
そして、スーパーマーケットは、
話題の12店舗のナゲットマーケットや74店舗のウェグマンズが謳うように、
「ワールドワイドのアソートメントとクオリティ」を実現させる。
ナゲットマーケット。
ウェグマンズ。
今回のワールドベースボールクラシックの日本選手が見せた活躍と、
同様の展開がなされているとみなすことができるのだ。
スーパーマーケットや小売業には、
ワールドベースボールクラシックはない。
しかし、アメリカにはFORTUNEの「働きたい企業ランキング」がある。
2009年1月に発表された最新版では、
ウェグマンズ5位、ナゲットマーケット10位。
1位 NetApp
2位 Edward Jones
3位 Boston Consulting Group
4位 Google
5位 Wegmans Food Markets
6位 Cisco Systems
7位 Genentech
8位 Methodist Hospital System
9位 Goldman Sachs
10位 Nugget Market
そのどちらの企業も、
「Think global,Act local」を、
実践している。
世界トップの考え方、
地域一番の実行。
これは分かる。
しかし地域一番の実践が、
世界トップにつながることを、
知らない商人が多い。
それを知った者こそが「知識商人」と呼ばれる。
今日も、時差と疲労でもうろうとした頭で、
こんなことを考えた。
<結城義晴>