キリン・サントリーの統合が白紙撤回された件。
朝日新聞の一面コラム「天声人語」も、
読売新聞の一面コラム「編集手帳」も、
男女の愛や結婚にたとえて表現した。
今週日曜日にバレンタインデーが控えているからで、
文章書きはこんな趣向を凝らす。
天声人語はイギリスの劇作家バーナード・ショーの逸話。
ある女優から結婚をささやかれた。
「私の容姿とあなたの頭脳を持った子が生まれたら素晴らしい」。
ショーは答えた。
「僕の容姿とあなたの頭脳を持つ子だったらかわいそうだ」。
編集手帳は、小谷野敦『〈男の恋〉の文学史』(朝日選書)からの孫引きの、
評論家の野口武彦の「恋愛」の定義を披露。
恋愛とは〈より多く愛した側が敗北する男女の性的葛藤である〉。
しかしこれらは、
ビジネス上の会社の統合や世界戦略には、
当てはまらない。
アナロジー(類比)は、極めて有効な思考法で、
もの書きや学者だけでなく、
実務家も身につけたい能力だが、
間違えると、話はとんでもない方向に向かう。
自画自賛になるかもしれないが、
昨日のこのブログで書いたたとえ。
ローマ帝国か江戸幕府かのほうが、
キリン・サントリー問題では的を射ていると思う。
さて今日のニュースの第一。
米国主要企業500社の昨年第4四半期の決算。
純利益が前年同期比で3倍になった。
調査会社トムソン・ロイターの報告を日経が伝える。
ここでいう純利益は日本の営業利益とほぼ同意だが、
アメリカの景気回復は日本にとっても有難いニュース。
よい風が吹きつつあると、認識したい。
第二のニュース。
第22回日経企業イメージ調査。
「自己改革に積極的な企業」をインタビューした結果。
ビジネスパーソン1万1804人と一般個人男女9428人。
時期は昨年8月~10月。
ビジネスパーソンの回答順位は、
①ファーストリテイリング
②ワタミ
③日本マクドナルド
④トヨタ自動車
⑤セブン-イレブン・ジャパン
一方、一般個人男女は、
①ファーストリテイリング
②イオン
③日本マクドナルド
④キリンビール
⑤ワタミ
今も結果を見て、どう感じるか。
小売業・サービス業が大半を占める。
メーカーでは、トヨタとキリンビール。
図らずも、現時点の話題企業。
トヨタはリコール問題、
キリンは「破談」問題。
今、この調査をしたら、この2社、
どうなることか。
私は、商業・サービス業の応援団長を自認する。
「商業の現代化」を標榜する。
その私からすると、
日本企業の「イノベーション・イメージ」に、
これらの企業が並ぶことは、大いに喜ばしいこと。
私たちの未来は、決して暗くはない。
私たちの努力が、日本を救うに違いない。
一昨日から、2010スーパーマーケット・トレードショーが、
東京・ビッグサイトで開催されている。
今日も、この祭典での交友録。
スタートは、コーネル大学RMPジャパンのブースから。
第3期生を募集中です。
今年10月開講、来年7月まで。
第2期生はもう半期が終了して、後期に突入。
極めて充実した勉強をしています。
本部のVIPコーナーで、
㈱阪食社長の千野和利さん。
千野さんは、経営理念として顧客満足と従業員満足を掲げる。
カスタマーサティスファクションとエンプロイーサティスファクション。
この点で、私とは全くの同意見。
話は盛り上がった。
さらに、㈱ジョイス社長の小苅米秀樹さん。
ジョイスは、ご存知、東北の雄。
小苅米さんは、コーネル・ジャパン第一期生にして、
ニューヨーク州イサカで開催されたジーン・ジャーマン杯の、
第一回チャンピオン。
現時点での経営状況のこと、
そしてリーダーシップのこと。
ニッコーレン㈱社長の実生明男さん。
コーネル大学RMPジャパン第二期生。
レポートの打ち合わせ。
オカムラのブースでは、
㈱岡村製作所社長の久松一良さん。
本社は横浜市西区北幸。
そう、商人舎オフィスの隣組。
よろしくおねがいします。
日本セルフ・サービス協会主宰の食セレクションブースでは、
高木實さんと懇談。
協会アドバイザーにして、商業経営問題研究会メンバー。
