結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年06月11日(木曜日)

コーネル・ジャパンは「期待を裏切らず、予想を裏切った」

朝一番で書き下ろし、
皆さんに読んでもらいたいと思いながら、
このところ、
昼過ぎのブログアップとなってしまっています。

本当にすみません。

5月と6月のアメリカ出張を延期したにもかかわらず、
なぜか毎日忙しい日々が続きます。
このところ、いわゆる、バテ気味なのです。

そのかわり熟睡して、
何とか体調は維持しています。

三大新聞一面に同じ記事が並んだ。
朝日は「温室効果ガス」
日経は「温暖化ガス」
読売は「温室ガス」と、
みなちょっとずつちがった表現。
麻生太郎首相が、2020年段階で、
2005年対比で排出量を15%削減する中期目標を発表。

経済効果も見込まれるが、
そのマイナス面や痛みも論じられ、
日本全体のテーマとなっている。

東京工業大学大学院准教授・丹治保准先生の言葉を思い出す。

「『地球にやさしい』という言葉、
私は大嫌いです。  

たとえ何発、原爆が落ちようとも、地球自体は何ともない。
地球にとって優しいことは、むしろ人間がいなくなること。
大切なのは、人間が住む環境なのです」  

「環境は、今、バブルにある。
いつか必ず、環境バブルははじける。
バブルがはじけたときこそが大切です」

私、この考え方に大賛成。

さて、昨日も忙しかった。

朝一番で、東京駅前の新丸ビル11階。
桜庭公認会計士事務所を訪問。
桜庭周平先生と面談。  
sakuraba
大高愛一郎さんとご一緒。
大高さんは、コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン事務局長。

桜庭先生には7月の最後の講座をご担当いただく。
その講義は、「長期経営計画づくり」。  
桜庭先生の講義の後、
第一期生は全員が、自分の長期経営計画を策定し、
それに関するレポートを書く。
これが、卒業レポートとなる。

桜庭先生には、重要なお役目を果たしていただく。

お陰様でここまで、コーネル・ジャパンは、
予定通りのスケジュールで、大きな成果をあげた。

「期待を裏切らず、予想を裏切る」  

プログラム全体の企画をつくった私自身の、
「期待を裏切らず、予想を裏切った」。

本当にうれしい。

桜庭先生は、ビジネス・ブレークスルー大学院大学教授。
この学校は、大前研一さんが主宰するもの。

その教授としての講義の勉強に、
土日を費やし、さらに毎回、講義前日は半分徹夜状態だという。

夕方は、再び大高さんと待ち合わせて、
表参道へ。

ふたりが見上げるものは何か。
hutari

青山通りに面した「シャネル」ビル。
aoyama

そして、㈱YUMEキャピタルを訪問。
代表取締役の諸江幸祐さんを訪問(写真右から二番目)。
yonin
共同の代表取締役の内倉栄三さんも、
揃って記念写真。

諸江さんと内倉さんは、
昨年まで、ゴールドマンサックス証券のアナリスト。
諸江さんは、何度も流通アナリストナンバーワンに輝いた、この道のプロ中のプロ。
内倉さんは外食産業のオンリーワンにしてナンバーワンアナリスト。

諸江さんにも、コーネル・ジャパンで講義をお願いした。

お二人との話の中で出てきたことは、
「スーパーマーケットはバッドネーム」  
であるということ。

証券や金融業界から見ると、
食品スーパーマーケットは、
儲けの対象になりにくいらしい。

スーパーマーケットは実体経済の代表。
金融経済にはなじみにくいのかもしれない。
しかしそれは、スーパーマーケットマンが、
誇りにすべきことだ。

しかし諸江さんは、
業態としてのスーパーマーケットの重要性を、
良くご存知のアナリスト。

株式市場のサイドから、企業価値を語ってもらう。

諸江さんは、金沢に本拠を置いた「いとはん」の御曹司。
そこからジャスコに入り、アメリカに渡り、
南カリフォルニア大学で食品産業プログラムを学んだ。

食品産業プログラムは、
コーネル大学と南カ大学が東西の双璧。

だから今回のコーネル・ジャパンの講義の趣旨も、
十二分にご理解いただいている。

力強い講師のおひとり。

大高事務局長ともども、安心と納得。

午後は、銀座。
PCSAコスト部会で、先月に続く第2回目の講義。
「ボランタリーチェーンとフランチャイズチェーン」  

私、この講義のために、もう一度勉強し直した。

そして臨んだ。

㈱ピービー代表取締役の三木彬さんが、丁寧な講師紹介をしてくれた。
miki
三木さんは商業界ゼミナールやペガサスセミナー常連の勉強家。
パチンコホールの産業化にとって、
なくてはならない人材の1人。
私はそう思っている。
yuuki
さて講義は、13時から15時まで。
ボランタリーチェーンとフランチャイズチェーンの共通項と差異を細かに整理した。
日本では、アカデミズムもジャーナリズムも、
一般にも、フランチャイズチェーンのほうがなじみがあるし、
評判も良いようだ。
しかし、私は、両者ともに、
長所も短所もあると考えているし、
二つのシステムは、
それぞれにふさわしい業態が使い分ければいいと考えている。

ボランタリーチェーンは、スーパーマーケットに向いているし、
フランチャイズチェーンは、コンビニに向いている。

日本のスーパーマーケットは年商17兆円。
コンビニは7兆円。

スーパーマーケットのすべてがボランタリーチェーンではないのに対して、
コンビニは、ほぼすべてがフランチャイズチェーン。

二つの業態の中のボランタリーとフランチャイズの市場規模は、
比較しにくいが、拮抗しているとみてよい。
kouen
ビジネスの仕組みは、さまざまである。

そのさまざまな仕組みを、
それにふさわしいビジネスモデルが活用する。

それがボランタリーチェーンのスーパーマーケットと、
フランチャイズチェーンのコンビニに象徴されている。

私にとっても、改めて、いい勉強となった。

<結城義晴>  

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