8月いっぱい、総選挙の夏となる。
麻生太郎首相が衆議院解散と、
「8月30日投開票」の意志を表明。
これは素早かった。
もたもたしていると、
自分の首が挿げ替えられてしまう。
まずは、麻生総裁のもとで、
自民党が衆議院選挙に臨むことになった。
しかし、日本の経済と消費、
そして国民生活の空白状況は、
避けなければならない。
その痛手は、最小限にしなければならない。
朝日新聞は、「万歳突撃解散」と言い切り、
日経新聞は、「追い込まれ解散」と表現。
読売新聞は、社説で、大好きな政界再編を唱えた。
朝日新聞は国際面で、各国メディアの反応を紹介。
米国ニューヨークタイムズ。
「これはバンザイ突撃だ」
同じく米国ワシントンポスト。
「奇跡でも起こさない限り自民党は下野」
英国タイム。
「日本は戦後最大の政変に向かい、
自民党は歴史的敗北に向かっている」
そしてロシア国営テレビ。
「戦後最も不人気な首相として歴史に刻まれた」
もともと政権交代推進紙の朝日新聞だけに、
海外メディアの表現を面白おかしく紹介したが、
私は、英国タイムの「自民党歴史的敗北に向かう」が、
妥当な表現だろうと思う。
麻生太郎は「最も不人気な首相」ではないとは思うが。
こうなってくると、10カ月間、
なんの手立ても打てなかった首相に、
哀れなかわいさを感じてしまうのは、私だけだろうか。
しかし、経済と消費の空白を回避するとともに、
私たちは、「この国のかたち」を、
自分なりに明確にする夏にしたいものだ。
一人ひとりが、自分自身と国の将来の、
グランドデザインを描く。
私は、そんな夏を送ろうと思う。
さて、昨日は、東京・銀座。
一般社団法人パチンコ・トラスティ・ボードの拡大有識者懇談会。
略称PTBは、パチンコホールに対する第三者監視機関。
監視委員会と有識者懇談会がある。
その両者が、合同して、討論をする会議。
有識者懇談会からは、ほとんど欠席なしで、参加。
座長の三好正也先生(元経団連事務総長)
副座長の岩崎秀雄氏(元日刊工業新聞論説委員)
和田裕㈱日本イノベーション社長、
川上隆朗氏(元インドネシア大使)、
松田修一早稲田大学ビジネススクール教授、
黒瀬直宏嘉悦大学経営経済学部教授、
三堀清弁護士、
牛島憲明氏(元東京証券取引所上場審査部長)、
そして私。
監視委員会からは、今回、5人の参加。
委員長の横山和夫東京理科大学教授、
副委員長の大久保和孝公認会計士、
それに國広正弁護士、
木下潮音弁護士(コーネル大学RMPジャパン講師です)、
近江正幸日本工業大学大学院技術経営研究科教授。
さらに、オブザーバーとして、
会員企業トップマネジメントの面々。
活発な議論が展開された。
私、こういう議論大好きです。
そして、重要なポイントや対位する論拠が明らかになった。
それはPTB有識者懇談会からのメッセージとして、
近く公開される。
しかし、こういったことも、
すべては、コミュニケーションが根本になければならない。
ピーター・ドラッカー先生が言うように、
「ポストモダンの作法」の第一に来るものは、
「聞く、そして見る」
この姿勢がなければ、絶対に、
オクシモロンの問題の解決にはつながらない。
今回は、衆議院選を控え、
第三者機関PTBとして、
絶好のメッセージ発信のタイミングとなってきた。
この機会を、逃したくはない。
私たち自身にとって、「この国のかたち」、
すなわち次代のグランドデザインを描く夏になることは、
間違いない。
<結城義晴>