ワールドべースボールクラシック優勝。
レッドソックス松坂大輔君の言葉は良かった。
「日本を元気にする」
この言葉にのって、
「日本を元気にするセール」も積極的に展開してほしい。
昨年の8月は、北京オリンピック。
同時に甲子園夏の大会。
オリンピックは国民意識を高揚させ、
甲子園は郷土意識を刺激する。
いま、WBCは国民意識を高めさせ、
相撲も国技の意識を目覚めさせ、
春の甲子園は郷土意識を強くさせる。
商業はそんなマインドをどんどんとらえるべき。
それが「日本を元気にする」ことに役立つ。
どうぞ、どうぞ。
サムライジャパンが帰国し、
さらにテレビや新聞、週刊誌が大騒ぎする今週末まで、
商業も盛り上がろう。
日本マクドナルド㈱は、素早く動いた。
オフィシャルパートナーとしてサポートしてきたこともあって、
この土曜日曜の28日、29日の2日間限定で、
ビーフハンバーガー全品を「V2 記念特別価格」にする。
100円のハンバーガーが80円。
290円~320円のビッグマックが200円。
マクドナルドは日米ともに、この不況の中で絶好調。
絶好調だから、大胆、迅速。
今月の商人舎標語。
「大胆に、賢明に、行動せよ」
バラク・オバマ大統領の最初の議会演説の言葉。
Act boldly and wisely!
さて、昨日は、疲労困憊で、体調不良だった。
それでも午後、東京・麻布台の商業界会館に出向く。
私が座長を務めさせていただいている商業経営問題研究会。
リテール・マネジメント・ラーニング・サークル[RMLC]。
その3月の勉強会。
発表者は二人。
座長の私と世話人の品川昭さん。
私は、今年初めてのRMLC研究会ということもあって、
「2009年から2010年への考え方」
ここでは「蛻変」をお勧めした。
「蛻変」は㈱カスミ社長の小濵裕正さんからいただいた故大屋晋三さんの言葉。
蝉が脱皮するように、企業も変態しなければならないという考え方。
業態にはライフサイクルがある。
例えばウォルマートは、1945年から、
バラエティストア
⇒ディスカウントストア
⇒メンバーシップホールセールクラブ
⇒スーパーセンター
⇒スーパーマーケット
そしてこのたび、マーケットサイドという小型店の開発実験を始めた。
これも業態にはライフサイクルがあるというテーゼに基づいたもの。
私は、アメリカの小型スーパーマーケット開発の、
意味についてご報告するとともに、
さまざまな食品関連業態のポジショニングを解説した。
このときには、コーネル大学の考え方を引用させていただいた。
ジーン・ジャーマン名誉教授の説。
業態のライフサイクルに対応するために、
小売企業は「蛻変」しなければならない。
アメリカの小型店の分析も、
このライフサイクルと蛻変の中で行われねばならない。
本当の蛻変なのか、それとも単なる営業上の改良なのか。
100年に一度の危機といわれる今こそ、
「蛻変」のタイミングに違いない。
品川エコ・エコノミー研究所代表の品川さんのタイトルは、
「百年に一度の不況におけるSMの競争力をどう考えるか」
スーパーマーケットの競争力の諸相を表し、
競争力局面の縦構造を明らかにし、
その上で世界同時不況の実態をデータをもとに検証。
元セゾン総合研究所事務局長らしい分析で、
最後にこれからの流通革新のキーワードを提示。
①内需成長型産業構造の転換
②安心・安全品質のサプライマネジメントシステムの構築
③グリーンニューディール政策への積極対応
④良品廉価への継続的挑戦
これが品川さんの提案。
私も大賛成。
その後、ディスカッション。
ディスカッションで質問に答えつつ、
議論を展開しつつ、
感じたこと。
「業態論」をもっともっと議論しなければならない。
そして新しい「業態論・フォーマット論」を確立しなければならない。
コーネル大学の考え方は、その時に大いに役に立つ。
研究会が終わって、リテック商業技術研究所代表・杉田幸夫さんと写真。
杉田さんはこの研究会の第一級の論者。
杉田さんのホームページは、
この商人舎ホームページ下段にリンクしてもらった。
タイトルはBizMaga : The Super ★ Market
実に考察の内容が濃くて、深い。
是非、ご覧いただきたい。
フェアで、激しい議論の中から、
私たちは共同作業として「新しい業態論」を生み出すことができる。
私は、それを信じている。
<結城義晴>
[追伸]
かくて、今日も、アメリカ報告が、
先延ばしになった。
お詫びします。
ごめんなさい。