台風20号一過。
カラリと晴れた秋らしい日。
昨日の話題は、鳩山由紀夫首相の所信表明演説一色。
「無血の平成維新」
「コンクリートから人へ」
「友愛政治」
たくさんのキーワードが盛り込まれたが、
私がいちばん気に入ったのは、
「人間のための経済」
そして全体を貫いていた主張。
読売新聞も日経新聞も、
「抽象的」「具体性に欠ける」との評。
私は、所信表明は、
抽象的でいい、と思う。
抽象化、普遍化こそが、
全体像を描き出す唯一の方法である。
抽象と事例、抽象と事例。
これがコミュニケーションの原則。
その抽象の中身をこそ、
論じるべきだ。
その意味で「人間のための経済」は、
まことに全うで、いい。
逆に、「具体策を出してくれ」という要求からは、
どこか「グライダー化」が連想されてしまう。
日本のマスコミも経済界も、
グライダー化してしまっては、困る。
現在、世界経営者会議2009が開催中。
そこで柳井正さんが語っている。
ご存知、ファーストリテイリング会長兼社長。
「国内の一強百弱から、
世界の一強百弱に様変わりしなければ、
成長はできない」
「良い会社、良い商品、良い社員をつくる」
柳井さんは、こうも言う。
この考え方の徹底と貫徹が、
「一強百弱の、一強」を作り上げ、磨きあげる。
さて、昨日は、朝から東京・清水橋。
伊藤園本社で、大陳コンテスト審査委員会。
伊藤園の社是。
故・本庄正則会長の書。
「お客様を第一とし、
誠実を売り、
努力を怠らず、
信頼を得るを、
旨とする」
私の育った商業界の思想、
そして私たちの商人舎の考え方と、
全く変わらない。
その社是の額の前で、
「伊藤園夏の大陳コンテスト」審査。
審査委員は、右から本庄大介社長、
山本恭広『食品商業』編集長、
この企画のプロデューサー松井康彦さん。
前商業界取締役営業統括。
審査委員長の私と江島祥仁副社長、
そして本庄周介専務。
全員揃って、真剣な審査。
そして決まった。
大陳賞、陳列賞のそれぞれの大賞。
そして企業賞の大賞。
今回は、イトーヨーカ堂、イオンも参加して、
1万店を超えるスケールの参加数。
満足そうな顔で、
全員で写真。
私の隣はアルヌー・ティエリさん。
ダノンウォーターオブジャパン㈱オペレーションズ部部長。
審査委員会後、恒例となった江島副社長の部屋での懇親。
まず、抹茶を頂く。
これがいい。
そして、最近の流通業界事情、アメリカの話題、
伊藤園レディス・ゴルフのことなど、
勉強になると同時に楽しい話題。
その伊藤園レディスのポスターの前で、
三人で写真。
江島さんの部屋にかかっていた額。
これも故・本庄正則会長の書。
素晴らしいので写真に撮らせてもらった。
長生十徳
少酒多茶 少肉多菜
少糖多果 少塩多酢
少食多嚼 少煩多眠
少怒多笑 少欲多施
少衣多浴 少車多歩
素晴らしい。
「少酒多茶」は、極めて上手な宣伝でもある。
「少煩多眠 少怒多笑 少欲多施」は、
人間としての生き方。
「少衣多浴 少車多歩」は生活の仕方。
本当に素晴らしい。
午後は、神田の日本セルフ・サービス協会。
コーネル大学RMPジャパンの事務局会議。
太田美和子さん、中間徳子さん、
村尾芳久さんと私。
第一回の反省すべきところは反省し、
次の展開への抜かりない対応を。
よろしく。
夕方、急いで、帰浜し、
商人舎オフィス。
㈱八社会の松島良三常務と田島英雄総務部長。
お待たせしてしまって、本当に申し訳ない。
来年1月の講演会の打ち合わせ。
製配販コラボレーション、
プライベートブランド、
アメリカ情勢、日本の動向。
話したいことは山ほどある。
その中から2010年に、
是非とも必要とされるテーマを講義する。
人間のための経済、
良い会社、良い商品、良い社員。
長生十徳。
もしかしたら、いい時代が、
すぐそこで、待っているのかもしれない。
<結城義晴>