雨の一日だった。
2009年5月29日。
東京・尾山台。
故佐藤美恵子さんの告別式。
心より、ご冥福を祈りたい。
その後、日暮里の㈱ダイナム本社へ。
ダイナム・グループの決算説明会。
非上場企業にも関わらず150人ほどの株主、金融機関が集まって、
盛況。
利潤分配率が20%を超えるという絶好調決算。
今期の配当金は1株あたり40円で、来期は80円の予定。
好調は、継続される。
さて、すぐに夕方になってしまったが、
青山の㈱RKシステムズ。
㈱商人舎と㈱商人ねっとの共同企画CDオーディオセミナー。
タイトルは「知識商人登場」。
私が聞き手となって、さまざまな知識商人と対談する。
それを録音して、CDに焼き込み、お届けする。
今回は、ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所所長。
當仲寛哲(とうなか・のぶあき)さん。
情報システムのプロフェッショナル。
アールケイ・システムズの取締役であり、
コーネル大学RMPジャパンの講師でもある。
今回は特別に、声と音だけでなく、
映像を入れた。
當仲さんが使いこなす「Linux(リナックス)」という基本ソフトの、
効用を知ってもらいたいから。
それには見てもらうしかない。
今回のCDは特にお買い得です。
その撮影風景。
まず、當仲さんのご挨拶。
そして、パソコンに向かって、寄ってたかってテスト。
最後に「Linux」のデモンストレーション。
これは、目から鱗の映像。
ほとんどの人が「Windows(ウィンドウズ)」という基本ソフトを使って、
コンピュータを動かしている。
「Linux」という基本ソフトならば、
どうなるのか。
さて、場所を青山タワーに移して、対談の始まり。
まずは精神統一の結城義晴。
同じように考えにふける當仲寛哲。
スタッフにも、緊張感が走る。
さあ、始めましょう。
「5,4,3,2,1,キュー」
「みなさんこんにちは、商人舎の結城義晴です」
対談の中身は、
①ダイエー中内功さんとの出会い
②「Linux」との出会い
③良品計画との出会い
④そして、モンゴルとの出会い
つまり「當仲寛哲の出会いシリーズ」
當仲さんは、さまざまな出会いの中から、
日本の流通業の情報システムイノベーションの可能性を見出した。
それが當仲寛哲の背負う十字架となった。
「コンピュータとシステムとは違う」
「コンピュータは道具です。
例えば包丁のような道具です。
良い包丁は、よく切れる包丁。
値段が高い包丁がいいのではないし、
ブランドが付いた包丁がいいのではない」
當仲さんは、コンピュータに対して三つの条件を持っている。
①安い
②早い
③柔らかい
低価格で、
計算や記録が迅速で、
柔軟に使いこなせる。
こんな仕事の道具がコンピュータであるはず。
ではシステムとは何か。
人がする仕事の仕組み。
その仕組みこそが大切であり、
その仕組みこそが企業や組織の個性であり、
その仕組みで競争する。
道具はあくまで、安くて、早くて、柔らかいもの。
こうして當仲さんは、
良品計画の260のシステムを、
たった6人で、
半年で仕上げてしまった。
いま、その仕組みは、1か月に1つずつつくられ、壊され、
イノベーションを続けるに至った。
中内さんの思い出から、
「Linux」との出会いと、勉強、
ダイエーを卒業し、独立し、
良品計画の仕事の成功、
そして将来の日本の小売業と情報システムへのビジョンまで、
あっという間に時間は過ぎた。
當仲さんの気持ちの起伏も激しかった。
いつの間にか、外は、暗くなっていた。
今回もいい対談だった。
最後に、當仲さんとスチール撮影。
もう一枚、気取って、
中年モデル、ふたり。
最後の最後に、
コンピュータ・システム開発会社㈱アールケイ・システムズの宣伝ガール。
鹿野恵子さん。
今日も充実した一日だった。
夜には、いつの間にか、
雨が上がっていた。
そして私は、佐藤美恵子さんの冥福を祈った。
合掌。
<結城義晴>