昨日は雨の一日だったが、
その雨の中を忙しく駆け巡りながら、
考えることが多かった。
朝一番で、東京霞が関の農林水産省へ。
委員会でディスカッション。
私には、食品流通に関するグランドデザインがある。
まだおぼろげながらといったものだが。
その「おぼろげながら」が、
議論が進む過程で、私自身の中に築きあげられていく。
心地よい。
昼過ぎまで討論が続き、
急ぎ、田町の笹川記念会館へ。
パチンコ・チェーンストア協会第8期定時総会。
13時からは、その中の「第4回学生懸賞アイデア・エッセイ表彰式」
私は、審査委員長。
フジサンケイ・ビジネスアイ常務の小澤昇さんが副委員長。
もうすでに審査は終わっていて、表彰式。
その壇上の審査員席からシャッター。
人事問題研究部会リーダーの末次秀行さんが挨拶しているところ。
後ろに座っているのが、3人の受賞者。
最優秀賞の都留大学文学部の富沢岳人君の論文は、
ずば抜けていた。
今回もいい論文やアイデア、エッセーが集まった。
表彰式が終了し、総会がお開きになったところで、
四谷のセブン&アイ・ホールディングス本部へ。
何度も通ったところだが、最近は久しぶり。
今回は、毎日新聞の週刊『エコノミスト』の取材。
ターゲットは「下取りセール」の仕掛け人。
㈱イトーヨーカ堂取締役執行役の青木繁忠さん。
現在、販売促進部長兼IT事業部長。
そして㈱セブンカルチャーネットワーク代表取締役社長。
昨年、12月19日の会議の席上、
鈴木敏文会長が言った言葉。
「シタドリシカナイ」
この8文字の発言がすべての始まりだった。
そしていまやイオンまで、
小売業界こぞっての感もある「下取りマーケティング」が始まった。
12月27日から31日までの年末「際」の商戦。
「消費税分還元セール」以来の見事な成功をおさめたが、
その内容と今後の展開は『エコノミスト』誌上にて。
私はこれは「セール」の成功というよりも、
斬新で明快な「ライフスタイル提案」だと考えている。
だからこのライフスタイル提案は、
繰返し繰返し行われるに違いない。
これまでの販促との違いは、ここにある。
記事を楽しみにしてください。
青木さんは、現在、販促部長兼IT部長、
それにセブンカルチャーネットワークの社長。
セブン&アイのグループは、
このようにして次代のリーダーを育成している。
現場第一のトップの仕事を担いながら、
ベンチャービジネスのトップマネジメントを任せる。
リーダーとなる条件の一つは、
「苦境を乗り越えること」である。
抱えきれないくらいの仕事を与え、それを克服していくところから、
トップマネジメントの人材は育っていくのだと思う。
青木さんに別れを告げて、再び、笹川記念会館へ。
PCSA総会は第二部に入っていた。
こちらは第29回公開経営勉強会。
500人近くの聴衆が集まって、
第3部までの講演、パネルディスカッションを聞く。
第1部は、『新型インフルエンザから顧客・社員・家族を守る』
第2部は、『パチンコ産業の現状・課題・将来』
自民党参議院議員秋元司さん、
民主党衆議院議員古賀一誠さん、
そしてパチンコ・トラスティ・ボードの有識者懇談会委員から、
和田裕さん、牛島憲明さん、三堀清さんが加わって、
積極的な議論を展開した。
古賀一誠代議士は、
「パチンコホールに関する単独法案の骨子はもう出来上がっている」と発言。
この業界の産業化への歩みが一段と進んだという印象を与えてくれた。
第3部は、『今後の遊技機開発の方向性』。
メーカーから開発担当者が7人登壇して、率直な議論を繰り広げた。
夕方7時近くに公開勉強会は終了し、情報交換会へ。
佐藤洋治ダイナム・ホールディングス社長は、
この協会の牽引者だが、昨日書いた「啐硺」の提唱者。
この夜のスピーチにも熱が入っていた。
「信頼の森」という全くのニューフォーマット開発が進んでいる。
その希望と自信にあふれたスピーチだった。
牽引者の牽引力が、一段と強力になっていることを、
私は感じた。
情報交換会を、少し早めに辞して、
佐藤美恵子さんのお通夜へ。
まさに夜通しになるかのような通夜。
故人の生き方を偲んだ。
合掌。
<結城義晴>