2009年9月1日です。
私が㈱商業界の代表取締役社長を退任してから、
丸二年。
「押す力と引く力」がある。
こう、奥田則明さんに励まされてから、
2年が経過しますが、まさにその通り。
誰でも、そうです。
現在の自分を変えたり、
自分の地位を捨てたりすることが怖い。
しかし、それをやってしまうと、
意外なことがたくさん待っている。
幸せも喜びも、大きなものは、
今の自分を変えたところにあるのです。
それを実感した2年間でした。
まずは、右左、上下、どっちを向いても感謝。
㈱商業界からも、8月下旬の株主総会で、
松井康彦営業統括取締役が退任しました。
私とともに、役員会ボードを形成していた元同僚。
お疲れ様でした。
松井さんは、これからも、
元気に、マイペースで、活動すると思います。
皆さん、よろしくお願いします。
自民党にも、同じように、
「蛻変」が求められている。
民主党と自民党。
あけてみれば、ほとんど同じ。
これでは、二大政党制とはいえない。
「複占」とはならない。
今回も、89%の議席が、
この似た者同士によって占められている。
両者の「考え方」は、本来、対極になければならない。
色でいえば、「補色」の関係。
正反対の色目。
だから、自民党こそ、いま、
自らの立脚点を鮮明にしなければならない。
数が少ないのだから、
それが可能なのだから。
ただし、それも対立的イデオロギーでないことは確か。
資本主義と共産主義といった概念は20世紀的なもの。
21世紀的対極の政党ポリシーが必要。
「民主党」ならば「共和党」。
これはアメリカ流。
大きな政府と小さな政府。
もしかしたらこれらも20世紀的発想かもしれない。
いずれにしても自民党に「蛻変」をお勧めしたい。
それによって、今度は民主党が変わる。
互いに作用しあう。
それが、国民にとっての二大政党制のメリットだ。
さて9月に入って、
商人舎今月の標語。
「損得の前に善悪で動け!」
ご存知、商業界主幹・故倉本長治先生の『商売十訓』第一訓。
「損得より先に善悪を考えよう」
私は、考えるとともに、行動しなければならないと思う。
実行しなければいけないし、動かなければならない。
だから、「損得の前に善悪で動け」
政治も行政も、経営も商売も。
善悪の基準が先行して、そして行動する。
政権交代なった今こそ、
これが不可欠。
商売とビジネスの考え方の五つ。
歴史的に登場した順番。
現在も、どれがかけてもいけない。
念のために。
①生産コンセプト⇒ものづくりの発想
②製品コンセプト⇒商品至上主義的発想
③販売コンセプト⇒「売り方」発想
その次に登場したのが、
④マーケティング・コンセプト⇒顧客発想
そしていま問われているのが、
⑤ソーシャル・マーケティング・コンセプト
⇒地域社会における顧客中心の発想
この社会性をもった善悪の考え方を貫きつつ、
私たちは行動しなければならない。
それが、9月の商人舎標語。
さて、9月。
①台風は何度もやってくるに違いない。
最近の気象状況をみていると、そんな気がする。
社会マーケティング発想をもった店を目指すならば、
その準備には怠りなく。
②同じく、新型インフルエンザにも、準備をしておこう。
厚生労働省の行政対応とマスコミの過剰反応を見比べながら。
③9月19日(土曜日)から23日(水曜日)秋分の日までの5連休。
これが、9月最大の商戦。
この第3週から第4週にピークがやってくる。
徐々に盛り上げて、
ささやかな幸せ、ささやかな楽しみを提供できる店にしたい。
④政治行政の動向に関心を払っておくこと。
9月中旬の特別国会で首班指名が行われ、その後、鳩山内閣が発足したら、
民主党は、矢継ぎ早にマニフェストの実行に取り掛かる。
少なくとも、矢継ぎ早に実行に移すそぶりは見せるだろう。
そのあたり、自分の仕事に関連することには、
注意を払っておきたい。
消費者庁が、9月1日、今日、発足。
自民党がまさに「行きがけの駄賃」のごと発足させた省庁。
「初めは善意でスタートしたもので、
最悪のレガシーになってしまった事例が、
実に多い」
消費者庁には、そうなってもらっては困る。
なんといっても、
商売とビジネスの5つの考え方の4番目と5番目を体現した省庁なのだから。
さて、8月30日、31日と、蓼科へ。
コーネル大学ジャパンの第二期研修施設視察。
メンバーは、まず、
日本セルフ・サービス協会専務理事の三浦正樹さん、
営業本部長の村尾芳久さん、
FMIジャパン事務局長の中間徳子さん。
第二期からコーネル・ジャパンの事務局としてさらに重要な役割が彼女にかかる。
そして首席講師・荒井伸也先生と私。
行先は、東京商工会議所が経営する「蓼科フォーラム」
長野県茅野市のリゾート地・蓼科の研修施設が素晴らしい。
コーネル・ジャパンでは10月から7月まで、
10回の講座が設けられている。
その9回目のシミュレーション・ゲームを、
この蓼科にこもって行おうと考えている。
ロビーも、広々としていて、快適。
メイン講義室。
階段教室状になっていて、
効果は上がる。
それ以外にも、プレゼンテーション・ルームがある。
ここでは、シミュレーションの発表をしてもらう。
さらに小会議室が4部屋。
ここでは、各チームの検討会が繰り広げられる。
宿泊施設は、二人用のこの部屋と個室。
受講生には個室が提供される予定。
各部屋にもバスがあるが、
サウナ付の大浴場も備え付けられている。
そして、食事はレストラン。
夕食はフランス料理、朝食はバイキング。
環境抜群のこの施設、
コーネル・ジャパンのシミュレーション実習にはうってつけ。
この10月スタートの第二期コーネル・ジャパンは、
さらにパワーアップします。
年間70時限のカリキュラムを80時限に増やす。
そして、討論や発表の時間を増設して、
「自分で考える人間」を養成する。
すなわち「脱グライダー人間養成機関」
経営者は、たとえ人力であろうとも、
自分で動かす力をもった人間でなければならない。
エンジンのある飛行機に引っ張ってもらって、
あとは風任せに飛ぶグライダーではいけない。
時代は、エンジンをもった人間を求めている。
コーネル・ジャパンは、「脱グライダー人間」を養成したい。
そんな人の根底にあるのは、これです。
「損得の前に善悪で動く」
<結城義晴>