今、もっとも脂の乗り切ったコンサルタントでもある。
そして会場漫歩。
今週から新しい携帯電話に万歩計が付いている。
1日1万歩目指して。
(財)流通システム開発センターの佐藤聖さんとバッタリ。
夕方、コーネル・ジャパン二期生のお二人とこれまた、バッタリ。
左は㈱万代副社長の西水啓介さんと、
右が㈱よこまち専務の横町浩明さん。
西水さんは、あるブースの展示に関して、
鋭い分析を展開。
この分析力は、第二期生の中でも群を抜く。
横町さんは、本当に熱心な勉強家。
しかし二人ともまだ、
2月のレポートは書きあげていないとのこと。
頑張ろう。
そして再びVIPラウンジへ。
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さん。
セブン&アイ・ホールディングス名誉会長。
私は、伊藤さんをご紹介するとき、
まず「イトーヨーカ堂創業者」と書くし、言う。
なんというか、伊藤雅俊さんには、
それがぴったりくると感じているから。
もちろん日本最大の小売りグループセブン&アイの重鎮であることも変わらないが。
その伊藤さん、お会いすると、
優しく握手してくださって、
「いつも、送ってくださってありがとう」と仰った。
伊藤さんは商人舎発足の会の発起人で、
私、心から感謝している。
そして毎月、[毎日更新宣言Review]をお送りしている。
そのことを言ってくださった。
うれしい限り。
その伊藤さん、大正13年のお生まれ。
ダイエー創業者の故中内功さんがひとつ上。
イオン名誉会長の岡田卓也さんが一つ下の大正14年。
ライフコーポレーション会長の清水信次さんが大正15年の二つ下。
そんな話になった。
今年85歳の伊藤さん、まだまだ勉強の意欲は衰えず、
スーパーマーケット・トレードショーでも、
会場を回って勉強される。
このことは、私はもちろん、
若い人たちにもぜひ知っておいてほしい。
伊藤さんはまぎれもなく、
大正生まれの「知識商人」なのだ。
その知識商人が、日本の商業の産業化を果たしてきた。
さらにこの場には㈱ヤオコー会長の川野幸夫さんもいらっしゃった。
日本スーパーマーケット協会会長。
会長として、大活躍。
伊藤さん、川野さんとともに、
レセプションパーティ会場へ。
入り口で日本セルフ・サービス協会会長・副会長・常任理事の皆さんが、
お出迎え。
パーティは、チェッカー検定合格者の表彰から始まった。
日本セルフ・サービス協会が主催するこの検定。
さまざまな協会が賛同し、参加している。
川野会長の日本スーパーマーケット協会、
荒井伸也会長のオール日本スーパーマーケット協会。
私は、非常にいいことだと考えている。
日本中のスーパーマーケットが、
いや日本中の小売企業が、
この検定に参加してほしいと思う。
日本中の企業が参加するとどうなるか。
チェッカー検定が、社会化される。
そして、ある企業で検定試験にパスした人が、
他の地域の他の企業に就職するときに、
共通の資格になる。
レジチェッカーの仕事は、
セルフサービスの店舗にとって、
ほんとうに重要な役目となっている。
だからそれが共通の資格となれば、
日本中のチェッカーの人たちにとって、
励みになるし、スキルになるし、
それが日本中で通用することになる。
成城石井の大久保社長は、同社のレジチェッカー全員に、
この検定資格を採らせたいと公言している。
そして開会のあいさつ。
横山清第44回スーパーマーケット・トレードショー実行委員長にして、
日本セルフ・サービス協会会長。
「日本中のスーパーマーケット・食品産業が、
知恵を寄せ合って、明日を切り開いていく」
横山さんは、この期間中、いわば「挨拶係」だが、
どの挨拶にも芯が通っていて、
それでいてどれも違う。
こんな才能、どうして備わったのだろう。
不思議でならないが、それが日本小売業界の宝となって、
十二分にこの産業のために活かされている。
開会のあいさつに続いて、
警視庁生活安全部長警視長の山下史雄さんのちょっと長いスピーチ。
