2010年の桜シリーズ第9弾。
横浜・大岡川の桜。
コーネル大学RMPジャパン第二期4月講義終了後、
㈱商人舎・鈴木綾子撮影。
今年の桜ももうわずか。
楽しみましょう。
昨日は、大変だった
午後から、新幹線で京都へ。
車内でブログ書きに勤しんでいた。
最近は、体調も思わしくなくて、
深夜や明け方にブログを書くことが、
週に1回くらいしかできなくなった。
コーネル第1日目の水曜日の後は、
午前4時半くらいまで集中してブログを書いた。
そして木曜日は、
見学や講義や討論に体力・気力、神経を使った。
だから金曜日は疲れ果てていた。
そこで、京都への新幹線の車中を、
ブログ書きの時間と決めた。
そして京都に着いた途端、
長編のブログが私のパソコンから消えた。
その後、書き殴り気味のブログをアップ、
すぐに交流会が始まった。
だからいま、深夜1時半、
昨日のブログを丁寧に書き直した。
昨夜、読んだ方も、
読み直してほしい。
ちょうど、3回連載になっている。
一昨日のブログから、
再度読み直していただいてもよい。
さて、コーネル・ジャパンの講義。
時は、一昨日、4月8日木曜日、午前10時半。
早朝のサミット権太坂スクエア店の見学を終えて、
伊勢佐木モールの会議室へ。
居並ぶはサミット㈱の面々。
右から、広報室の中村佳之さん、
常務執行役広報室・営業企画部担当の工藤静夫さん、
第10ブロックマネジャーの福永智さん、
権太坂スクエア店店長の寺田敏行さん。
店舗サポート部マネジャーの増田七延さん、
生産性向上推進グループマネジャーの赤迫伸一さん、
同青果部門担当の椎名跣さん、
同総菜部門担当の坂英明さん、
グロサリー担当の磯川雅樹さん。
私がコーディネーターとなって、
コーネル大学RMPジャパン第二期生からの質疑応答。
それに荒井伸也首席講師、高野保男講師が、
補足説明や解説を加える。
これ以上ないシチュエーション。
まず工藤さんから全体の概要が説明され、
次に、増田さんへの質問が集中する。
店舗サポート部生産性向上推進グループが、
サミットのレイバースケジューリングを推進しているからだ。
荒井先生の解説によると、
サミットでは「組織」という言葉は使わずに、
「機構」と表現するそうだ。
組織と表現すると、どうしてもヒエラルキーが発生し、
権限・責任の概念が生まれ、
問題解決的にならないからだ。
増田さんが、店舗サポート部全体の解説をし、
次に赤迫さんが生産性向上推進グループの説明をし、
椎名さん、坂さん、磯川さんが、
それぞれ自分の役割と改善目標を語った。
全員が問題意識をもち、
問題解決に全力を尽くしているから、
質問への回答にも齟齬がない。
さらに、ブロックマネジャーの福永さん、
店長の寺田さんにも、質問が及び、
ほんとうに丁寧に、ありのままを答えてくれた。
約2時間、次々に質問と回答が繰り返され、
サミットのレイバースケジューリングが明らかになっていった。
この場に参加し、質問者、回答者、解説者の弁を聞き、
そしてこの場で自分で考えた者にしか、
ご利益は与えられない。
荒井先生の解説は、
サミットのレイバースケジューリングの本質を突いていた。
高野講師の解説も、
どうレイバースケジューリングを作り上げるかの
要点をとらえていた。
私はそれらを、アメリカのケーススタディを交えながら、
違った視点から解説した。
あっという間に、昼になった。
ここで、昼食休憩。
サミットの皆さんとお別れ。
店舗サポート部の皆さん。
右から、荒井先生と、
増田さん、赤迫さん、
それに椎名さん、坂さん、磯川さん。
そして私。
サミット店舗サポート部は、
私の解釈では「スーパーバイザー」。
渥美俊一先生のチェーンストア組織では、
「ラインスタッフ」という言葉で位置づけられる。
トップ直轄で斜め串の役目を演じる。
商品部に属してはいけない。
店舗運営部の下請けでもいけない。
まさにトップ直轄で、
商品部と店舗運営部を
串刺しにするセクションである。
サミット店舗サポート部は、
レイバースケジューリングという
確かな道具をもって、
その働きをしている。
だから確かな機能を果たしている。
昼食をはさんで、講義は続く。
荒井、高野、結城の総括講義。
荒井先生は、白板を使って、
日本のスーパーマーケット業界や
チェーンストア業界の矛盾を指摘した。
私も、日本のレイバースケジューリング導入の歴史と、
問題点や要点を解説した。
高野さんはパワーポイントを使って、
レイバースケジューリングプログラムの運用を詳説した。
そして、ディスカッション。
「なぜ、サミットのパートタイマーの人たちは、
あんなに生き生きと仕事しているのか」
それが最後の論議となった。
私は、最後にたとえ話を語った。
ヨーロッパの教会の三人の職人の話。
教会をつくる仕事をする三人の職人がいた。
一人は石切りの職人。
つまらなそうに仕事をしていた。
「なぜそんなに、
つまらなそうに仕事しているのですか?」
ある人が聞いた。
職人は答えた。
「毎日毎日、固い石を切るばかり。
面白いことなどないに決まっている」
二番目は木を切って梁をつくる職人。
これもつまらなそうに仕事していた。
「なぜそんなに、
つまらなそうに仕事しているのですか?」
ある人が聞いた。
職人は答えた。
「毎日毎日、木を切るばかり。
それに石切り職人より労賃が安い」
最後に切られた石と木を運ぶだけの職人がいた。
なぜか、生き生きと仕事していた。
「あなたはなぜ、そんなに、
楽しそうに仕事しているのですか?」
ある人が聞いた。
職人は答えた。
「私は毎日毎日、ヨーロッパ第一の、
大聖堂をつくっているのです」
サミットの社員、パートタイマーさん、
なぜ、あんなに生き生きと仕事しているのか。
なぜ、チェッカー・ミーティングを見ている私が、
毎年、泣いてしまうのか。
今回も、素晴らしいコーネル・ジャパンの講義だった。
すべての人に、心から感謝。
<結城義晴>