「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
今月の標語。
いま、朝の東海道新幹線の車中。
富士が見えてきた。
今年8月7日未明、あの頂に登った。
現在は、雪をかぶっている。
その富士の姿が大きく見えてきた。
「朝に希望」そのもの。
この商人舎ホームページは、
私の[毎日更新宣言]を看板にしているが、
面白いブログがたくさんある。
昨日から、第4巻が始まった『知識商人登場』。
サトカメ専務にして、
「一点突破全面展開」を掲げる真摯なコンサルタント。
佐藤勝人さんの登場。
実に面白い。
ご覧いただきたい。
杉山昭次郎の「ときどきエッセイ・仙人日記」も勉強になる。
スーパーマーケットの競争力強化の視点。
第27回にまで展開されているが、
現在は「グローバリゼーション」を考察中。
一昨日のこのブログに登場した片山豊さんは100歳。
元米国日産社長。
人生経験を積んだ人の「一言ひとこと」は、
真摯に受け止めると、本当に勉強になる。
さらに浅野秀二先生のアメリカ報告。
日本男児の大和魂とアメリカン・スピリッツが、
見事に融合していて、
それが浅野秀二という人間の深みを形作っていることを、
読者に教えてくれる。
今日、金曜日には、林廣美先生の「今週のお惣菜」。
新商品が登場します。
それから、「エコバッグ研究会」は、
現在、ピンクリボン・エコバッグ。
アメリカで大注目の乳癌基金協力のエコバッグ特集。
最後に、「スタッフ日記」は、
商人舎第4回USA視察研修会顛末記。
商人舎海外視察ディレクター鈴木敏さんの観察記。
どうぞ、お楽しみください。
さて、日経新聞のコラム『大機小機』。
「政策効果はこれから」という題。
タイトルが悪いから、引きが良くないに違いないが、
内容は、いい。
「行き過ぎ悲観論は百害あって一利なし」
こんなタイトルがいい。
世界経済は改善傾向にある。
日本もその方向に向かっている。
しかし、悲観論が幅を利かせている。
それは主要国で展開されている景気対策が、
そろそろ息切れするというもの。
これに対して、このコラムニスト氏が反論を呈している。
第一に、財政支出の増加は、
相乗効果を伴って総需要を増加させること。
第二に、その相乗効果は時間をかけて、現象化される。
だから現在は第一段階で、これから波及が始まること。
第三に鳩山新内閣の直接給付は、継続的なものだから、
限界消費性向はかなり高いこと。
これへの反論として、
「クラウディング・アウト効果」が挙げられている。
クラウディング・アウト(crowding out)とは、
「押し出す」という意味。
ウィキペディアでは、
「行政府が資金需要をまかなうために大量の国債を発行すると、
それによって市中の金利が上昇するため、
民間の資金需要が抑制されること」とある。
クラウディング・アウトの考え方は、
アダム・スミスの時代からあった。
それが古典派経済学となり、彼らは完全雇用を前提としたため、
政府支出の増大は、それが租税で調達されようと、国債で調達されようと、
民間支出はクラウド・アウトされると考えた。
しかし、ケインズは、
「失業と遊休資本が存在しているかぎりは、
財政支出の増大は、その乗数倍の有効需要を創出し、
民間需要を圧迫するようなクラウディング・アウトは発生しない」と断じた。
ケインズ以降、経済・財政政策の無効性を主張する議論は無くなった。
ウィキペディアの解説を要約したが、
「大機小機」コラムは、明言している。
「政策効果は息切れするのではなく、
むしろこれから本格化する」
「巷に横行する行き過ぎた悲観論は、
百害あって一利なし」
私も、行き過ぎた悲観論には、
反対だ。
とりわけて、小売業・サービス業は、
日々のキャッシュが入ってくる商売。
政策効果が、そのキャッシュに、
ダイレクトに反映されることを信じて、
日々の仕事に邁進することだ。
「昼に努力」には、悲観論は似合わない。
<結城義晴>