万引対策についての現状報告と強力の要請。
面白くて、重要な話。
私、後ろで見ていたが、
伊藤雅俊さんは熱心にメモを取られていた。
失礼ながら写真におさめさせていただいた。
全国の若い人に知っていただきたいから。
そのあと、恒例の鏡開き。
小西酒造の「白雪」で、鏡が開かれた。
乾杯の音頭とご挨拶は、
㈱石田社長の石田隆一さん。
「天気・景気・元気」の話。
私の「元気を出そうよ」につながる。
そして日本スーパーマーケット店長大賞の表彰。
左が㈱ハローデイ綾羅木店ストアマネージャーの戎谷秀彦さん。
右が㈱サンシャインチェーン本部執行役員カルディア店長の野町一志さん。
お二人に言った。
「一生ついて回る賞。
その誇りを背負って、日本の店長の地位を上げてほしい」
ハローデイ社長の加治通敬さんとともに、
戎谷さんの受賞を祝福した。
こちらはサンシャインチェーンの野町店長。
私はまた言った。
「一生ついて回る賞。
店長の地位を上げてほしい」
そして交流に次ぐ交流。
㈱成城石井社長の大久保恒夫さん。
3月9日火曜日、
「商人舎2周年記念二人のビッグセミナー」
開催します。
是非、ご参集ください。
日本スーパーマーケット協会専務理事の大塚明さんと、
㈱アークス・グループ㈱ラルズ取締役猫宮一久さん。
大塚さんはコーネル講師、猫宮さんは伝説の一期生。
㈱エースワン中山土志延社長と商人舎エグゼクティブ・ディレクター松井康彦。
中山さんは商業界高知同友会の重鎮。
開催が重なってしまった商業界ゼミナールから、
このレセプションパーティに駆けつけてくださった。
心から、感謝します。
昨年の高知開催の商業界中四国ゼミナールは大成功。
地方ゼミナールの時代が訪れている。
川野さんと㈱大木社長の松井秀夫さん。
お二人は埼玉県の名門浦和高校の同級生。
しかしなんと不思議、面識がなかった。
私のおひき合わせ。
お二人ともに商人舎発足の会発起人で、私の恩人。
国分会長兼社長の國分勘兵衛さんと、
経済産業研究所の河津司さん。
河津さんはコーネル大学RMPジャパン講師。
そして、現在、ライフコーポレーション常務取締役秘書室長の並木利昭さん。
清水信次さんの懐刀として、獅子奮迅の活躍。
パーティの終わりは、副会長のご挨拶。
紀ノ国屋相談役の増井徳太郎さん。
綺麗な三本締め。
かくて、二日目のレセプションパーティ見事終了。
横山清会長、ご苦労様でした。
横山さんが「チャコちゃん」と呼ぶ愛妻・尚子さんとお揃いで、
「もう一日」です。
そして増井さんと固い握手。
紀ノ国屋はJR東日本の傘下に入ることになったが、
私は、増井徳太郎さんの力は、
日本のスーパーマーケット産業の中で欠かせないものだと思う。
とくにアメリカやヨーロッパのスーパーマーケット経営者との交流は、
増井さん抜きには図れない。
さらに紀ノ国屋に関して、
JR東日本のもと「紀ノ国屋ブランド」は守られ、
「紀ノ国屋の幸せ」が実現されるに違いない。
米国の「ゲルソンの幸せ」のごとく。
最後に、三洋電機㈱マーケティング部の阿久澤光明さんと渡邊好子さん。
今回はトレードショーに出展していないが、来年は頑張る。
いろんな会社にいろんなことが起こる。
時代はどんどん過ぎていく。
そこで、みんなが必死の努力をする。
日本セルフ・サービス協会の澤藤正義さんと久保田茂雄さん。
澤藤さんは、前全国スーパマーケット協会専務理事。
久保田さんは、元紀ノ国屋の幹部。
一転、ところは有明ワシントン。
コーネル大学RMPジャパンの第一期生第二期生交流会。
第一期生級長・太田順康さんの乾杯の音頭。
ご存知、北辰商事㈱副社長。
第二期の講師でもある。
同じ釜の飯を食った者同志の交流は熱い。
「伝説の第一期生」の集合写真。
「奇跡の第二期生」のVサイン。
最後に、結城義晴の絶叫。
「コーネル大学RMPジャパンは永遠に不滅です」
すべての人々に、心から感謝。
伊藤雅俊さんの「知識商人」としての勉強ぶりに、
最高の敬意を表しつつ、心から脱帽。
<結城義晴>